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個人情報の不正使用問題に揺れるFacebook もう一度徹底したいプライバシー設定

  • ライター 堀 E. 正岳
  • 2018年4月25日

気軽に使っているSNSから個人情報が漏洩する危険性を知っておく必要がありそうだ  [gettyimages]

 世界最大のSNSであるFacebookがいま、8700万人にのぼるユーザーのプライバシー情報の不正使用問題に揺れている。

 原因となったのは、ケンブリッジ大学の研究者が2014年に調査を名目に27万人に提供した心理テストのアプリだ。このアプリは、SNS上でしばしばシェアされる心理テストの体裁をとっていたものの、背後ではアプリの利用者だけでなく、友人も含めたネットワークをたどってプライバシーにかかわる膨大な情報を収集していたのだ。

 収集された中には、アメリカ人の情報も多数含まれていた。そして、それらの情報は、利用者の同意を得ることなく英国に拠点をもつ選挙コンサルティング会社「ケンブリッジ・アナリティカ」社に提供され、同社はそれを2016年のアメリカ大統領選挙においてフェイクニュースを含むターゲット型の選挙広告の配信に利用したという疑惑がもたれている。

 気軽に楽しんでいたはずのSNSにユーザーのプライバシーが脅かされ、選挙妨害のような大きな疑惑にまで発展したことは、私たち一般ユーザーにとっても衝撃的といっていいだろう。

 こうした情報の流出を防ぐのに最も簡単な方法は、Facebookを利用しないことだ。とはいえ、近況報告や、外食や旅先の写真をSNSでシェアすることは、いまや生活の一部分といってよく、なかなかやめられないという人も多いはずだ。

 そこで、安全にFacebookを使うために注意したい、いくつかの設定についてみてみよう。

位置情報、投稿範囲、アプリをチェックしよう

アメリカで話題となったFacebookのプライバシー情報の不正使用問題だが、日本のユーザーも他人事ではない [gettyimages]

 まず確認したいのが位置情報に関する設定だ。Facebookは、特にスマートフォンから利用している場合には、どこで投稿をしているのかを位置情報で補完してくれる機能がある。

 この機能は、いま食事しているレストランの位置情報が自動で表示される便利さがある一方で、ユーザーの性別や年齢とマッチングさせることで行動の分析にも使われてしまう。

 もしこうした位置情報の追跡を拒否したいならば、iOS、あるいはAndroidの設定の一部にある「位置情報サービス」を選択し、Facebookアプリに対して与えている許可を切っておくとよいだろう。

 投稿範囲の設定にも注目したい。Facebookの投稿を「パブリック」で行っている場合、あなたの投稿は誰からでも閲覧可能になっている。利用のしかたが家族の近況や、友人との写真を投稿することが中心なら、この設定は「友人」に限定するのが望ましい。

 また、Facebookには友人を「知り合い」と「親しい友人」に分けて管理する機能もある。家族の写真は注意深く選んだ「親しい友人」にしか送信しないといった区別も簡単だ。

 もし過去にFacebookの性格診断や、占いアプリといったものをクリックしたことがあるならば、Facebookの「プライバシーセンター」設定のなかにある「アプリ」の欄を確認することをおすすめする。

 ここには過去に利用したアプリや、接続しているウェブサイトが一覧になっているので、必要のないものはすべて削除してしまうのがよいだろう。

 また、プライバシーセンターでは職場や学校、居住地といった個人情報が誰に閲覧可能かも設定できるので、あわせて確認するとよいだろう。

 最後に設定したいのが、同じくプライバシーセンターのなかにある、顔認識機能だ。過去にあなたが自分自身の写真をFacebookに投稿し、自分の顔をタグ付けしたとしよう。Facebookの顔認識機能はこの情報に基づいて、たとえば友人がアップロードした写真の中でもあなたの顔を画像認識で探そうと試みる。

 友人があなたの写真をアップロードしたときに通知が来るので便利な側面もある一方、Facebookがあなたの顔について詳細な情報を蓄積することを許す設定でもあるため、設定を切っておくのが無難だ。

Facebookアプリメニューから「設定とプライバシー」を選ぶと、各種の設定ができる

あやしい情報は、決してシェアしない

 こうしたプライバシーの設定はすぐに実行可能な一方で、ふだんのFacebookの利用方法にも注意が必要だ。

 たとえば、最近は感情的に反応したくなる表題や、おもわずクリックしたくなる動画を添付した広告が、一般ユーザーの投稿を装って流されるパターンも多い。「この人をフォローした覚えがない」という場合は、投稿の一部に広告と小さく表示されていないかどうか確認し、シェアすべきかを判断してほしい。

 性格判断や占い、英語力測定といった診断アプリも、楽しいコンテンツにみせかけてはいるが、実際はそうしたアプリをクリックするユーザーのリストを作成するための手段であることが多い。好奇心を抑えて、クリックしないのが得策だ。

 Facebookは「ケンブリッジ・アナリティカ」問題をうけてアプリが収集できる情報の範囲をせばめ、開発者への監査を強化するなど対応を約束しているが、こうした問題はこれまでも何度も発生し、そのたびに情報の流出の被害を被ったのは一般のユーザーたちだ。

 利用するユーザーの側でも、プライバシー設定に注意し、思わぬ形で危険な情報をシェアしないように、警戒することが必須になっているのだ。

楽しいSNSだが、思わぬ形で危険な情報をシェアしないように注意して使う必要がある [gettyimages]

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