キャンピングカーで行こう!

炭火はNG! キャンピングカー車内での調理を考える

  • 文 渡部竜生
  • 2018年1月31日

アメリカ製の大型キャンピングカーともなると、一般家庭のキッチンと遜色ない設備が搭載されている(Photo:Winnebago Ind.)

  • ヨーロッパ製キャンピングカーのキッチンはアメリカ製に比べてコンパクト。しかし、非常に機能的で使いやすくまとめられていてデザインも洗練されている(Photo:Dethleffs)

  • 固形燃料1個で1合のお米が炊ける「かまど&釜」のセット(Photo:パール金属(株))

  • 真空断熱調理器は内鍋を短時間加熱したあと、真空の保温容器(外鍋)に入れておけば、熱源なしに調理ができて、焦げ付きも煮詰まりもナシ。取っ手がついてフタにロックがかかるタイプは持ち運びも安心だ。サーモス真空保温調理器シャトルシェフ(RPE-3000)(Photo:サーモス(株))

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 キャンピングカーとして8ナンバー(特種用途自動車)を取る構造要件の一つに、流し台と加熱装置の設置、つまり「料理ができる設備」があります。法規ギリギリのコンパクトなものからオーブンまで備えた一般家庭並みのキッチンまで、車両によって規模も内容もさまざまです。ユーザーも「付いてはいるけどキッチンは使わない」という方もいれば「コンロからオーブンまでフルに使って料理しますよ」と言う方も。キャンピングカーの使い方、旅のスタイルも人それぞれですね。

 今回はそんな「車内での料理事情」についてお伝えします。

「使わない派」の理由と「活用派」の楽しみ方

 「キッチンを使わない」という方に理由を聞いてみると、「外食を楽しみたいから」「車内ににおいが付きそう」という意見が多いようです。キャンピングカーに限らず「食」は旅の大きな楽しみの一つですから、その土地での食べ歩きは欠かせないという方も多いでしょう。「旅の目的は温泉めぐりと食べ歩き」と、食事を基準に旅を組み立てている人もいるぐらいです。また、「においが気になる」という人は、“車中泊重視タイプ”が多いようです。キャンピングカーの用途を「安心して寝られればいい」と割り切っている人。単身者や、子どものいないカップルが比較的多いようです。

 対して、「車内で料理します」という人はどういうケースが多いでしょうか。小さなお子さん連れや、シニアカップルは“車内調理肯定派”が多いように見受けられます。アレルギーがあったり、カロリー制限をしていたり、食事に気を遣っている人は、外食ではケアしきれない場合があるでしょう。また、旅先の農産物や水産物を楽しみにしているという人もいます。それなりのサイズと内容のそろったキッチンなら料理も苦になりませんし、カセットコンロひとつでできる献立もあります。ちなみに車内料理派の我が家では、「真空断熱鍋」常備。外で遊んでいる間に煮込み料理、なんていう裏技を使うこともあります。

まずは「ご飯」にチャレンジしてみよう

 漁港で新鮮な刺し身を手に入れたり、道の駅には地元の人の手作りの素朴なお総菜があったり。つまり「おかず」の入手は意外と簡単なのです。おいしいおかずがあるなら、あとは白飯が欲しくなるのが日本人! キャンピングカーで白いご飯を食べるには、いくつか方法があります。

 代表的なのはパックのご飯。どこのスーパーにも大抵売られているので旅先でも入手しやすく、あたためは電子レンジでも湯せんでもOK。ただし、パックのにおいが若干気になる場合もありますね。

 せっかくおいしい「おかず」が手に入ったなら、炊き立てご飯と一緒に楽しみたい! そんな人は、車内でご飯を炊くことから挑戦してみてはいかがでしょう。ご飯なら車内ににおいが残ることがないのもメリットです。とはいえ、電気の使用に制限のあるキャンピングカーでは電気炊飯器というのも難しいですよね。そこで便利なのがさまざまな炊飯用具です。

・真空保温調理炊飯鍋
 面倒な火加減が不要なので失敗知らず! お米と水を入れて所定の時間、強火で加熱したら、あとは蒸らすだけで炊きあがるというスグレモノです。加熱は15分ほどなので、夏場など、車内の温度が上がりすぎないのも使い勝手が良い点です。

・固形燃料かまど
 固形燃料を使った炊飯かまど(1合炊き)です。宴会の一人鍋などでおなじみのあの固形燃料なのですが、ただ火をつけるだけで簡単にできあがり。することといえば、お米と水をセットして点火するだけです。

・ガス炊飯器
 ガスが用意できるならば小型のガス炊飯器という手もあります。保温機能がないものなら電気もいらず、ボタンを押すだけで失敗なし。火力調整はプログラミングされています。

 新米の季節になると、道の駅や農産物の直売場でお米を売っていることがあります。その地の水でその土地のお米を炊く。日本人ならではの究極のぜいたくかもしれません。

車内料理に炭火はNG!

 ご飯だけでなく、おかずも調理、となるとさらに熱源が必要です。大きなキッチンがついているアメリカンキャンピングカーで揚げ物に挑戦する本格派もいます。

 さて、アウトドアの熱源としてポピュラーなものといえば炭火ですが、燃焼ガスに一酸化炭素(CO)の割合が高く、車内で使用するのは非常に危険です。実際に、卓上炭火コンロを車内で使用し、一酸化炭素中毒で亡くなってしまったという悲惨な事例もあります。恐ろしいことにこの事故では、窓を開けて使っていたのです! にもかかわらず人命を奪うほどの一酸化炭素が発生した、ということになります。

 キャンピングカーでは、室内での火気使用の有無にかかわらずCO探知機の設置は必須ですし(冬こそ考えたい! キャンピングカーで一酸化炭素対策 )、小型の消火器もぜひ、車内に備えておきましょう。

 今や全国にコンビニエンスストアがあります。ほぼ24時間、お弁当やインスタントラーメンぐらいは手に入ります。いざという時、便利ではありますが、旅先の食事がそればっかりでは味気ないのも事実。もしあなたの車にキッチンがついているなら、まずはお茶をいれる、ご飯を炊いてみる、あたりから、始めてみてはいかがでしょうか。

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