私の一枚

“野原家流”で子供はのびのび育つ。いずれは孫と「ケツケツダンス」 関根勤

  • 2018年4月9日

3~4歳の麻里さんと。ちょうど“ケツケツダンス”を始めた頃

  • デビューから40年以上にわたり、バラエティー番組番組を中心にテレビ・ラジオ、CM、舞台など幅広く活動中

  • 伝説のカンフー“ぷにぷに拳”で悪のラーメン組織“ブラックパンダラーメン”に立ち向かうしんのすけたちカスカベ防衛隊 (C)臼井儀人/双葉社・シンエイ・テレビ朝日・ADK 2018

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 麻里が子供の頃の我が家は『クレヨンしんちゃん』そのまんまの世界でした。ある時、一緒にお風呂に入ろうと思って服を脱いだら僕のお尻がちょうど麻里の顔の目の前になって、これはたたきやすいだろうな、パーカッションになるなと思って、「ケツケツケツケツケツケツ~」って言いながらお尻を振ったんです。そしたらそれに合わせて麻里がパタパタパタとたたいた(笑)。

 それがもう楽しくて楽しくて、毎日やるようになって。それが我が家の“ケツケツダンス”の始まり。あとはね、廊下に面した脱衣所に麻里がいて、僕が廊下をはだかで走ってきて、脱衣所から見える一瞬ジャンプをして通り過ぎる“フライングお尻”とか、お風呂でお尻だけお湯から出して「桃が流れてきましたよ~」と言って見せたりとか。ずいぶんやりましたね、麻里が中学校に入学するぐらいまで(笑)。

 言ってみれば“おふざけのオーソリティー”としてやってきましたから、家でふざけていてもおかしくないというか、普通とは違う父親だったと思います。生きているって楽しいなと思ってもらいたくて、家の中でずーっとふざけていましたね。やっぱり、子供であっても生きていればいろいろなストレスがあるじゃないですか。友達との関係だとか先生との相性だとか。だからせめて家の中は楽しいと思わせてあげたいと思ってね。

 もちろん、何かの節目のタイミングでしっかり話をしてあげるようにもしていましたよ。僕はとにかく、何とかして娘を守ってやりたかった。

 娘が小学校低学年の頃、真剣に話したことがあるんです。「お父さんはね、麻里のためなら死ねるんだ」って、梶原一騎さん原作の漫画『愛と誠』の石清水弘の名ゼリフをいただいてね。仮に麻里の心臓が弱って、お父さんの心臓と取り替えなきゃいけないとする。その時お医者さんに「お父さんの心臓を移植すれば麻里さんは助かりますがどうしますか?」と聞かれたら、お父さんはその「どうしますか?」まで聞かないぞと。「お願いします!」と。麻里さえ生きていればいいんだ、俺はそういう覚悟で生きているんだと伝えました。

 何か辛いことがあった時、いじめられた時、親に言ったら迷惑をかけるから黙っていようとか、そんなことは一切考えなくていい。どんどん迷惑をかけてくれ、お父さんが何とかするからその時は一緒になって頑張ろうと、ちゃんと言葉に出して伝えました。

 しんちゃんのお父さんの野原ひろしも、特に映画になると活躍しますよね。普段はちょっと頼りない感じだけれど、いざとなると家族を守るために体を張れるお父さん。ひろしを見ていると、自分と似たものを感じます。“野原家流”で育てれば子供は自然とのびのび育つ。ある大学の教授の方がそういった内容の本を出されていましたが、麻里がそれを証明してくれました。

 『クレヨンしんちゃん』の映画に出させていただくのは今回で二度目ですが、今回は2歳の孫も「一緒に観る」と言ってくれています。映画も映画館も好きらしくて、こないだも『グレイテスト・ショーマン』を全編観ていましたから、しんちゃんも間違いなく楽しんでくれると思います。

 孫とお風呂に入ることもありますよ。僕の子供ではないので、念のため麻里に「ケツケツダンスをやってもいいか」と確認したら「楽しかったからやってもいいよ」と言ってくれたので、さっそく教えています。最近ペチペチとたたくようになってきましたから、いよいよケツケツダンスの入り口に到達したところですね。

    ◇

せきね・つとむ 1953年、東京生まれ。TBS「ぎんざNOW」の素人コメディアン道場で初代チャンピオンとなり、1974年12月に芸能界入り。1975年、「ラビット関根」の芸名を桂三枝(現・桂文枝)師匠よりいただく。1982年の「欽ちゃんのどこまでやるの!?」レギュラー出演より本名の「関根勤」に戻し活動。以後、バラエティー番組を中心にテレビ・ラジオ、CM、舞台など幅広く活躍中。5月5日(土)、日経ホールにて開催の『MC井川とゲスト関根勤と野性爆弾』に出演(問/Zen-A TEL03-3538-2300)。

◆4月13日全国東宝系にて公開の『映画クレヨンしんちゃん 爆盛!カンフーボーイズ ~拉麺大乱~』では、伝説のカンフー “ぷにぷに拳”をしんのすけらカスカベ防衛隊に伝授する師匠として出演。劇場版アニメへの出演は、『映画クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ モーレツ!オトナ帝国の逆襲』(2001年)以来、17年ぶり2作目となる。

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 “ぷにぷに拳”という柔らかい雰囲気の名前なので、ジャッキー・チェンの映画『酔拳』に出てくる師匠がイメージとして自分の中にあったかもしれませんね。本格的な声優は今回が初体験。台本をいただいたら出番がたくさんあって、うれしい半面これは頑張らないといけないなと思いました。ずーっとコントばかりで、優しさや哀愁といった表現をあまり学んできませんでしたから、細かいニュアンスを表現するのは難しかったですが、コントを長年やってきたからこそ出せた味もあると思います。

(聞き手・髙橋晃浩)

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