キャンピングカーで行こう!

広い室内、最高の乗り心地 究極のキャンピングカー「バスコン」の魅力

様々な種類があるキャンピングカーの中で、多くのユーザーから「憧れの……」とか「いつかは……」と言われる車種、それが「バスコン」(バスコンバージョン)です。文字通り、バスやマイクロバスにキャンピングカーとしての設備を搭載したものです。

価格は新車で1千万円超、サイズも決して普段使いのものとは言えません。にもかかわらず憧れの的になるのは、なぜでしょうか?

(TOP写真:バスコンを得意とするビルダー、RVビッグフット社のACSオアシスSH。トヨタ・コースターベースのセミフルコン✱で同社のフラッグシップだ。画像:RVビッグフット社提供)

大きいだけじゃない! 「憧れ」の理由

バスコンは国産キャンピングカーの中では最大サイズのカテゴリーですが、以下の二つのタイプがあります。

・マイクロバスのボディーの内部にそのまま居住空間を架装したタイプ
・マイクロバスのボディーをカットして、専用のボディーを載せたタイプ(セミフルコン✱)

大きなキャンピングカーが欲しいなら、アメリカ製やヨーロッパ製など他にも選択肢はありそうなものですが、なぜそんなにバスコンに憧れるのか。

まずはその魅力を列記してみましょう。

●ゆとりの空間

車幅はトヨタ・カムロードベースのキャブコンとほぼ同じ。ですが、全長は1~2メートルほども長くなります。ベッドルームを独立させるなど、ゆったりとした空間が作れます。また、大型冷蔵庫や大容量サブバッテリーなどを無理なく搭載することができます。

ACSオアシスSHの室内。ゆったりとした空間はバスコンならでは。家庭用エアコン、大型冷蔵庫、電子レンジなど充実した装備を誇る

ACSオアシスSHの室内。ゆったりとした空間はバスコンならでは。家庭用エアコン、大型冷蔵庫、電子レンジなど充実した装備を誇る(画像:RVビッグフット社提供)

●乗り心地の良さ

キャンピングカーのベース車両はほとんど、貨物車がベースです。サスペンションなどはある程度調整されているものの、決して乗り心地がよいとは言えません。

一方、バスコンは、文字通りバスがベースです。バスは人が乗ることを前提とした車両ですから、その乗り心地は貨物車ベースとは比較になりません。

●高い走行性能

20人以上を乗せて走ることが前提のバスがベース。なので、エンジン出力も十分で長距離走行も苦になりません。また、大きな車体に似合わず小回りも得意です。

例えばバンコン(バンコンバージョン)のベースとして人気のトヨタ・ハイエース・スーパーロングの最小回転半径は6.1メートル(4WDは6.3メートル)ですが、マイクロバスのトヨタ・コースター(標準ボディー)の最小回転半径は5.5メートル!
なんとコースターの方が小さく回れるのです。

●国産車の安心感

大型のキャンピングカーといえば輸入車があります。アメリカ製、ヨーロッパ製、それぞれ長い歴史に裏打ちされた魅力がありますが、泣きどころは故障の際の対応です。

「外車だから壊れやすい」ということはまったくありませんが、万一故障した場合、対応できる修理工場は国産車ほど多くありません。旅先での緊急事態を考えると、国産車は有利です。

ベース車両は3車種

現在、市販されているマイクロバスのベース車両は、以下の五つです。

・トヨタ・コースター
・日野・リエッセⅡ
・日産・シビリアン
・いすゞ・ジャーニー
・三菱ふそう・ローザ

ただし日野・リエッセⅡはトヨタ・コースターの、いすゞ・ジャーニーは日産・シビリアンのOEM車両なので、実質的には3車種といっていいでしょう。

個別の特徴を簡単にご紹介します。

●トヨタ・コースター(日野・リエッセ)
モデルチェンジしたため現状で一番新しく、これをベースにした車両もたくさんあります。まさに代表的なバスコンのベース車両と言っていいでしょう。

現行のトヨタ・コースターは2017年1月発売の一番新しいマイクロバス。前モデルから、バスコンのベース車にはよく使われている車両

現行のトヨタ・コースターは2017年1月発売の一番新しいマイクロバス。前モデルから、バスコンのベース車にはよく使われている車両

●日産・シビリアン
シビリアンはガソリンエンジンしかないため、ベース車両として採用しているモデルは少数です。

日産・シビリアン。現行車種はガソリンエンジンしかないので、燃費の面で不利。そのせいかベース車としての採用は少ない

日産・シビリアン。現行車種はガソリンエンジンしかないので、燃費の面で不利。そのせいかベース車としての採用は少ない

●三菱ふそう・ローザ
これらの車両の中で唯一、4WDモデルがあるのがローザです。サイズも「全長7メートル超のスーパーロングボディー」があるなどの特徴があり、積雪地に行く・住んでいるユーザーに特に好まれています。

三菱ふそう・ローザ。現行モデルのマイクロバスの中では唯一4WDモデルがあり、積雪地のユーザーなどに好まれている

三菱ふそう・ローザ。現行モデルのマイクロバスの中では唯一4WDモデルがあり、積雪地のユーザーなどに好まれている

バスコンに乗るには大型免許が必要?

ベース車両がバスということで「大型免許がないと乗れない」と思われる方もいらっしゃるでしょう。

実はバスコンは、2007年6月1日以前に取得した免許であれば、車両総重量8トン未満、乗車定員10人以下という条件をクリアしていれば、普通免許でも運転が可能です。

それ以降に取得した普通免許の場合は、取得時期によって運転できる車に違いがあるので確認が必要です。

大きさと「バス」という名称に惑わされるかもしれませんが、広い室内、豪華な装備、高い走行性能を考えたら、「いつかはバスコン」というのも納得です。

いまの愛車の「居室がもうちょっと広かったら……」とお考えの方は、一度検討してみる価値はありそうですよ。

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PROFILE

渡部竜生

キャンピングカージャーナリスト。サラリーマンからフリーライターに転身後、キャンピングカーに出会ってこの道へ。専門誌への執筆のほか、各地キャンピングカーショーでのセミナー講師、テレビ出演も多い。著書に『キャンピングカーって本当にいいもんだよ』(キクロス出版)がある。エンジンで輪っかが回るものなら2輪でも4輪でも大好き。飛行機マニアでもある。旅のお供は猫6匹とヨメさんひとり。

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