キャンピングカーで行こう!

新型続々! ジャパンキャンピングカーショー2018

  • 文 渡部竜生
  • 2018年2月14日

ぎっしりと展示された会場の様子。展示台数は360台以上と、規模は年々拡大を続けている。今回は1~3ホールは車両展示のみ、パーツ販売などは全て4ホールにまとめられた

 今年も日本最大のキャンピングカーショー「ジャパンキャンピングカーショー2018」が幕張メッセ(千葉市)にて開催されました。初日こそ雪のちらつくあいにくの天気でしたが、3日間の合計来場者は6万7885人(主催者発表)。その数からもキャンピングカー人気の高さがわかります。

 全体を総括すると、
・普段使いと兼用しやすい軽キャンピングカーやバンコンの人気は不動。
・ベース車両のモデルチェンジがなかったため、まったくの新型車両は少なかった。
・各ビルダーとも、細部のブラッシュアップで差別化を図っていた。
 というところでしょうか。

 そんな中でも、新型車両のデビューや新コンセプトの発表、また、輸入車にも動きがあるなど、人気の追い風を受けて市場はまだまだ活況が続いているという印象でした。

スタイルを追求した結果「中古車を架装」

 今回、新型車両やニューモデルではなく、新しいコンセプトモデルを発表したのがキャンピングカープラザ大阪(アネックス社)でした。同社では4年ほど前からRIW(リウ)というブランドをスタート。日産「NV200」をベースにしたバンコンが主体で、そのコンセプトは「フィールドとの一体感」。RIWという名前からして「Rambling In Wildness」の略ですから、ワイルドにどんどんフィールドを進んでいこうという発想に基づいています。

2010年に生産が終了しているマツダ「ボンゴブローニイ」をベースにした「RIW-BROWNY」。オフロードタイヤを履かせて、ワイルドな雰囲気に仕上げた

 そんなRIWが今回提案していたのが「RIW-BRAWNY」。マツダ「ボンゴブローニイ」をベースとしたバンコンです。ここで車好きな人ならば「なんで今ごろ『ボンゴブローニイ』?」と思われるでしょう。「ボンゴブローニイ」は1999年~2010年にかけて販売されていたワンボックスバンですが、10年に生産を終了しているのです。7年以上も前に生産終了になった車が、なぜ今新商品に? と思われることでしょう。実はこれは、スタイルを追求した結果、「中古車をベースに架装を施す」という新しい試みにつながった結果なのです。

 展示されていた「RIW-BRAWNY」はブランドコンセプトの通り、武骨でワイルドなルックス。ところどころ鉄板がむき出しになっているなど、最近のワンボックス車にはないワイルドさが目を引きます。「靴のまま上がれて、汚れすら絵になるキャンピングカー」というRIWのイメージにもぴったりです。

「RIW-BRAWNY」の生みの親、キャンピングカープラザ大阪の坂本 学さんによれば、「もっとワイルドなルックスのキャンピングカーを作りたかったんです。それには、どのメーカーの現行車種もどちらかというとエレガントで、ワイルドさが足りない。自分たちのイメージにぴったりの車を作ろうと思ったら、『ボンゴブローニイ』がぴったりだった」とのこと。とはいえ、元が中古車ですから入荷の段階で程度も条件もまちまちです。「状態のいいベース車を探すだけで大変ですが、何しろこのスタイルにほれ込んでしまったのでしょうがないですね」と坂本さんは笑います。

「RIW-BROWNY」の車内。むき出しの鉄板にシンプルな内装は「土足でガンガン使ってこそ」というコンセプト

 中古車を架装する。今までほとんどなかった形態ですが、キャンピングカープラザ大阪では「ボンゴブローニィ」以外の車種でこのサービスを実施する予定はないとのこと。今後についても、今回のショーでの反応次第と考えているようです。何しろベースが中古車ですから、今回の提示されていた価格(199万円)は「架装加工費」。最終価格は元になる中古車によって変動する仕組みです。「自分たちとしては、スタイルの提案のつもりで展示したのですが、予想以上に好意的なご意見をいただけたので、前向きに考えたいですね」とのことなので、今後に期待したいと思います。

輸入車が順調に増加中!

1000万円を切る意欲的なプライスタグを掲げた、イタリア・ローラーチーム社の「リビエラ85XT」。取り扱いはフジカーズジャパン社だ

 昨年あたりから増え始めたのが、輸入車。中でも台頭著しいのがヨーロッパ製キャブコンです。ハイマー(ドイツ)、デスレフ(ドイツ)、アドリア(スロベニア)といった従来のブランドに加え、ローラーチーム(イタリア)、サンライト(ドイツ)、サンリビング(スロベニア)といった新ブランドもお目見え。台数もぐっと増えて、その一角は海外のキャンピングカーショーかと思うほどです。これだけ多数出展されれば、価格も争点になります。フジカーズジャパンが出展したローラーチーム 「リビエラ 85XT」は7m級の大型車ながら1000万円を切るプライスタグを掲げて、注目を集めていました。

ひときわ注目を集めていたバンテック「V670」。ベース車両にフィアット「デュカト」を採用し、輸入車ベースに国産ボディーを実現させた。ALCOシャシーもバンテック特別仕様とのことで、並々ならぬ力の入り様だ。量産仕様は今年夏ごろデビュー予定とのこと

 さらに、国産キャブコンの代表的なビルダー、バンテック社がなんとフィアット・デュカトベースの新型キャブコンを参考出品。「V670」と名付けられた車両は、バンクベッドを持たないロープロファイルスタイル。居室はフロントにダイネット(食卓)、リアには常設ベッドと、ヨーロッパ製キャブコンでよくみられるレイアウト。しかし、各部の仕上げはさすがのメイド・イン・ジャパン。なかなかのクオリティーです。

 気になる価格は1400万円台! ヨーロッパ製にはよくあるレイアウトだけに、「ヨーロッパ製と価格競争になるのでは?」との疑問がわきます。

「今回出展しているのはプロトタイプ。量産型のデビューは夏ごろですから最終価格は未定です。それに、まだまだ“隠し玉”もありますよ」と、同社の広報担当・露木伸也さんはニヤリ。走行性能の高さ、こなれた価格が魅力のフィアット「デュカト」の魅力を、どこまで国産キャンピングカーに生かすのか、同社の動きからも目が離せません。

今回のショーで一気に増加した輸入車。まるでヨーロッパのショー会場のようだが、相変わらずフィアット「デュカト」ベースが主流。一部のベンツベースを除けば、ほとんどがデュカトベースだった

トレーラー人気も依然上昇中

 以前にもお伝えしたとおり、トレーラーの人気は依然として上昇中。今回のショーにも約40台が出展されました。けん引免許不要サイズ(車両総重量750kg未満)はもちろん、免許が必要な大型タイプまで、大小さまざまなサイズのトレーラーが並びました。中でも目を引いたのが、カトーモーター社から今回デビューした「ビックボール」。ヨーロッパ製を思わせるオレンジ×アイボリーのおしゃれな配色。コロンとした愛らしいフォルム。何より特徴的なのは、キッチン部分がスライドアウトして、中からも外からも使えるアウトドアキッチンになるという、アイデアが光る一台です。フル装備のヨーロッパ製などと比べるとシンプルな造りですが、アウトドア派にはピッタリの1台でしょう。何と言っても写真映えしそうなルックスが女性に人気だったようです。

キッチン部分がスライドアウトするという、斬新なコンセプトのカトーモーター「ビックボール」。名前の通りコロンとした丸いフォルムが特徴的

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 そのほかにも、ピックアップキャビン(トラキャン)で有名なミスティック社からは新型ハイラックス用の「ノーブルHL」。バスコンの雄、RVビックフットからは「ACSオアシスSH」と「LL」2台のセミフルコンなど新型車も目白押し。

 次回も「ジャパンキャンピングカーショー2018」で注目された車両についてリポートしたいと思います。

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