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早世したXXXTENTACION、Kool&The Gang、Yaeji……ちょっとビターな10の物語を楽しむ大人のプレイリスト

  • THE ONE I LOVE
  • 2018年8月10日

  

今週の「THE ONE I LOVE」は、&M編集部が洋邦・ジャンル問わずちょっとビターで、夜更けに合う名曲たちをご紹介。読書のお供に、酒のさかなに、ドライブ中に。リラックスタイムにピッタリな楽曲を、Spotifyで随時プレイリスト化していく。レコードジャケット風の写真も、一緒に楽しんでもらいたい。毎日に、もっと愛と音楽を!

 

■Kool&The Gang「Summer Madness - 1976/Live At The Rainbow Theatre, London」

夏本番になると毎年聴きたくなるクール&ザ・ギャングの名演中の名演。今回のオープニングにふさわしいダイナミックで気だるいグルーブは、スタジオテイクとは違い、高揚したシンセソロの後にウォーキングベースとともに開けていく曲の展開がパーフェクト。コーラス隊も素晴らしい。

 

■XXXTENTACION「Fuck love(Feat. Trippie Redd)」

6月に若くして銃弾に倒れた20歳のラッパー、XXXテンタシオンのメロウでもの悲しい一曲。服役中に親友と寝た彼女に対して「見捨てないでくれ、俺は死にそうだ」と歌ったラップが、今となってはより喪失感を持って聞こえてしまう。あまりにも急だった逝去に、対立していたアーティストでさえもメッセージを出していたように、音楽界が失った若き才能の不在はとても残念だ。

 

■Hyphen Hyphen「Just Need Your Love - Rainy Version」

フランスはニースの音楽院で結成された20代前半の男女4人組バンド。音楽院出身だけあり、技巧に裏打ちされた演奏、グッとくるメロディーと美しいハーモニーはとてもエモーショナル。原曲は野外のフェスでも映えそうだが、こちらは派手さを抑えて途中から四つ打ちになるレイニーバージョンでしっとりと聴ける。

 

■Yaeji「passionfruit」

すでに新譜が大ヒット中のドレイクの前作から「パッション・フルーツ」をNY育ちの韓国の新進気鋭のマルチアーティスト、ヤエジが忠実に、さらに浮遊感を加えてキュートにリワーク。レトロ・フューチャーな世界観を持ったトラックに仕上げている。ちなみに彼女は新宿に住んでいたこともあるそうで、DJ中のVJに日本の古いCMや(人気マンガ「とんかつDJアゲ太郎」の主人公・)アゲ太郎などを使っていたのが印象的だった。

 

■THE DOOOD「Interceptor」

オルケスタ・デ・ラ・ルスの斎藤タカヤ、クオシモードのMatzzなど名うてのミュージシャンが集結した、ジャズでラテン・フュージョンな新しいミクスチャーバンド「ザ・ドゥードゥ」の作品。ラテン要素に加え、熱くて涼しい対比のある演奏にのるコズミックなシンセがとても心地よく、まさに今の季節に合う一曲。

 

■Martin L. Dumas, Jr.「Nonstop To The Top」

シカゴのギタープレーヤーのソロ作から、寝苦しい夜を涼しくしてくれる、さわやかなモダン・ブギー/ディスコ。バックをジャズ系のスタジオミュージシャンが固め、ハネたファンキーなリズムに気持ちの良いコーラスが乗ってくるソウルフルな一曲。このオリジナル盤は、プレミア価格ですら最高数十万円を超えるという激レアな逸品だが、それもSpotifyで聴けてしまう良い時代。

 

■Kadhja Bonet「Mother Maybe」

レッドブル・ミュージック・アカデミーの卒業生でもある、ロスのマルチシンガー・ソングライター、カディア・ボネイのサイケで70'sライクなソウルチューン。憂いのある歌声と独自のシネマティックな世界観には、長雨をイメージさせる念がこもっているよう。あのビズ・マーキーやパトリック・フォージも推している俊才。

 

■Oko Ebombo「Naked Life」

以前ケンゾー×H&Mでモデルとして起用されていた、フォトグラファー、フィルムメーカーやパフォーマー等、複数の顔を持つフランスのアーティスト、オコー・エコンボーのどこかセンチメンタルでアーバンな音像を持った、快晴の朝方の時間を感じる一曲。渋谷をはじめ、日本各地を巡ったMVも話題を呼んだ。

 

■Little Beaver「Let's Stay Together」

言わずと知れたアル・グリーンの名曲を、出っ歯だったことからついた愛称(リトル・ビーバー)をそのまま芸名にした熟練のギタリスト、リトル・ビーバーがインストカバー。ベティ・ライトの「クリーン・アップ・ウーマン」でも印象的なリフを鳴らしている彼が、本作ではワウペダルを巧妙に使いながらスタイリッシュとは対極に位置するいなたくも愛のある演奏を披露している。

 

■Freddie Scott「For Your Love」

キャロル・キングとの共演でも知られるソウル・シンガー、フレディ・スコットの極上スイート・ソウル。メロディーも演奏もとてもシンプルで、ムダな装飾や手の込んだアレンジは全く不要、これでいいんだと思えてしまうほど説得力のある熱唱。あの(ローリング・)ストーンズのキース・リチャーズも、この名曲が入ったアルバムを無人島レコードの一枚として挙げているほど。

 


(企画制作・たしざん、筑田大介)


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