口福のランチ

愛されて32年、庶民の味方のとんかつ店「大五」(東京・白金)

  • 文・写真 ライター 森野真代 イラスト あんじミサ
  • 2018年3月9日

  

  • ヒレ肉一本揚げで、特別感たっぶりの「白金豚ヒレカツ定食」

  • 気軽に食べられる庶民の味方「とんかつ定食」

  • 「とんかつ定食」には上質の国産豚を使用

  • 白金高輪駅から徒歩4分ほど。駅ができるまでは庶民的な街だったそうだ

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 とんかつ特集4軒目は、白金で店を構えて今年の5月で32年目を迎える「大五」。地元に愛されるアットホームなお店だ。今や客足の途絶えることのない人気店だが、「オープン当初は白金高輪駅もなく、家もまばらで、厳しい時代もありました」と店主の田中五郎さん。「白金の街と一緒に成長してきた気がします」

 田中さんは、調理師学校を卒業後、ケーキ職人として活躍していたが、一生涯の仕事として続けることに疑問を感じ、自身の大好きなとんかつの世界へ進むことを決意。秋葉原のとんかつの名店「丸五」で11年間修業した後、「大五」を開店した。いつかは修行した店より大きくなれるようにと大五と名付けたそう。

 小さい子供からお年寄まで誰もが好きなとんかつ。みんながおいしそうに食べている姿を見ていると、こっちまでうれしくなる。「地元の人たちに育ててもらっています」

 大五の一番人気は、昼夜通しで提供する、「白金豚(はっきんとん)」の肉を使ったとんかつ。プラチナポークとも呼ばれる銘柄豚だ。奥羽山脈のわき水を釜石鉱山の鉱石で濾過(ろか)したミネラル活性水を飲用水にするなど、健康を第一に考えた環境で育った豚は、肉の筋繊維のキメが細かく甘みが感じられる。

 ランチタイムのみ提供する、「とんかつ定食」150g1080円、 200g1300円も捨てがたい。ランチは毎日のこと気軽においしいものを食べて欲しいと、銘柄豚ではないが栃木、茨城など東京近郊から上質な国産豚を選んで仕入れている。

 重くならないように、油はコーン油、パン粉は砂糖の使用を控えたものをリクエストしている。とんかつソースも基本のソースにローリエやクローブ、トマトケチャップなどを追加し、寸胴鍋でゆっくりと煮て作る。ドレッシングやマヨネーズなども全て手作りだ。

 今回注文した「とんかつ定食(1080円)」は、肉の厚さは1cm以上、うまみを含んだロース肉は適度なかみ応えがあり、存在感も抜群、驚きのコスパだ。「白金豚ヒレカツ定食(2490円)」は、値段は高いが、特別感たっぷり。給料日に奮発したい。

 一本のまま揚げられるヒレカツの断面はつやっぽく、ほんのりピンク色。あっさりとかみ切れる柔らかさで、ヒレだというのに肉汁がしっかりとある。かむほどに肉の甘さが舌をくすぐる。肉質や厚みによっても変えているが、油はだいたい140度前後と低めの温度でじっくりと揚げる。その方が衣の口当たりもよく、肉のうまみを逃さずに柔らかく仕上がるのだそう。

 最近の人気とんかつ店で見かける、背筋を伸ばしさっさと食べて早く出る。といった緊張感はまったくなく、アットホームで居心地がいい。ゆっくりと談笑しながら、とんかつをじっくり味わえる、白金の街になくてはならないお店だ。

<今回のお店のデータ>
大五 (だいご)
東京都港区白金1-25-21 日興パレス1F
03-3444-2941

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