今日も激坂日和

坂マニアへの登竜門! 景色も気持ちいい「城山湖」(神奈川県相模原市)

「なんで上るのか? うーん……なんででしょうね?」

そう言って笑う八王子のロードバイク専門店オーナー・中山洋一さんは、自他ともに認める坂マニア。ひたすら坂を上る速さを競うヒルクライムレースでの優勝経験もある中山さんに、練習や走行会で足しげく通うオススメの激坂を紹介してもらった。

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ヒルクライム初心者にはうってつけ

【動画】坂マニアへの登竜門! 景色も気持ちいい「城山湖」

28歳でロードバイクに乗り始め、そのわずか3年後には表彰台に立っていたという中山さん。さぞ過酷な練習を重ね、ストイックに競技に向き合っているのかと思いきや、そのモットーは、「ロードバイクは楽しんで乗るもの」。

楽しければ好きになる。好きになるほど夢中になる。自身は好きが高じて脱サラし、ロードバイク専門店をオープン。毎週お客さんとの走行会(2020年4月現在、新型コロナウイルス感染拡大予防のため休止中)を開催し、多摩近郊の坂という坂を上り尽くしているという。

そんな中山さんが、ロードバイクに初めて乗るお客さんに真っ先に薦めている坂が「城山湖」だ。

「キツいところも少しあるけど、上のほうは景色がいいし、初心者でも楽しく走れて満足感を味わえるんですよ」

序盤の激坂区間を体力全開で乗り切る

スタート直後の激坂は200m程度の短距離。体力を使い切らないうちに上り切れる

スタート直後の激坂は200m程度の短距離。体力を使い切らないうちに上り切れる

城山湖は、相模原市の北西部にある小さなダム湖。JR中央線の高尾駅からロードバイクで15分ほどと都内からのアクセスもよく、多摩地区のローディ(ロードバイク乗り)には人気のスポットだ。

秋には今回の激坂の一部を使ったヒルクライムレースも開催され、たくさんの選手が紅葉の中を疾走する。コースは5分ほどで完走できる約2kmの短距離。レース初心者にも挑戦しやすく、ライディングスキルのステップアップを狙う意味でも魅力的な坂なのだ。

坂マニアへの登竜門! 景色も気持ちいい「城山湖」(神奈川県相模原市)

序盤の激坂を上り切ると現れる竹林。爽やかな空気でクールダウン

この日中山さんは、レースのスタート地点よりも1kmほど下、国道413号「都井沢」の交差点付近からアタック開始。じつは、このスタート直後が勾配17%ともっともキツい激坂区間。初心者でも、体力十分のうちにこの試練を乗り切ってしまえば、あとは軽快に上っていける。

ゆるやかなワインディングロードをマイペースに楽しむ

ゆるやかなカーブは、駆け抜けてものんびり流しても気持ちいい

ゆるやかなカーブは、駆け抜けてものんびり流しても気持ちいい

中盤以降、勾配5%前後の坂を上っていく。大きなカーブが連続するワインディングロードで、曲がるたびに津久井湖や丹沢山系などの風景が代わる代わる現れる。

道幅も広いので走りやすく、レースを想定してチャレンジするもよし、景色を楽しみながらのんびり上っていくもよし、自分のレベルに合わせた走りを楽しめる。

ご褒美の絶景で満足感アップ

展望台からの眺めを楽しむ。天気がいい日にははるか遠くに東京スカイツリーまで見える

展望台からの眺めを楽しむ。天気がいい日にははるか遠くに東京スカイツリーまで見える

頂上周辺は公園となっており、休憩にもピッタリ。午後5時までに上れば、ダムの発電所内にある展望台まで行ける。眼下に城山湖が輝き、緑豊かな木々の向こうに八王子や相模原の街並みが一望できる絶景は、まさに頂上到達のご褒美。

「こういう楽しみもあるから、初めてロードバイクに乗る人でも、みんな『また上りたい!』って言ってくれるんですよ」と中山さん。心地いい達成感と絶景の満足感を手軽に味わえる城山湖は、ロードバイクとヒルクライムの楽しさを伝えるには格好のスポットなのだ。

ギアは軽さよりも安心感を重視

中山さんの愛車。フレーム:FELT FR2、コンポーネント:Shimano ULTEGRA DI2、ホイール:Shimano DURA ACE C24

中山さんの愛車。フレーム:FELT FR2、コンポーネント:Shimano ULTEGRA DI2、ホイール:Shimano DURA-ACE C24

中山さんには、城山湖を皮切りに様々な坂に出会いヒルクライムの魅力にハマっていった仲間がたくさんいる。坂マニアになればなるほど、深くなるのがギアへのこだわりだ。ヒルクライム仕様を目指す人ほど、とくに軽量化に走りがちな傾向がある。でも中山さんに言わせれば、「軽さよりも、『安心感』のほうが大事だと思いますよ」。

グッと体重をかけてもブレない安心感のある車体のほうが、自分の力を引き出せる。そんな意味で、中山さんが「これは絶対オススメ」と言うのは、ホイールを車体に固定するパーツ・DT SWISS RWSスキュワー。従来のものよりもホールド感抜群。前・後輪ともにこのパーツに取り換えたことで、「別の車体になったかと思うほどに乗り心地が変わりました」。

城山湖からステップアップしていった仲間たちと、そんなギアへのこだわりを語り合うのもまた、ローディたちの楽しみなのだ。

DT SWISS RWSスチールシャフト。「これに交換するだけでホイールとの一体感が劇的に変わる」と中山さん

DT SWISS RWSスキュワー スチールシャフト。「これに交換するだけでホイールとの一体感が劇的に変わる」と中山さん

<今回の激坂>

「城山湖」
神奈川県相模原市

全長:約3km
獲得標高:176m
最大勾配:17%

<今回の激坂チャレンジャー>

中山洋一さん
八王子市のロードバイク・マウンテンバイク・クロスバイク・BMX専門店のオーナー。毎週土日にお客さんとの走行会を開催、多摩・神奈川・山梨の坂を上り続けている。富士ヒルクライム、東京ヒルクライムなど数々のレースに出場、入賞経験も多数あり。
Firstbikes international (ファーストバイクス インターナショナル)

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PROFILE

依田賢吾

photofarmer(フォトファーマー)。出版社勤務を経て、フリーランスに。アウトドア、ライフスタイル、食、農業、環境など自然系のテーマを中心に取材活動を続ける。モットーは自給自足。取材・撮影(スチル・ムービー)・執筆・編集まで自前でこなすほか、無農薬無化学肥料で米や野菜をつくる農業も営む。

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