インタビュー

堀田真由「女性にしかできない表現を見せていきたい」演技への情熱とこだわりに迫る

女優の堀田真由さんは、透明感のある見た目とは対照的な力強い演技が魅力だ。最近、話題の作品に次々と出演、10月25日に公開される映画『超・少年探偵団NEO―Beginning―』でも、勝ち気で行動力のある女子高生を熱演している。

演技だけでなく、彼女自身も、かなりの行動力の持ち主である。17歳のときに女優になることを決め、親元を離れて一人上京。10年間続けていたバレエもやめるほどの覚悟だった。

インタビューを始める前、一目見た堀田さんは、穏やかな雰囲気と可愛らしい笑顔が印象的だった。しかし、彼女の話を聞くうちに、芝居に込める思いの強さがこちらまでひしひしと伝わってきた。

【動画】堀田真由さん「中学の時はバスケ部に在籍。プクッとしていました・笑」(撮影・高橋敦)

女優になるため、10年間続けていたバレエを辞めて上京

―― 堀田さんは、幼少期から宝塚に憧れてバレエを習ったり、洋服好きでファッション誌のモデルに興味があったりと、色々なことに興味があったのですね。

堀田 色んなことに興味を持つ子で。最初に興味を持ったのが『宝塚歌劇団』。宝塚好きの祖母に連れられて見に行ったら、幼いながらに華やかな世界に刺激を受けて。宝塚に入りたい! と夢見て、クラシックバレエを習い始めました。
中学生になると、今度はファッションに興味を持ち始めて、ファッション誌を買うようになりました。可愛いモデルさんたちを見ているうちに、宝塚とは違った華やかさに惹(ひ)かれました。そこから本格的に芸能界を意識するようになったんです。

堀田真由さん

これまでクラシックバレエを習っている女の子の役があったり、PVで実際に踊ったりもしました。踊りができることで役の幅が広がったかなというのはあります【もっと写真を見る】

―― そこからなぜ、女優の道を志したのでしょうか?

堀田 言葉で表現することに興味を持ったのがキッカケです。母が好きだった作品『八日目の蝉』を見たとき、出演されている女優さんたちの演技にとても感動しました。それまでは、クラシックバレエで“踊る”という表現をしていましたが、“言葉”でも表現できるんだ、と気づかされたんです。
そして、『八日目の蝉』の成島出監督作品の『ソロモンの偽証』のオーディションがあると知り、絶対に受けたい! と役者の世界に足を踏み入れました。

オーディションには落ちてしまったのですが、とても負けず嫌いな性格なので、どうしても女優になりたくて(笑)。アミューズのオーディションを受けて、合格することができました。

―― オーディションに合格して、10年続けていたバレエをやめ、地元の滋賀県を離れて上京した。すごい行動力だと思います。

堀田 私の中では即決でした。オーディションに受かったとき、地元の高校に通いながら仕事をするか、仕事をするために上京するかについて、マネージャーさんがわざわざ実家まで話をしに来てくださったんです。そのときには、すでに芸能界で頑張ることは決めていたので、上京しますとお返事しました。
両親も「行くなら帰ってくる暇もないくらい頑張ってきなさい!」と背中を押してくれて。地元で習っていたバレエをやめて、高校2年生で上京しました。

役の背景を膨らませるには“人間観察”が重要?

―― 女優になって4年経ちますが、すでに多くの映画やドラマに出演しています。お芝居をする上でどんなことを意識していますか?

堀田 共演者の方と演じる役の認識を擦り合わせることをいつも意識しています。自分の演じる役が決まったとき、キャラクターのバックボーンを文字に起こすようにしているんです。特に原作物ではなく、オリジナルの作品の場合、キャラクターの背景までは描かれてないので、こんな風に生きてきたのかもしれない……と考えるようにしていて。そして、そのときに自分一人で考えないように心掛けて、私が演じる役と関係の深い役を演じる方や、監督と話し合って考えを共有しています。以前、学生役を演じたとき、私が演じるキャラクターを好きだという男の子がいたので、どういうタイミングで好きになったのかを、その役の方と共有しました。監督さんとは、どういう部活や委員会に入ってると思うかを共有したり。私の考えを全て伝えるわけではないのですが、大切にしておきたいポイントは共有するようにしています。

堀田真由「女性にしかできない表現を見せていきたい」演技への情熱とこだわりに迫る

自分の考えていた背景と認識が違った場合は、受け入れて新しく考え直します! 実際に演じてみたら印象が変わることもあるので、そこは臨機応変に対応することを意識しています【もっと写真を見る】

―― 想像力が豊かじゃないと、キャラクターの背景を深く掘り下げるのは難しそうですね……。

堀田 そのためにも、色んな人を参考にしてます。誰しも生きている中で演じている部分があると感じていて。仲の良い友達といるとき、好きな人といるとき、仕事をしているとき、違う顔を使い分けて生きている人って多いと思うんです。一人の中にいくつかのキャラクターが存在してるんじゃないかって。日常の中で人のしぐさや口調を観察して、参考にしています。

行動力があるけど、実はかなりの怖がり……

―― 『超・少年探偵団NEO―Beginning―』では、有名な探偵・明智小五郎のひ孫であり、アイドル活動をしている主人公の幼なじみ 明智小夜役を熱演。かなりキャラクターの色が濃い役柄です。

堀田 小夜と私は、似ているところがたくさんあって。行動力があるキャラクターなのですが、私も思い立ったらすぐに実行するアクティブな面があります。だけど、実は怖がりという面も似ていて(笑)。小夜は普段は勝ち気な性格なのに、夜の学校のシーンでは怖がりになります。私も怪談や怖い話などは本当に苦手で……。それ系のテレビ番組がやっているとすぐにチャンネルを変えちゃうほどです(笑)。

堀田真由「女性にしかできない表現を見せていきたい」演技への情熱とこだわりに迫る

『超・少年探偵団NEO―Beginning―』より (C)2019 PROJECT SBD-NEO【もっと写真を見る】

―― 似ている部分があると演じやすそうですね。

堀田 とても演じやすかったですよ! 実は撮影自体は2年前にしていて、まだ女優の仕事を始めてからそれほど日は経ってなかったんです。私演じる明智小夜と、高杉真宙さん演じる主人公の小林芳狼、佐野岳さん演じるワタリは幼なじみという設定でした。でも、3人が過ごしてきたはずの長い時間を撮影に入ってすぐに表現するのはなかなか難しい。そこで、まずは仲良くなろうと、監督の計らいで、撮影に入る前に一緒に本読みをしたり、人狼ゲームをしたりしました。そのおかげで3人の間で“幼なじみの空気感”が出来上がって、認識も合った状態で撮影に入ることができました。とても役に入りやすかったのを覚えてます。

堀田真由「女性にしかできない表現を見せていきたい」演技への情熱とこだわりに迫る

『超・少年探偵団NEO―Beginning―』より (C)2019 PROJECT SBD-NEO【もっと写真を見る】

誰かに影響を与えられる女優を目指して

―― 明智小夜役含め現在は高校生を演じることが多いですが、今後はどのような作品に挑戦していきたいと思いますか?

堀田 これまで焦点の当たっていなかったテーマや職業を扱った作品に挑戦したいです。影響を受けた作品の一つ『空飛ぶタイヤ』では、今まであまり知らなかった職業に焦点が当たっていて、とても見ごたえがありました。

また、以前出演させて頂いた『3年A組―今から皆さんは、人質です―』で、SNSの怖さをテーマとして取り扱っていましたが、とても学びが多かったです。自分自身もSNSをやっているので、言葉が人を傷つけること、同時に救えることを、作品の中で学べました。これからも、まだまだ映像化されていない職業やテーマを自分で提案していきたいですし、世間にはまだ知られていないような女性にしかできない職業やテーマの作品があると思うので、それを演じたいです。そして、作品を通じてそんな職業やテーマを多くの人に知ってもらいたいと思っています。

堀田真由さん

転校したのも役作りに生かせるところがありました。学生の役をやらせて頂く上で貴重な経験だと思うので、私はそれができて良かったなと思います【もっと写真を見る】

―― 堀田さんは女優だけでなくファッションのお仕事もされていますよね。女優以外の活動も続けていきたいですか?

堀田 中学生時代からずっとファッションが大好きなので、ファッションのお仕事は続けていきたいと思っています。事務所(アミューズ)の先輩に仲里依紗さんがいますが、里依紗さんって女優だけでなくファッションアイコン的な部分も持ち合わせているなと思います。お洋服の匂いがする女優さんってあまりいないし、すごく格好いい。デビュー作で妹役として共演させて頂いたときから里依紗さんは私の憧れなんです。

お芝居に興味を持って女優の世界から芸能界に入ったけど、女の子たちのファッションアイコンとして「真由ちゃんと同じ服が着たい!」と思ってもらえるような、お洋服の匂いがする女優さんになりたいです。なので、SNSでは積極的に自分のコーディネートを投稿してみたり、ファッションのお仕事もしていきたいと思っています。

(取材・文/阿部裕華、写真/和田咲子)

映画『超・少年探偵団NEO―Beginning―』作品情報

10月25日(金)新宿バルト9・渋谷TOEI ほか全国順次公開

キャスト:高杉真宙、佐野岳、堀田真由、長村航希、板垣瑞生、前田旺志郎、佐藤二朗、丸山智己
原案:江戸川乱歩『少年探偵団』シリーズ
監督:芦塚慎太郎
脚本:赤尾でこ
音楽:丸山漠(a crowd of rebellion)
主題歌:a crowd of rebellion「Calling」(Warner Music Japan Inc.)
上映時間:92分
制作プロダクション:ファインエンターテイメント
配給:coyote
配給協力:アーク・フィルムズ
(C)2019 PROJECT SBD-NEO
公式HP:https://sbd-neo.com/

▼堀田さんより一言

私が高校を卒業して1発目の女子高生役。今見ると堀田真由の初々しいリアルな高校生を見ることができるレアな作品です(笑)。作中には秘密基地やごっこ遊びをする場面があり、大人の方にとってはどこか懐かしさのある、童心に戻れるような作品です。幅広い層の方に楽しんで頂ける作品なので、ぜひ劇場へ足を運んでください!

『超・少年探偵団NEO―Beginning―』

『超・少年探偵団NEO―Beginning―』より (C)2019 PROJECT SBD-NEO【もっと写真を見る】

堀田真由(ほったまゆ)

1998年4月2日。滋賀県出身。
2015年WOWOW連続ドラマ『テミスの求刑』でデビュー。2017年NHK『わろてんか』、2018年ドラマ『チア☆ダン』、映画『虹色デイズ』などの話題作に多数出演。本年はドラマ『3年A組―今から皆さんは、人質です―』、映画『あの日のオルガン』『プリズン13』『かぐや様は告らせたい~天才たちの恋愛頭脳戦~』『108 ~海馬五郎の復讐と冒険~』『殺さない彼と死なない彼女』に出演したほか、11月1日には『ブラック校則』の公開が控えている。フジテレビ『坂上どうぶつ王国』にレギュラー出演中。映画『超・少年探偵団NEO―Beginning―』では、明智小夜役として出演。

関連記事

 

\ FOLLOW US /

堀田真由「女性にしかできない表現を見せていきたい」演技への情熱とこだわりに迫る

&M公式SNSアカウント

TwitterInstagram

「&M(アンド・エム)」はオトナの好奇心を満たすwebマガジン。編集部がカッコいいと思う人のインタビューやモノにまつわるストーリーをお届けしています。

岩井勇気「芸人の仕事は客商売。テレビと本は客層が違う」 文章で切り開いた新たな表現

トップへ戻る

孤独がもたらした表現への愛と思い――表現者・津田健次郎

RECOMMENDおすすめの記事