パパ友がいない

子育てに励む父親たちが求めているのは「育児あるある」を語り合うことではない

共働き世帯が増え、家族観の多様化が進むなか、時代の変化の狭間でもがく父親たちがいます。

「男は仕事」といった旧来的な男性観を引きずりながら、新しい父親像を自ら考えなくてはいけない難しさやつらさ。そんな悩みを誰かと共有したくても、話せる相手がいない。父親同士で話すことはあっても、仕事や趣味の話題が多く、育児については当たり障りのないことばかり。いまさら込み入った話題も出しづらく、仕方なくひとり悶々(もんもん)と悩む日々――。思わず「自分のこと?」と胸に手を当てた方もいるのではないでしょうか。

連載「パパ友がいない」は、二児を育てる小説家・白岩玄さんが、新しい父親像を模索するなかで思いを巡らせたことを七つ取り上げます。いずれも、白岩さんが本当は誰かに話したかったけれど、誰とも共有できなかったこと。この時代を生きる父親の普遍的な悩みではないかもしれません。

けれども、子育ての当事者がいま求めているのは、誰もが共有できる「育児あるある」を語り合うことではなく、自分が親として悩みもがいていることを気兼ねなく語り合うことではないでしょうか。

そうなるための第一歩として、この連載では白岩さんが父親として普段考えていることを、ありのまま届けます。子育てについてひとり悩み続ける父親たちが、自分の気持ちを周囲に気軽に語れるようになることを願って――。

(文・編集部 イラスト・Tomomi Takashio)

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【連載目次】

PROFILE

白岩玄

1983年生まれ。京都市出身。2004年、小説『野ブタ。をプロデュース』で文藝賞を受賞し、小説家デビュー。同作は芥川賞候補作になり、テレビドラマ化。70万部のベストセラーになった。著書に『空に唄う』『愛について』『未婚30』『ヒーロー!』『たてがみを捨てたライオンたち』など

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妻以外の人には育児のことを話しにくい

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