キャンピングカーで行こう!

開催期間中は予約が集中するかも 五輪イヤーであらためて関心高まるキャンピングカー

あっという間に1月も半ばですね。あらためまして読者のみなさま、本年も当コラムをよろしくお願いいたします。

日本RV協会によれば、2018年時点でのキャンピングカー保有台数は11万2500台。年に5000台程度のペースで増えていますから、この調子でいけば今年は12万台にのぼるかもしれないという勢いです。

そして今年はいよいよオリンピックイヤー。国内のキャンピングカー事情がどうなるか、私なりに展望してみたいと思います。

(TOP写真:昨年のラグビーW杯ではキャンピングカーで日本中を回って観戦した訪日客も多かった=西畑志朗撮影)

マツダ・ボンゴを継ぐコンパクトキャブコンは?

●ベース車両は…

長らくコンパクトキャブコンのベース車両として使われてきたマツダ・ボンゴの生産終了がいよいよはっきりしてきました。前にお話しした通り、ボンゴの後継となる有力な車両は今のところありません。

とはいえ、「軽では小さすぎるが、可能な限りコンパクトな車がいい」というニーズは依然として存在します。

サイズだけを考えるなら、バンテック社のZiL480 Skip(全長4850mm×幅1970mm×全高2750mm)のように、トヨタ・カムロードベースでもコンパクトな車を作ることは可能です。が、ボンゴに比べカムロードのほうが車両価格が高価なため、最終価格はより高いものになってしまいます。

ボンゴの製造は2020年末まで。ビルダーによってはボンゴベースの受注を同時に今年末で打ち切ると決めているところもあります。それ以降、ビルダー各社はトヨタ・カムロードで作るのか、他の車両を使うのか。「ボンゴ以降」、どんなコンパクトキャブコンが登場してくるのかに注目したいと思っています。

コンパクトキャブコンとして長年親しまれてきた、ロータスRV社のマンボウ・シリーズも生産終了時期をアナウンス。受注枠には限りがあるので早い者勝ちだ(画像提供:ロータスRV)

コンパクトキャブコンとして長年親しまれてきた、ロータスRV社のマンボウ・シリーズも生産終了時期をアナウンス。受注枠には限りがあるので早い者勝ちだ(画像提供:ロータスRV)

冷房は必須アイテムに。バッテリー選びは慎重に

●装備関連は…

今や停泊時の「冷房」は日本のキャンピングカーの必須アイテムになりつつあります。夏休みに使われがちであること、ここ数年の異常なほどの猛暑を考えると当然の成り行きとも思えます。キャンピングカー向けのコンパクトなエアコンも登場し、この傾向は今年もますます強まっていくでしょう。

電気を使う装備が増えるとなれば、当然バッテリーの強化も必要になってきます。リチウムイオンバッテリーは、軽量×コンパクト×高出力ではありますが、相変わらず鉛バッテリーよりも高価で、充電器との相性など、扱いに少々デリケートな部分があるのも事実です。

そのため、これまでは積極的に採用するビルダーが少なかったのですが、ここへきて変化しはじめました。高品質かつ現実的な価格の製品が登場しはじめたため、徐々に採用するビルダーも増えていくでしょう。

ただしバッテリーについては慎重に考える必要があります。価格だけは現実的でも低品質な製品が市場に出回るようになりはじめているからです。キャンピングカーの事例はまだありませんが、出火事故なども起きています。

途中からリチウムイオンバッテリーを導入したい場合は、かならず製造したビルダーに相談の上、確かな製品を慎重に選びましょう。

鉛バッテリーと入れ替えできるタイプのリチウムイオンバッテリーも登場。ただし、製品選びは信頼できる会社に相談して!(画像提供:キャンピングカーオーゼット)

鉛バッテリーと入れ替えできるタイプのリチウムイオンバッテリーも登場。ただし、製品選びは信頼できる会社に相談して!(画像提供:キャンピングカーオーゼット)

マナーがますます注目されるように

●旅先のインフラは…

台数が増えるに伴い、残念ながら「道の駅での長期連泊」「ごみ処理」などのトラブルも目立つようになってきています。もちろん、これらはキャンピングカーユーザーだけの問題ではありません。しかし、キャンピングカーはどうしても目立つため、名指しされがちであることも、悲しい事実です。

現在は日本RV協会が推進している「RVパーク」をはじめ、さまざまな種類のキャンピングカー向け停泊施設が続々と誕生しています。温泉施設併設型、飲食店併設型などさまざまな業態がありますし、キャンプ場だけでなく、都市の真ん中の駐車場を利用したものなど、さまざまなタイプの施設が増えているのです。日本の余暇スタイルにはめずらしく、プチ移住をコンセプトにした長期滞在型施設も出てきました。

こうしたキャンピングカーウェルカムな施設は安心して滞在できる上に、「バッテリーを充電できる」「ごみ処理できる」といったメリットもたくさんあります。今後ますますこうした施設が増えるであろうと同時に、そうではない公共の休憩施設(SA、PAや道の駅)でのキャンピングカーユーザーのマナーに、世の中の注目も集まりそうです。

世界的イベントで利用増か。停泊場所の確保に課題

オリンピック時は…

今年は何といっても東京オリンピック・パラリンピックの年です。東京や関係各所では急ピッチで用意が進められていますが、残念ながらキャンピングカー向けの停泊施設が新たにできる予定はないようです。

昨年行われたラグビーワールドカップでは、海外から来たラグビーファンがレンタルキャンピングカーを利用して、各地の試合を応援ツアーをしたケースも数多くあったようです。当然、オリンピックでも同じようなスタイルの訪日客が多数予想されるでしょう。

年明けの時点で、オリンピック時期のレンタルキャンピングカーの競争率は上昇中のようです。もしレンタルを利用して出かける計画を立てるなら、早めの手配がよさそうです。

東京オリンピック・パラリンピックに向けて、レンタルキャンピングカーの争奪戦はもう始まっている!

東京オリンピック・パラリンピックに向けて、レンタルキャンピングカーの争奪戦はもう始まっている!

また、東京をはじめ、競技に関係する各地では交通規制なども予定されています。その期間、オリンピックの影響のありそうな土地から離れる、という人もいるかもしれません。

暮らすように旅する車=キャンピングカー。新しい使い方を模索するいい機会かもしれません。

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PROFILE

渡部竜生

キャンピングカージャーナリスト。サラリーマンからフリーライターに転身後、キャンピングカーに出会ってこの道へ。専門誌への執筆のほか、各地キャンピングカーショーでのセミナー講師、テレビ出演も多い。著書に『キャンピングカーって本当にいいもんだよ』(キクロス出版)がある。エンジンで輪っかが回るものなら2輪でも4輪でも大好き。飛行機マニアでもある。旅のお供は猫6匹とヨメさんひとり。

普段使いしやすく、装備もよりどりみどり 日本にベストマッチのバンコンの魅力

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