或る旅と写真

極寒の中で撮影した津軽海峡冬景色 初めて訪れた冬の函館

フォトグラファーの高橋伸哉さんが、「或る旅」の記憶をつづるフォトダイアリーです。

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今回の旅は、北海道の函館。実は北海道には何度も行っているが、冬にしか行ったことがない。理由は簡単。関西人は雪を見ると興奮するからだ(笑)。ということで、北海道の中でも行ったことがなかった冬の函館へ。

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函館名物はやきとり弁当とラッキーピエロ

空港からタクシーに乗り、まずはホテルに向かう。海沿いを走るタクシーの中から、津軽海峡と雪景色を見ただけで胸のワクワクが止まらない。今回はベトナムの旅に同行した友人であり、写真教室の生徒でもあるS氏も一緒だ。彼は向上心がとにかく高い。あっという間に写真が上手になっているということもあり、特に教えることはない(本当は教えないといけないが。笑)。カメラもまた新しいものを買っていた。うらやましいかぎりである。

極寒の中で撮影した津軽海峡冬景色 初めて訪れた冬の函館

函館を初めて訪れるので、函館の名物的なものを道民の写真仲間に聞くと、声をそろえて言うのが「やきとり弁当」と「ラッキーピエロ」である。タクシーの運転手さんが言うには、ラッキーピエロはマクドナルドを撤退させたほどの人気の店であるらしい。さすが北海道、なんかスケールが違う。後で行ってみよう。

それにしても、津軽海峡冬景色が実際に見られるとは、こんなに感慨深いことがあるだろうか。

極寒の中で撮影した津軽海峡冬景色 初めて訪れた冬の函館

今回は、とにかく凍った路面でコケないように細心の注意を払った。昨年2月、岐阜の白川郷へ撮影に行った時に見事にすってんころりんとコケてしまって、肋骨(ろっこつ)3本にヒビが入り、翌日から笑うと地獄、咳(せき)をするともっと地獄。そんな毎日を2週間ぐらい過ごしていたのだ。今回の旅では絶対にコケないと心に決めていたが……もう予想されているかと思うが、今回も見事にコケた。それはもう漫画みたいなすってんころりんを計3回。完全に宙に浮いてしまった。が、昨年の教訓を見事に生かし、ちゃんと受け身をして肋骨にヒビが入ることもなく(もちろん受け身をした右腕はずっと痛かったが)なんとか旅を続けることができた。

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全然、話が進んでない……旅の話に戻ろう。

今回は2泊の旅だが、初日は移動でほぼ終わり。翌日の夜明けから撮影をすることにした。とりあえずホテルにチェックインする前に、函館では誰もが知るというやきとり弁当を買いにいく。ここでずっと疑問に思っていたことがある。焼き鳥弁当なのに豚なのである。なぜ?? めっちゃ気になる。
あのGLAYも愛してやまないやきとり弁当。素朴ながらもホッとする感じの弁当。地元の人に愛され続けている理由もわかる。

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撮影への情熱が寒さに勝る。旅人を魅了する冬景色

ということで、函館の街並みと津軽海峡冬景色が、とても良かった。今回は札幌に在住の友人(写真仲間)たちにもモデルになってもらい、たくさんの写真を撮影した。

極寒の中で撮影した津軽海峡冬景色 初めて訪れた冬の函館

早朝の夜明け前に津軽海峡と雪景色を撮りたい気持ちだけで、極寒の中で撮影。おそらくマイナス10度は余裕で超えていたと思う。ただ、写真がなによりも好きなものの運命(さだめ)。寒さより情熱が勝ってしまい、鼻水を垂らしながらもワイワイと撮影してしまう。関西に住んでいると、雪景色と海というのは日本海側以外では見られないのでとても楽しい。そこで満足する撮影をしてから、一日中函館を満喫した。

極寒の中で撮影した津軽海峡冬景色 初めて訪れた冬の函館

 

函館の朝市、金森赤レンガ倉庫、ラッキーピエロ、路面バスの街並み、函館の夜景、基坂付近、その他にも色々。函館の朝市は活気があり、スナップ撮影も楽しい。ちょっとした喫茶店で飲む珈琲(コーヒー)もたまらない。
この日は、しんしんと雪が降る時間が多かった。とにかく雪が降るだけで楽しいのにロケーションも初めてな函館。全てが新鮮でとても楽しい。ラーメンもおいしい。

極寒の中で撮影した津軽海峡冬景色 初めて訪れた冬の函館

一日たっぷりと満喫して、初めての土地での余韻に浸る。泊まったホテルは津軽海峡の海と遠くには青森の釜臥山(かまふせやま)も見えたりする。夜は波の音と雪が舞う感じが情緒たっぷりでたまらない。確かにこの寒さで毎日過ごすのは大変だと思うし、一人だと孤独であろうと思う。だが、旅人たちを魅了する場所であるのは間違いない。

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PROFILE

高橋伸哉

人物、風景、日常スナップなど、フィルムからデジタルまでマルチに撮影するフォトグラファー。国内外を旅して作品を発表している。企業案件や広告撮影、技術本の書籍(共同執筆)、ワークショップなども多数。インスタグラムの総フォロワー数は35万人を超える。(@t.1972@s.1972

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