「世界を変えるたくましさ」を少女に託した写真展 美島菊名「HOPE」

  • 2018年5月25日

【動画】Art & You. 写真家 美島菊名さん "HOPE"

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少女を被写体に、美しく幻想的な世界観を表現する、写真家の美島菊名さん。その美しい世界を体現するのは、モデルとなっている少女、リリー。純粋で儚げな眼差しがどこか脆(もろ)さを感じさせつつも、あどけなさの残る表情からのぞくたくましさ。少女のまなざしと面持ちが、作品一点一点に息吹をもたらしている。

>>写真展「HOPE」作品ギャラリー

出会いのきっかけは、偶然、SNSで少女の写真を目にした美島さんからのアプローチだという。撮影を重ねていくうちに2人の関係性に変化が生まれ、作品ごとに美島さんの意図を理解し、それを見事に表していくリリー。「心が通じ合える瞬間があって、次第に友情が芽生え始めたんです」と美島さんは振り返る。

撮影の前には必ず絵コンテを描き、イメージを整理してからシャッターを切る。少女が大きな新聞紙に包まれている写真は、1964年に開催された東京オリンピックといった、人々が活気に沸いた晴れやかな内容で構成されている。モデルの立ち位置や表情、撮影場所、さらには小道具作りなど、1枚1枚、細部までこだわりが散りばめられているのが特徴だ。

2007年から2017年の10年分の作品をまとめた、自身初の作品集「HOPE」には、「やってみたいという純粋な気持ちで写真を始め、今も変わらず、ずっとやりたいことのままで写真を続けられていることをうれしく思います」と語る美島さんの、写真家としての軌跡が収められている。

写真は、思いもよらない要素が入り込み、時に想像以上のものが生まれることがある。どのようなことを伝えようとしていたのか、あるいは、何を感じていたのか、完成した写真を目の前にして初めて自分の思いに気が付くことは少なくないという。

作品を制作する過程で、美島さん自身にも変化が起こった。「被写体のリリーを通して、人間としても成長できたというか。ダサい大人にはなれないな、と強く感じるようになりました」はにかんだ眼差しの先には、彼女にしか紡(つむ)げない物語が広がっている。

(文・山田敦士)

PROFILE:
美島菊名
1982年神奈川県生まれ。明治学院大学卒業。幼少の頃より絵画を始めるが、大学在学中に写真に転向。2015年写真家池谷友秀氏とH.P.FRANCE WINDOW GALLERY MARUNOUCHIにて作品展を開催。ギャラリーでの作品発表のほか、独自のアイデアでCDジャケットなど広告媒体の撮影も行う。

美島菊名 写真作品集 HOPE (TH ART SERIES)

(書苑新社)

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EXHIBITION:
美島菊名 "HOPE"
2018年5月27日(日)まで
ROPPONGI HILLS A/D GALLERY(六本木ヒルズ ウェストウォーク3階)
12:00~20:00
入場無料
特設ページはこちらから

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