小川フミオのモーターカー

80年代で最もスタイリッシュな国産スポーツカー 2代目サバンナRX-7

  • 世界の名車<第221回>
  • 2018年7月30日

全長4310mm、全高1270mmの2ドアボディ

1980年代の日本車のなかで最もあかぬけた1台。それこそ、マツダが1985年に発売した「2代目サバンナRX-7」だとぼくは思っている。

ロングノーズに後退したキャビンというプロポーションのよさと、ごてごてした装飾を排したスタイルが、欧州車のようだった。

バランスのよいプロポーション

発売当時は82年の「ポルシェ944」との類似性を指摘する声もあったけれど、開発に必要な時間を考えると、944をまねしたとは考えにくい。

スポーツカーのデザインには、時代ごとに定番がある。70年代から80年代にかけては、1976年モデルの「ポルシェ924」が多くのメーカーのお手本になっていた。

計器の数の多さは時代だけれど整然としたレイアウトと色づかいは画期的だった

ある意味では当時、実用性も高いコンパクトサイズのスポーツカーをデザインしようと思ったら、こうなってしまう、と言ってもいいかもしれない。

78年の3代目「カペラ」あたりから、マツダはデザイン面でも性能面でも欧州車を意識させるようになっていた。その一つの完成形が2代目サバンナRX-7というのが、ぼくの印象だ。

エンジンを前輪の中心より後ろに搭載するフロント・ミドシップ形式を採用。内容的にも世界水準だった。

薄いが座り心地は悪くない欧州車的なシート

ファンには「FC」と呼ばれる2代目サバンナRX-7の新しさは、スタイリングだけではなかった。

ロータリーエンジンは先代の12A(573cc×2)から13B(654cc×2)へと大型化。ターボチャージャーは先代末期から搭載されていたが、FCではインタークーラー付きのツインスクロールタイプを採用した。結果、初代の165馬力から185馬力とパワーアップしたのである。

1987年8月にソフトトップのカブリオレが追加設定された

サバンナRX-7はバブル経済が始まる頃に出て91年まで作られた。多くのひとがスポーツカーに夢を抱いていた時代でもあったことからバリエーションも多く作られた。

ひとつは87年に追加された「カブリオレ」。フルオープンになるスタイリッシュなデザインだった。もうひとつは86年に限定発売の「∞(アンフィニ)」という高性能モデルだ。91年まで6回の限定発売が行われている。

格納式ヘッドランプは3代目RX-7にも引き継がれた

アンフィニは座席数がオリジナルの2プラス2から2シーターへと変更され、最終的には最高出力が215馬力まで引き上げられた。マツダは1991年のルマン24時間レースに優勝したので、そのスペシャルエディションも発売された。

マツダのひとつのピークと共にあったクルマなのだ。マツダは製造する車種こそ少ないが、こうして記憶に深く刻まれるクルマを作ってくれている。

2代目サバンナRX-7は、いつまでも自動車史に残りそうだ。

ガラスのハッチゲートを備えていた

(写真提供:マツダ)

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PROFILE

小川フミオ(おがわ・ふみお)

写真

クルマ雑誌の編集長を経て、フリーランスとして活躍中。新車の試乗記をはじめ、クルマの世界をいろいろな角度から取り上げた記事を、専門誌、一般誌、そしてウェブに寄稿中。趣味としては、どちらかというとクラシックなクルマが好み。1年に1台買い替えても、生きている間に好きなクルマすべてに乗れない……のが悩み(笑)。

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