マストリスト

流行アイテムにさらなる清涼感を スノーピークのオープンカラーシャツ

この数年、アウトドアウェアを街中で着こなす人が増えている。カジュアルでちょっとオシャレで着心地もいい。本コラムでは、ファッション性と機能性を兼ね備えたアウトドアブランドが展開する「これさえ持っていれば間違いない」というマストバイなウェア、グッズを紹介していく。

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身幅が広く、生地が柔らかいため、リラックスして着ることができる(身長170cmでMサイズ着用)

身幅が広く、生地が柔らかいため、リラックスして着ることができる(身長170cmでMサイズ着用)

昭和初期から中頃まで日本の夏の定番だった「オープンカラー(開襟)シャツ」が、再び注目を集めている人気の秘密はクラシカルなデザインとゆったりとしたシルエット。一番の特徴である開いた首元、広めの身幅、パンツの外に出して着ることを前提とした直線のスソなど、蒸し暑さを和らげるデザインが詰め込まれていることも大きい。

シルク、リネン、レーヨンなど、手洗いやアイロンがけが必要とされるデリケートな素材で作られていることも多いオープンカラーシャツだが、スノーピークの「Quick Dry Crepe Weave Soft Shirt (クイックドライ・クレープウィーブ・ソフトシャツ)」は吸水速乾性に優れ、シワになりにくいため、アウトドアでも快適に使えると評判だ。

「ちょっと手前みそになりますが、これ以上ないくらい気兼ねなく使えるオープンカラーシャツだと思います」とスノーピーク未来開発本部の阿部遼さんは胸を張る。

「肌に張り付かず、風をしっかり通してくれるため、夏を涼しく過ごせるのが特徴です。キャンプや軽めのアウトドアスポーツと兼用できるのが、スノーピークが展開するアパレルの特徴なのですが、このシャツはホームウェアとして愛用されている方も多いようですお客様はもちろんスノーピーク社員からの人気も高く、カラーによっては発売まもなく完売してしまうことも珍しくありません」(阿部さん)

生地と同色のマーブルボタン。首元のボタンホールはループに置き換えられている

生地と同色のマーブルボタン。首元のボタンホールはループに置き換えられている 

吸水速乾性があり、シワになりにくいポリエステルを採用

身幅にゆとりがあるシルエット。フロントボタンを開けてTシャツの上に羽織ってもいい

身幅にゆとりがあるシルエット。フロントボタンを開けてTシャツの上に羽織ってもいい

2019年春夏に発売されるや、またたく間に人気を獲得した「クイックドライ・クレーブウィーブ・ソフトシャツ」。一見クラシカルなシャツに見えるが、実は吸水速乾性に優れたポリエステル生地を採用、さらに表面には撥水(はっすい)加工を施すなど、目に見えない機能面でのアップデートが施(ほどこ)されている。一般的な夏用シャツに使われる薄手の素材に比べると、はるかにシワになりにくいため、丸めてカバンに詰め込んでおけば、旅先の様々なシーンで活躍してくれる。

生地にコシがあるため体のラインが出にくい

生地にコシがあるため体のラインが出にくい

日本伝統の「梨地織り」を採用することで肌触りと通気性を向上

表と裏が同じ凹凸模様になるのも「梨地織り」の特徴。この凹凸がシックな質感と肌離れの良さを生み出しているというわけだ

表と裏が同じ凹凸模様になるのも「梨地織り」の特徴。この凹凸がシックな質感と肌離れの良さを生み出している

ポリエステルの生地には、機能性と着心地の向上を目的に、昭和初期の愛知県・尾州にルーツがあると言われる「梨地織り」を採用している。元々は礼服などに使われるフォーマルな印象が強い「織り」で、その特徴は、経糸(たていと)と緯糸(よこいと)を複雑に交差させ、梨の外皮のようにザラザラとしたクレープ状の凹凸を生地の両面に作り出していることだ。

「凹凸によって肌に触れる面が少なくなるため、通気性が高まり、湿気の多い夏でも肌に張り付くことがありません。またポリエステルの光沢を抑えられるため、高級感のある落ち着いた雰囲気を演出してくれるのも特徴ですね。吸水速乾性が高く、なおかつ非常に肌触りが良いため、サーファーの皆さんは、海から出た後に素肌に羽織ることも多いようです」(阿部さん) 

裏表とも見た目は変わらない。「梨地織り」の機能がそのまま上品な質感につながっているのはデザインの妙。天然素材のウェアとコーディネートしやすい

裏表とも見た目は変わらない。「梨地織り」の機能がそのまま上品な質感につながっているのはデザインの妙。天然素材のウェアとコーディネートしやすい

生地がストレッチするため、非常に動きやすい

生地がストレッチするため、非常に動きやすい

クールビズに最適 古くて新しい夏の定番シャツ

クールビズ用のアイテムとしても使えるデザイン。もちろんオンラインでの打ち合わせなどに来てもだらしない印象にならない

クールビズ用のアイテムとしても使えるデザイン。もちろんオンラインでの打ち合わせなどに着てもだらしない印象にならない

実際に袖を通してみると、サラサラとした肌触りが心地よい。非常に柔らかい生地は、若干ストレッチするため、ハードな動きにもしっかりと対応してくれる。薄さや柔らかさを重視した他のオープンカラーシャツに比べて、生地にややコシがあるため、肌にぴったりと張り付いてシルエットが崩れることもない。何より驚くのが、誰が着ても自然とあか抜けて見える、トレンドをおさえたシルエットだろう。このシャツのデザインを手がけたスノーピークの新社長であり、同社のアパレル事業を立ち上げた山井梨沙氏が、ファッション畑の出身であることを実感する。

胸ポケットには、シャツのイメージを崩さない隠しスナップボタンがついている。「キャンプフィールドで物を落としたりしないようにとの配慮です」(阿部さん)

胸ポケットには、シャツのイメージを崩さない隠しスナップボタンがついている。「キャンプフィールドで物を落としたりしないようにとの配慮です」(阿部さん)

シワが付きにくいためアイロンがけの手間がかからず、吸水速乾性、清涼感、着心地に優れ、さらにこの夏のトレンドもおさえたデザイン。流行のオープンカラーシャツにトライしてみたいが、自分にはちょっとオシャレすぎるかも、と悩む人にもサラリと寄り添ってくれる。暑い夏を心身ともに快適に過ごせるはずだ。

肌寒いときは襟を上まで閉じることもできる

肌寒いときは襟を上まで閉じることもできる

昨シーズンから継続展開されているブラック

昨シーズンから継続展開されているブラック

セージとオリーブが今季の新色となる

セージとオリーブが今季の新色となる

Quick Dry Crepe Weave Soft Shirt
16,000円(税別)

取材・文/吉田大
撮影/今井裕治

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PROFILE

吉田大

ライター・編集者。大学卒業後、児童書出版社勤務を経て、フリーランスに。ファッション、アート、音楽、ストリートカルチャーから、政治経済、社会問題、テクノロジー、グルメに至るまで、多岐にわたるジャンルにおいて、長年にわたり執筆活動を続けている。趣味は自転車と立ち食いそば店めぐり。お酒や煙草を嗜まないストレート・エッジな生活を送っている。

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