口福のランチ

白いご飯が進む定食 昭和の風情残す「大衆割烹 三州屋 銀座一丁目店」(東京・銀座)

  • 文・写真 ライター 森野真代
  • 2018年9月12日

人気の「フライ定食」は、付け合わせの野菜もしっかりしたボリュームがある

今月は銀座からおいしいランチをピックアップ。ランチには事欠かない銀座での1店舗目は、店を構えて50年以上、百貨店やブランド店が立ち並び、日々進化をとげる銀座において、そこだけは時が止まったかのように昭和の雰囲気を残す「大衆割烹 三州屋 銀座一丁目店」。

夜になれば楽しそうな顔をしたワーカーたちが次から次へと訪れ、あっという間に店内はいっぱいになる。ただ、三州屋は夜に限らず、ランチタイムも強い味方なのだ。ランチの主役はやはり定食。白いご飯にみそ汁、香物、それに刺し身、煮魚、焼き魚、フライ盛り合わせなど、ご飯に合うメインのおかずが付いた定食が、1000円程度で食べられる。

ほとんどの定食が1000円程度で食べられるのがうれしい

ガラガラと昔ながらの引き戸を引いて店内へ。「いらっしゃいませ」と、いかにもきっぷのよさそうなおかみさんが出迎えてくれる。分厚い一枚板の白木の大きなテーブルが6卓。のれんの向こうでは料理長の岡田正之さんが腕を振るっている。銀座のマダムに向けたおしゃれな店でもなく、背筋が伸びるような格式ばった店でもなく、肩ひじ張らずに通える味のある店なのだ。

食材は、店主自ら築地で毎日仕入れる新鮮な魚が中心だ。今日の「刺身定食(1100円)」は、マグロ、カツオ、タイ、カンパチの4点盛り。白いご飯が進む、進む。

庶民的な価格で新鮮な魚が食べられる「刺身定食」

夜も人気の「フライ定食(1100円)」は、特大エビフライに、イカ、ホタテ、サーモンが盛りつけられている。生パン粉を使用した厚めの衣をまとったフライに、ソースをサッと回しかけてかぶりつく。エビは衣の先端までしっかりと身が詰まっていてボリュームもあり、満足度は高い。しっかりと弾力があり甘みもある。粗めの千切りキャベツも味わい深い。

王道の「金目煮付定食(1100円)」は逸品だ。少し甘めのたれが魚にしっかりと染みている。身は柔らかく、脂の乗りも良く、口に入れたとたんとろけるようだ。追いかけるようにご飯を一口。何回食べても飽きることがない、週に何度も訪れたくなる。

甘めのたれがご飯によく合う「金目煮付定食」

筆者にとって三州屋の銀座一丁目店は、この近くで働いていた頃から通っている特別な店。いったい何回足を運んだだろう。その当時からまったく変わっていない。きっとこれからもこの安定した味を銀座の街で提供し続けてくれるに違いない。

もうすぐ待ちに待ったカキフライが始まる。曇りガラスの引き戸の向こうには年季の入った白木のテーブル。壁には昔ながらのメニューの短冊がずらりと並ぶ。シンプルながらもいい感じに年月を経た店内には昭和の風情が漂い、味のある雰囲気がなんともたまりません。

<今回のお店のデータ>
大衆割烹 三州屋 銀座一丁目店
東京都中央区銀座1-6-15
03-3561-7718

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PROFILE

森野真代(もりの・まよ)

写真

ライター&エディター。徳島県出身。外資系ジュエリーブランドのPRを10年以上経験した後にフリーエディターに。雑誌やWebを中心に、旅、食、ファッションなどをテーマに執筆中。無類の食べもの好きでもあり、おいしい店を探し当てる超(?)能力に恵まれている。「唎酒師(ききさけし)」の資格取得後は、自己研鑽も兼ねて各地の酒処の探索に余念がない。友人を招いての家飲みも頻繁に開催。

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