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パタゴニアの「ダウン・セーター」、動物や環境に配慮 “本物の大人”へ責任忘れず

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  • 2018年10月16日

  

この数年、アウトドアウェアを街中で着こなす男性が増えている。カジュアルでちょっとオシャレで着心地もいい。本コラムでは、ファッション性と機能性を兼ね備えたアウトドアブランドが展開する「これさえ持っていれば間違いない」というマストバイなウェア、グッズを紹介していく。

メンズ・ダウン・セーター・フーディ

シンプルで薄くて軽くて暖かい ダウンジャケットの新定番

触れてみると、その薄さを実感する。フードのないメンズ・ダウン・セーターも(写真左/¥31,860)

パタゴニアは40年以上ダウンアイテムをリリースしているが、中でも一番人気を誇っているのが「ダウン・セーター」シリーズ。徹底的に無駄をそぎ落とした飽きのこないシンプルなデザイン、さらに中綿には高品質ダウンを使用しており、防寒着としての機能も申し分ない。カラーバリエーションが豊富なので、あらゆる人が自分にぴったりな着こなしを自由に楽しむことが出来る。それがパタゴニアのダウン・セーターなのだ。

パタゴニアに「ダウン・セーター」なる製品名のジャケットが初お目見えしたのは1989年のこと。とはいえ、こちらは現在とは異なり、非常にボリュームのあるモコモコとしたものだった。生産中止や商品名の変更などの紆余(うよ)曲折を経て、現在のような姿に生まれ変わったのは2004年のことだ。この大幅な路線変更について、パタゴニア日本支社マーケティング部の大堀泰祐さんはこう言う。

かつてダウンは、分厚く、より温かいことこそが正義でした。しかし、ある開発者がもっと軽く、より小さく、多用途に使えるようにしたい……と考え、まったく違った形のジャケットをつくることになったのです」(大堀さん)

パタゴニアの「ダウン・セーター」に代表される厚過ぎない多用途なダウン製品は、アウターとしてはもちろん、コートなどのインナーとして着込めば、高性能ライナーとなる。既存のダウンと比べて薄手なので、アウターのシルエットを崩すこともない。登場時は(特にアウトドアファンから)「ペラペラで頼りない」という評価もあったが、ことデイリーユースということで「これで十分」と認知されると、それも一変。今やダウンウェアの主流となっている。

実はパッカブル仕様のダウン・セーター。内ポケットが収納スペースを兼ねている

収納は簡単。内ポケットにひたすら詰め込んでいくだけ

収納すれば持ち運びにも便利なポーチサイズに

動物福祉に配慮したトレーサブル・ダウン

ダウン・セーターの魅力について語るパタゴニア日本支社の大堀さん。そのよどみない口調に、自社の製品への絶対的な自信がうかがえる

もっとも世の中にはよりリーズナブルなインナーダウンがあふれている。ではなぜパタゴニアのダウン・セーターがマストアイテムといえるのか。

まず挙げるべきは、800フィルパワーのダウンを使用していること。フィルパワーとは羽毛のふくらみ度合いを示す単位で、800フィルパワーを超えるものは超高品質と言って良い。しかも使っているのはただのダウンではない。

「ダウン産業というのは実は“闇”が深く、動物の飼育環境はもちろん、羽毛の採集方法など消費者からは“見えない部分”が非常に多いんです。そこでパタゴニアは、動物福祉の観点から生きたまま毛をむしり抜く『ライフピッキング』や無理やり餌を与える『強制給餌(きゅうじ)』を行っていないことが保証されたトレーサブル・ダウンのみを使用しているんです」(前出・大堀さん)

中古ダウンを再利用したダウン製品も展開しているパタゴニアだが、ダウン・セーターにはバージン・ダウンを使用している。その理由は、ダウン・セーターが極寒の冬山で使うことも想定されているからだ。

裾のドローコードは、ハンドウォーマーポケットの内側から調節することが可能

もちろん環境配慮という観点も忘れてはいない。DWR(耐久性撥水〈はっすい〉)加工され、防風性も備えたナイロン生地の原料には、リサイクル素材を100%使用。さらに自社アイテムのリペアに力を入れているパタゴニアらしく、修理しやすい「ビスロンジッパー」を採用している。こちらは一部が破損すると全体を交換せざるを得ない一般的なジッパーと異なり、一つひとつの歯がパーツとして独立しているため、壊れた部分だけを交換することが可能。修理が容易であると同時に、無駄なゴミも生まれないというわけだ。

一つひとつの歯が独立しており、取り外すことが出来るジッパー。こういう細かい部分にもパタゴニアの精神が貫かれている

ユニバーサルなデザインと高い機能性。さらに環境や動物への配慮など、次世代への責任も決して忘れない。パタゴニアのダウン・セーターは、まさしく“本物の大人”にふさわしいマストアイテムといえるだろう。

patagonia(パタゴニア)公式サイト
https://www.patagonia.jp/

メンズ・ダウン・セーター・フーディ ¥38,880

取材・文/吉田大
撮影/今井裕治

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