マッキー牧元 うまいはエロい

<61>「サッポロ一番 塩らーめん」を海外料理風にアレンジしてみると……

  • 文・写真 マッキー牧元
  • 2018年9月11日

Photo : enterphoto / Getty Images

休日の昼は、サッポロ一番 塩らーめんを作る。休日は手抜きでインスタントラーメンを食べるのか、と思ったあなたは甘い。サッポロ一番 塩らーめんを、いかにアレンジして楽しもうかと試みるのである。

例えば、サッポロ一番 塩らーめん「秋田風」、サッポロ一番 塩らーめん「沖縄風」といったように日本全国に思いをはせることもある、サッポロ一番 塩らーめん「ナポリ風」、サッポロ一番 塩らーめん「ホノルル風」、サッポロ一番 塩らーめん「ハノイ風」といったように、「もし世界がサッポロ一番 塩らーめんだったら」と、妄想を膨らますこともある。

さあ今日はどうやって作ろうかと考え出すと、顔は早くもにやけている。こうして今まで、100通り近くのサッポロ一番塩らーめんアレンジを考えてきた。ここで懸命な読者は、なぜサッポロ一番 塩らーめんなのか? しょうゆやみそではないのか? 出前一丁やチキンラーメンではいけないのかと思う人もいるだろう。

しかし長年の研究結果では、サッポロ一番 塩らーめんがもっとも懐が深く、アレンジの多様性に応えてくれるのである。ただしアレンジする際の決めごとは設けている。

① 手間をかけすぎない
② 調理は10分以内に収める
③ 高級食材は使わない。近所のスーパーで売っている食材の範囲内に収める
④ 具材や調味料など、そのためにわざわざ買い出しに行かない。家の冷蔵庫にあるもので収める
⑤ 塩ラーメンに敬意を払い、あくまで塩ラーメンの味を尊重する(汁にしょうゆやみそは入れない。ただしナンプラーは許しちゃう)

さてこうしたアレンジで一番簡単なのが、カレー粉をかけることである。もうそれだけで、気持ちはインドに飛ぶ。少しこるなら、ガラムマサラをかけたり、カレーの餡(あん)にしてヨーグルトをあえたりするなどもいい。

一番よく作るのは、「香港風」と勝手に呼んでいるアレンジである。香港で見かける「辣葱麺」や「姜葱叉焼撈麺」のアレンジで、本来は細切りネギとチャーシューを辛い油であえて麺に乗せる料理である。それを市販のハム薄切りで作る。白髪葱とあえ、ごま油としょうゆを垂らしてさらにあえ、出来上がったサッポロ一番塩らーめんの上に乗せたら、黒コショウをたっぷりひく。それだけである。

市販のハム薄切りで作る「香港風」

これがめっぽううまい、クセになる。さらなるアレンジとしてはごま油ではなくラー油や食べるラー油にしたり、豆板醤(とうばんじゃん)も加えたり、麺に乗せてから熱したごま油をネギの部分にかけて、香りを立たせるといったこともできる。

その他、トマトベースの辛いソースを作って乗せる「メキシコ風」。キムチと韓国海苔を乗せる「ソウル風」、「だし」という山形特有の漬物を乗せた「山形風」。ナンプラー、トマト、香菜などによる「ハノイ風」。夏に最適な「つけ麺」。バジル、オリーブオイル、モッツァレッラ、トマトによる「ナポリ風」もある。

キムチと韓国海苔を乗せる「ソウル風」

バジル、オリーブオイル、モッツァレッラ、トマトによる「ナポリ風」

ピーマン、しめじ、卵などで作る「タンメン風」

その他100に及ぶレシピは、このコラムで時々公開していくのでよろしくね。

『超一流のサッポロ一番の作り方』
サッポロ一番 塩らーめん

9月19日にぴあより「超一流のサッポロ一番の作り方」を上梓。約10通りのサッポロ一番 塩らーめんの作り方をはじめ、卵料理やTKG(卵かけご飯)、焼きそばの牧元流作り方、吉野家牛丼やカツカレー、ナポリタンの味の変化に富む食べ方を披露している。

『超一流のサッポロ一番の作り方』 発行元:ぴあ 価格:1200円(税別) 著:マッキー牧元


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PROFILE

マッキー牧元(まっきー・まきもと)タベアルキスト&味の手帖編集顧問

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1955年東京生まれ。立教大学卒。年間幅広く、全国および世界中で600食近くを食べ歩き、数多くの雑誌、ウェブに連載、テレビ、ラジオに出演。日々食の向こう側にいる職人と生産者を見据える。著書に『東京・食のお作法』(文藝春秋)『間違いだらけの鍋奉行』(講談社)。市民講座も多数。鍋奉行協会顧問でもある。

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