キャンピングカーで行こう!

老舗ビルダーならではの「丁寧な仕事」が光る1台 ホビクル・オーバーランダーⅣ

デジタル迷彩を身にまとい鮮烈なデビューをした、レクビィホビクル・オーバーランダーを覚えておいででしょうか?

ミリタリー調のインテリアは見た目だけでなく、使い勝手まで考え抜かれたシンプルさが魅力の一台。老舗バンコンビルダーらしいコンセプトで、キャンピングカーファンだけでなく、新しい層の人たちからも注目を集めています。ただ、ベース車がハイエース・スーパーロングであるため「ちょっと大きすぎる! ダウンサイジングしたモデルが欲しい」との声が多かったとのこと。

そこで今回登場したのが、ダウンサイジングしたホビクル・オーバーランダーⅣ(以下オーバーランダーⅣ)なのです。

(TOP写真=オーバーランダーⅣの外観。デモ車なので多数のオプションが装備されているが、今までのキャンピングカーとは一線を画す武骨なスタイルだ/画像提供:レクビィ)

スタイルそのままサイズダウン

新登場したオーバーランダーⅣは全長4,695mm×全幅1,695mm×全高1,980mmと、普段使いには全く困らないサイズ。ベース車両はトヨタ・ハイエースのロングバンDXです。

前向き乗車にも後ろ向き乗車にもなる2列目シートを設置、後部には上下3段階の調節が可能なベッドレールがついています。もちろん、シートやマットはホビクル・オーバーランダー同様「ミリタリー帆布調のオリーブグリーン生地」を採用。フロアには縞板(しまいた)風クッションフロアが敷かれるなどシリーズのアイデンティティーである「ミリタリー調」が貫かれています。

老舗ビルダーならではの「丁寧な仕事」が光る1台 ホビクル・オーバーランダーⅣ

オーバーランダーシリーズの特徴である、ミリタリー調にまとめられた室内。写真は「シートバックダイネットマット」を使ってダイネットセッティングにしたところ(画像提供:レクビィ)

ベース車がベーシックグレードなので、前後バンパーは未塗装黒樹脂。室内各部も鉄板がところどころ見えていますが、そうした武骨さがむしろイメージにマッチしているといえるでしょう(オプションでボディー同色バンパーなどがセットのGLパッケージも選べます)。

乗車定員は1列目3名、2列目3名の6名。就寝定員は標準だと2名ですが、ベッドマットを追加すれば4名になります。ダイニングは標準パターンとオプションパターンの2種類。
2列目シートを後ろ向きにセットし、リアベッド部と向かい合わせにするスタイルが標準。

運転席や助手席の後部に別売りの「シートバックダイネットマット」を設置すれば、前向きの2列目シートと向かい合わせにできます。

あえて4ナンバーのままに

オーバーランダーⅣのⅣは、同車が4ナンバー(小型貨物車)登録であることを表しています。4ナンバーであればキャンピングカーとしての構造要件を満たす必要はありませんからキッチンや水道設備、室内高制限をクリアするための床掘り加工なども不要。それだけコストを抑えることができます。

老舗ビルダーならではの「丁寧な仕事」が光る1台 ホビクル・オーバーランダーⅣ

リアベッドは3段階に高さ調節が可能。高い位置にセットすれば、遊びのギアもたっぷり積める余裕の荷室空間になる(画像提供:レクビィ)

毎年車検なのが少々面倒ですが、税金や自賠責保険などは優遇されていますし、高速道路料金も普通車なので維持費が安価なのも魅力的です。取り回しのしやすいサイズでイニシャルもランニングもコストが低減できるとなれば、シンプルなキャンピングカーを求めている人にはきっと人気が出ることでしょう。

車内で立って過ごすことこそできませんが、普段使いと兼用したい人、キャンプ先でタープやテントを併用する人には、うってつけと言えそうです。

気になる装備は今のトレンドを踏襲

シンプルなキャンピングカーであっても、基礎的な装備として電装系は気になるところです。オーバーランダーⅣの場合、標準装備では12Vソケットが2カ所にあるだけ。「必要なら市販のポータブル電源を」という、最近流行のスタイルです。もちろん、従来型のサブバッテリーシステムもオプションで用意されていますので、電源が確保できない場所に行くことが多い人は、そちらをセレクトすれば解決です。

シートやベッドといったキャンピングカーの基礎的な機能は高品質で充実。装備はシンプルに徹することで、404万8000円(税込車両本体価格、2WD・ガソリン)~と、リーズナブルな価格に。ただ、家庭用エアコンについては、装備されていません。

そこをどうカバーしているのか。それが同社がすべてのラインナップに施している『断熱』です。

断熱の処理について見てみましょう。こうしたシンプルなスタイルの車に対して、よく「バンにベッドを載せただけでしょ? それだったら自分でDIYでできるよ」という人がいます。が、以前からお話ししているように、車中泊の快適性を左右するのは断熱加工がきちんとされているかどうかです。

もちろんリーズナブルラインのオーバーランダーⅣにも、同社の他モデルと同様のしっかりした断熱加工が、天井・側面・床にも施されています。目に見えるところはもちろんのこと、目に見えないところも丁寧に仕事がされているのが、老舗ビルダーの老舗たるゆえんだと私は思います。

老舗ビルダーならではの「丁寧な仕事」が光る1台 ホビクル・オーバーランダーⅣ

天井にも、壁にもたっぷりと詰められた「断熱材」。こうした見えない部分の仕事こそ、キャンピングカービルダーの真骨頂だ(画像提供:レクビィ)

シンプルなまま「道具」として使い倒すもよし。たくさんあるアフターマーケットパーツを使って自分好みに仕上げるもよし(加工に際してはビルダーに相談することをお勧めしますが)。多彩な楽しみ方ができる一台として注目したいと思います。

PROFILE

渡部竜生

キャンピングカージャーナリスト。サラリーマンからフリーライターに転身後、キャンピングカーに出会ってこの道へ。専門誌への執筆のほか、各地キャンピングカーショーでのセミナー講師、テレビ出演も多い。著書に『キャンピングカーって本当にいいもんだよ』(キクロス出版)がある。エンジンで輪っかが回るものなら2輪でも4輪でも大好き。飛行機マニアでもある。旅のお供は猫6匹と妻ひとり。

・YouTubeチャンネル「キャンピングカー坊主めくり」開設!
https://www.youtube.com/channel/UCZzeJtgZFLR0yJLkr052kug

サイズやエンジンのバリエーションが豊富! ベース車の雄「トヨタ・ハイエース」は万能選手

一覧へ戻る

ゆったりと快適な「ふたり旅」を 新モデル「HOROU」の魅力

RECOMMENDおすすめの記事