東京五輪の新種目、3人制バスケ「3x3」は面白い ルールや魅力を解説

  • 2018年10月5日

ファイナルの会場は複合施設1Fのロビーにコートを開設して行われた(写真提供:3x3.EXE PREMIER)

9月15、16日、3人制バスケットボールの大会「3x3.EXE PREMIER(スリーバイスリー ドット エグゼ プレミア)」の2018プレーオフとファイナルが開催された。国際バスケットボール連盟にも承認された、世界統一ルールで実施される国内のプロリーグの今シーズン最終戦だ。2020年東京五輪の新種目にも決まっており、今後ますます盛り上がりが期待されている。コート脇で取材した魅力をリポートする。

攻守の切り替えが目まぐるしく続き、目が離せない(写真提供:3x3.EXE PREMIER)

筆者は米国プロバスケットボールNBAや五輪のバスケットボールを取材したことがある。それらと「3x3.EXE」との違いは、ハーフコートの試合会場が、東京都品川区の複合施設「大森ベルポート」の1Fにあり、通りすがりのだれでも気軽に観戦できるようになっていたこと。街角でストリートバスケットボールを見るような感覚だ。

演出も派手だった。プレーオフとファイナルは、コミックや映画で知られる「マーベル」がスポンサーになっており、試合中もマーベルの作品で使われた曲がBGMとして流れ、試合の合間には大型スクリーンに作品の場面が映し出される。これに、通常の試合でも行われるMCによる実況が加わって、エンターテインメント性を高めていた。

外国人選手も多数登録されている(写真撮影:久土地亮)

試合自体を見て感じた5人制との違いは、ハーフコートならではの攻守の切り替えのめまぐるしさだ。ゴールを決められるか、スチールやブロックショット、ディフェンスリバウンドでボールを奪った側は、いったん2点ポイントラインの外にドリブルかパスでボールを持ち出すことで、自分たちの攻撃を始められる。

つまり、得点を決められたら、すぐにライン外の味方にパスしてそのままシュートすることができるのだ。5人制のように、フロントコートまでボールをドリブルで運ぶ時間は必要ないので、シュートを決められた数秒後に得点を奪い返すことも可能だ。

攻撃側がシュートを打つまでの制限時間「ショットクロック」は12秒。1試合は10分間で、どちらかが21点を先取した時点で勝ちが決まる。とにかくどんどんシュートが放たれるので、目が離せない。

コートサイドには関係者席も設けられているが、無料席からでも十分試合を楽しめる(写真撮影:久土地亮)

もう一つ、観戦して気づいた点があった。バスケは基本的に身長が高く、体格が良い選手に有利なスポーツ、3x3でも大柄な選手を集めたチームは有利ではあるが、勝敗はそこだけでは決まらない。

それは、通常のゴールが1点で、ラインの外側のシュートが2点というルールのせいだ。例えば大柄な選手がゴール近くのポストプレーでシュートを決めて1点を取ったとしても、相手チームがすぐにラインの外側にいる味方にパスをして2点シュートを決めさせる。2点シュートを決めるのは難度は高いが、シュート力さえあれば、点差はじわじわ開いていくのだ。

実際、9月16日の「3x3.EXE PREMIER」の準決勝でも、平均身長では低かったチームが、アウトサイドから2点シュートを効果的に決めて勝ち上がるシーンがあり、会場は大いに盛り上がった。平均身長では不利になりがちな日本人でも、国際大会で活躍できる可能性は十分にありそうだ。

  

「3x3.EXE」の運営側によると、2018年シーズンは開催都市や女子カテゴリーの新設によって、2017年シーズンの200試合から、450試合まで規模を増やした。参加チームも2018年シーズンは前年の倍の36チームに増えている。プレーヤーは実に多様で、5人制バスケのプロ選手もいれば、平日は一般企業に勤めたり、教師や会計士として働いている人もいるそうだ。

迫力あるプレーを近くで観戦できる(写真提供:3x3.EXE PREMIER)

2018年シーズンから開催都市となり、「3x3.EXE PREMIER」の試合を漁港の特設会場で実施した静岡県焼津市の中野弘道市長は、16日の表彰式で「最もユニークな会場」として表彰された。中野市長は受賞のあいさつで「これからもっと3人制バスケを盛り上げて、伝統をつくっていきましょう」と語っていた。地方の観光地での試合開催が増えたり、東京や大阪の繁華街で開催されたりすれば、もっと人気は高まりそうだ。

バスケは5人制のBリーグの人気も好調で、アジア大会での男子日本代表チームの不祥事でやや水を差された感はあるが、その男子日本代表も、9月に行われた来年のワールドカップのアジア地区2次予選で連勝してまた盛り上がっている。

11月24、25両日には、アジアや北米からもチームを招いた3x3の国際大会が宮崎市で開催される予定だ。東京五輪に向けて、5人制に加えて3人制にも注目していきたい。

2018シーズンの表彰式(写真提供:3x3.EXE PREMIER)

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(&M編集部・久土地亮)

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