原田知世やSigur Rós、Massive Attack……大人の感情を静かに揺さぶる曲は

  • 2018年2月20日

  

 嬉しい、悲しい。楽しい、苦しい。好き、嫌い。

 多くの感情には、それが愛憎どちらにせよ、奥底に何かしらの「愛」が紐づいている。子供を見ていると、よく分かる。でも、より多くの表現を学校や社会で学んだはずの私たちは、もう思い出すこともできない遠い昔に始まってしまった、止まれない日々に流されて、いま自分の感情がどこに振れているのかすら、分からずにいる瞬間がないだろうか? いや、もしかしたら、“いつも”なのかもしれない。そんな毎日に、もっと愛という名の感情と、音楽を!

 今回からスタートする新コーナー「THE ONE I LOVE」は、&M編集部が洋邦・ジャンル問わず、大人の感情を静かに揺さぶる名曲たちをご紹介。読書のお供に、酒の肴に、ドライブ中に……。リラックスタイムにピッタリな楽曲を、Spotifyで随時プレイリスト化していきます。そして、レコードジャケット風の写真も、一緒に楽しんでもらいたい。今回は、美しい冬の出雲の海と太陽。さあ、一緒に針を落とそう。

 

 

■「For No One」 Avishai Cohen

 イスラエルの天才ジャズベーシスト、アヴィシャイ・コーエンによる、ビートルズの名曲カバー。原曲のメロディの美しさがダイレクトに伝わる、ピアノとボーカル中心のシンプルなアレンジが、冬晴れが続く今の季節にフィットする。

 

■「Dance Me To The End Of Love」 Madeleine Peyroux

 「21世紀のビリー・ホリデイ」という最大級の賛辞をほしいままにしている、アメリカ生まれ、フランス育ちのシンガーソングライター、マデリン・ペルー。このレナード・コーエンの名曲のカバーでも、原曲の持つ「愛」、そして「終わり」を、儚く物憂げなボーカルで魅力的に聴かせてくれる。

 

■「愛の関係」 GREAT3

 愛の歌を「『あい』うえお」と歌い始める片寄明人らしい言語感覚とポップなサウンド、繊細過ぎるボーカルが絶妙に交じり合ったこの曲が訴えかけるのは愛の告白も人生も「キチンと急所に当てる」ことが一番難しいということなのではないか。

 

■「Love The One You’re With」 The Isley Brothers

 イントロからゾクゾクするアイズレー節が最後まで続きテンションが上がる。オリジナルはスティーヴン・スティルス(CSNY)だけど、カバーっぽさは微塵もなく、気持ちが抑えきれずクライマックスでは、「アイズレーズ最高!」となってしまうはず。ドライブミュージックに最適。

 

■「It’s a Beautiful World」 Noel Gallagher’s High Flying Birds

 元オアシスのノエル・ギャラガーが描く「美しい世界」は、とてもシンプルだ。ドリーミーかつシンフォニックなサウンドの上で、愛に溢れたリリックと、ロマンチックなメロディが展開される。ありきたりなようで、誰にも真似はできない。唯一無二、珠玉のロックチューン。サビで月面まで吹き飛ばされること必至。

 

■「Opening(Remix)」 Philip Glass

 ミニマルミュージックのレジェンドとして知られるアメリカの音楽家、フィリップ・グラスが1982年にリリースしたメジャーデビューアルバム「グラスワークス」の1曲目。この美しいピアノの旋律は、あなたを意識の彼方まで連れて行ってくれるはず。

 

■「Inní mér syngur vitleysingur」 Sigur Rós

 ビョークと並びアイスランドを代表するアーティストといえば、シガー・ロス。2008年にリリースされたアルバム「残響」の2曲目に収録されているこの曲は、多幸感に満ち溢れたアップリフティングなナンバー。春の足音が聞こえてくる。

 

■「Paradise Circus」 Massive Attack

 最新アルバム、といってもすでに8年の歳月が経過した「ヘリゴランド」に収録されている、隠れた名曲。マッシブらしい漆黒の世界観は変わらずも、極限まで音数を絞った緊張感漂うサウンドと、囁くような歌い方が印象的な元マジー・スターのホープ・サンドヴァルによるボーカリゼーションの絡みが、秀逸な一曲。

 

■「Homebody」 Nai Palm

 ネイ・パームのこの曲は引き語りで音数も少ないので、夜寝る前のチルアウトBGMとしても最適。どこまでも優しくて、包み込むような存在感を持つボーカルを聴いていると、彼女がまるで何かの神のように思えてくるはず。

 

■「くちなしの丘」原田知世

 切ない、陰のある恋愛を経験したことのある大人に聴いてほしい、歌手・原田知世にとってのターニングポイント的な美しすぎる1曲。キセル(辻村豪文)の外仕事としても秀逸で、瑞々しさを保っている彼女がとにかくステキ。

 

■「By Your Side」 Sade

 今もマイペースに活動を続けるイギリスの伝説的グループ・シャーデーが、2000年に発表した5thアルバムのリード曲。唯一無二のカリスマボーカリスト、シャーデー・アデュが母親となり、8年間の活動休止を経てリリースされた。優しく暖かい、しかし愛を持つ者の揺るがない強さも感じる、珠玉の一曲。

 

 

(企画制作・たしざん)

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