THE ONE I LOVE

実力派2組がタッグ結成 Pepe California + TAKEDA KAORIが選ぶ愛の5曲

こんな時代だからこそ、愛を聴きませんか、語りませんか──。 “愛”にまつわる楽曲を紹介する連載「THE ONE I LOVE」。今回は、ミニアルバム『Take Me Down』をリリースしたばかりのPepe California + TAKEDA KAORIから、ペペのMitchoさん、Toshiさん、TICAを始めボーカリストとして活躍している武田カオリさんが登場!

最新アルバムのタイトル曲や「Night Guitar」などの楽曲から漂う両者の関係性は、まるでMassive Attack+トレイシー・ソーン!? そんな3人にセレクトしてもらった愛の5曲は、それぞれのミュージシャンとしての道のりを感じさせるものとなった。

 

<セレクト曲>
 1 Pavement「Shady Lane」
 2 Todd Rundgren「I Saw The Light」
 3 Massive Attack「Protection」
 4 宇多田ヒカル「真夏の通り雨」
 5 Pepe California + TAKEDA KAORI「Take Me Down」

 

実力派2組がタッグ結成 Pepe California + TAKEDA KAORIが選ぶ愛の5曲

 

■Pavement「Shady Lane」

Mitcho:僕が大学生のときに、PVを見て好きになった曲です。スパイク・ジョーンズ(※)が監督をしていて、今でも疾走感のある映像を覚えています。

ペペのメンバーは小中が一緒で、中学時代はバンドもやっていました。高校くらいからは聴く音楽がそれぞれ別になってきて、(メンバーの)KBともすこし疎遠になりましたが、久しぶりに会って「最近、どんな音楽を聴いているの?」と質問したら、「『Shady Lane』だ」って答えて! KBとはそこで意気投合。Toshiとは曲づくりをしていたときだったので、また一緒にバンドをやるきっかけの曲になりました。

ちなみに僕の結婚式のときに、ToshiとKBがサプライズでこの曲を歌ってくれました、泣きませんでしたけど(笑)。これってかなり愛にあふれていますよね!

※映画監督、映像作家。ビョーク、The Pharcydeをはじめとするアーティストのミュージックビデオや『マルコヴィッチの穴』『かいじゅうたちのいるところ』『her/世界でひとつの彼女』などの監督作品で知られる

 

■Todd Rundgren「I Saw The Light」

Toshi:出会いは高校1年生くらいだと思います。“渋谷陽一ロックベスト100”みたいなリストを1から順番に聴いていたなかで、出会いました。これは聴かないといけない1枚でしたね。

『Something/Anything?』という2枚組アルバムで、たくさんの曲が収録されているのですが、そのすべてを1週間くらいで一気にレコーディングしたと知って驚きました。よく聴いてみると、そのときにしかつくれないであろう密度や勢いを感じます。彼のメロディーと歌詞はアレンジも含めてすごくしっくりくる。ありのままの気持ちを歌っている感じが好きですね。

 

■Massive Attack「Protection」

武田カオリ(以下、武田):この曲は私のゆるぎないナンバー1ソングです。TICAを組む前、私のオリジナル曲に石井マサユキさんが「(元Everything But the Girlの)トレイシー・ソーンに声が似ているから」という理由で、彼女が歌っていた「Protection」みたいなトラックをあててきたんです。そこで初めてMassive Attackの存在、そして「Protection」という曲を知りました。

以前「イギリス北部に留学したことがあるんですか?」と尋ねられたことがありました。行ったこともないのですが(笑)、完全にトレイシー・ソーンの歌い方からの影響です、恥ずかしかった。「Protection」という曲名通り、“愛している”という表現より“守りたい”と思う気持ちのほうが私にはすんなり入ってきます。愛の入り口だと思いますね。

 

 

■宇多田ヒカル「真夏の通り雨」

武田:この曲が収録された『Fantôme』は彼女の母親が亡くなった後のアルバムで、そのことを歌った曲が何曲かあります。だから全体を通して重い印象を受けます。宇多田ヒカルさんは、私たちがおよそ歩むことのない人生を経験しています。そういう方が、母親や家族に対しての思いを私たちにも共有できるようにつづった歌詞。一体どこまで意識的に書いているのかはわかりませんが、自分だったら、母親や自分自身のことをこんなにも叙情的に書けるのかなと考えてしまいました。昔の歌謡曲みたいに、はっきりと言わない比喩的な表現が好きです。

 

■Pepe California + TAKEDA KAORI「Take Me Down」

Toshi:昨年(2018年)の夏、Pepe Californiaのライブを行うときに、「少し変わった趣向を」とリクエストされて、ボーカルとして武田さんに歌ってもらいました。それがすごく良かったので、もう何本かライブをして、オリジナル曲も制作しようという流れになりました。

武田:この曲(「Take Me Down」)をつくるときは、ダンスミュージックの歌の乗せ方ってどんな感じかなと迷いました。なるべくトラックのなかにポンポンポンとキーワードがあるようなイメージで、音感を大切にしました。歌詞の内容は、かなわぬ恋のラブソングです。日本語でラブソングを書いたことがなくて、私にはまだ早いかなと。

Mitcho:ダンスミュージックって言っているけど、クラブではかからないよね(笑)。でも今武田さんの話を聴いて、大サビというよりも、最初のパンチラインが強い印象になっているのはダンスミュージック的アプローチだったんだとわかりました。

Toshi:曲自体は2コードで単純な構成だったのに、武田さんがコーラスをいくつもレイヤーにしたものすごいボーカルアレンジの展開を入れてきた。それまでは武田カオリという人をシンガーだと思っていたんですが、作曲家/メロディーメイカーなんだなと気づきました。

Mitcho:ペペでいうと、インストで成り立たせるためにいろいろなアレンジを行いますが、今作は歌がこれだけ豊かだから、あまりやりすぎないほうがいい。引き算の(アレンジの)ほうが多かったですね。武田さんありきで、いったん、この歌に乗っかりました。

 

■プレイリスト

 

■Pepe California + TAKEDA KAORI 最新アルバム『Take Me Down』

■Profile
Pepe California
KB、Mitcho、Toshiの3人による、東京代表多幸感ダンスバンド。2000年にリリースされた『Llama』 が話題に。2002年のアルバム『The Nice Nice』以降はライブ活動を精力的に行う一方で、その後の2枚の12インチ、アルバム『Yes I do』は幅広いDJから熱烈な支持を獲得。2010年、4年の沈黙を破って『White Flag』をリリース。キリンビバレッジ「世界のキッチンから」の TVCMで楽曲が使用されるなど、クラブ、野外フェスからお茶の間までをも虜にするそのサウンドは、形容するなら「夢のような音」。

武田カオリ
石井マサユキ(Produce、All Inst.)とのユニット・TICAとして2000年5月、カバー集『No Coast』でデビュー。これまでに7枚のアルバムをリリースしている。武田カオリ個人としては多数のCM音楽の歌を担当して活躍しているほか、ソロ作「Magalog -Kaori Takeda CM Song Book-」と「東京のシンフォニー」を発表している。また東京スカパラダイスオーケストラの川上つよし率いる「川上つよしと彼のムードメーカーズ」にもレジデントボーカリストとして参加している。

(企画制作/たしざん、取材・文/大草朋宏)

INFORMATION

【LIVE SCHEDULE】

11月23日(土)「ペペ祭り 2019~Take Me Down Release Party」@東京・Time Out Cafe&Diner(恵比寿)

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【関連リンク】

Pepe California
http://pepecalifornia.com/

Pepe California | Twitter
https://twitter.com/pepecalifornia

TICA official site
http://mining-for-gold.com/

武田カオリ | Twitter
https://twitter.com/kaoritkd

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