私の一枚

“看護師兼シンガー・ソングライター”の瀬川あやかに自信を与えた初全国ツアーのバンドメンバー

  • 2018年10月29日

初の全国ツアー初日、東京・恵比寿CreAtoにてバンドメンバーと

2017年4月、初めての全国ツアーの初日に撮った写真です。「いよいよスタートだ」というドキドキ感とワクワク感が入り交じった気持ちで迎えた初日でした。

それまでの単発ライブでは、曲目も演出もひとりで考えていましたけど、このツアーは、私の音楽をもっと良いものにしようと考えてくれるスタッフやメンバーと一緒に、いろんな意見を出し合って作り上げました。そうしたライブの作り方は初めてだったので、とても心に残っています。

もともと慎重な性格で、自分もまわりも納得できるよう、すべてを整えてから行動するタイプです。看護の世界に進むために北海道から上京すると決めた時も、親に反対されないように、「この大学はここにあって、ここに住めば学校まで何分で通えて、授業料はいくらで、奨学金はこういうものが使えて、その申し込みの締め切りは何月何日で……」みたいな感じで、ひとりで入念に下調べをして親にプレゼンして、有無を言わせない状態にして(笑)。母は私のその性格を知っているので、看護も歌も両方やると伝えた時も、ものすごく普通の反応でしたね。「あなたはどうせやるって言ったらやるんでしょ」って。

でもデビューしてからは、その性格がまわりのスピードに追いつかなくて、劣等感みたいなものをずっと感じていました。「こうしたい」って気持ちはあるのに、それを言葉に出す前に物事が進んでしまったり、「あれは間違っていたかな」なんて考えることが日常の中で多くなっていて、このツアーのリハーサルでも、最初はメンバーの顔色をうかがったり、必要以上に気を遣ったりしていました。

でも、メンバーのみんなは本当に素晴らしい人たちで、リハーサルから、私が心から楽しいと思える雰囲気を作ってくれました。「本当はこう思ってるんじゃない?」とか、「あやかちゃんが楽しいと思うやり方が一番いいんだよ」とか、悩んでいる時にもたくさん言葉をかけてくれて、私も少しずつ、ひとりで抱えてしまわず、みんなの考えや感覚や技術を吸収していこうと思えるようになりました。

気持ちが前向きになると音楽もどんどん良くなったし、回を重ねるごとに自然に音楽で会話できるようにもなって、まだツアーが終わる前から「またみんなでツアーがしたいな」って思ってましたね。今、私が自信を持って歌えているのは、本当にこの時の経験のおかげです。

看護はまずは安心できる空気づくりから、ライブも同じ

私、音楽のお仕事でも看護のお仕事でも、いい意味での「ハッタリ」って大事だなと思っているんです。努力や経験や謙虚さはもちろん必要ですけど、その先それをどう生かしていくかは歌も看護も同じなのかなって、最近そう思います。

例えば、看護師が患者さんの前で不安そうな顔をしていたら、患者さんは看護師以上に不安になりますよね。患者さんがどんな状況であっても、また看護師として難しい対応が求められる時でも、まずは冷静に、患者さんが安心できるような空気を作ることを、2年、3年と経験を重ねるうちに身につけることができたかなと思っています。

11月には全国ツアーを開催、来年夏には映画『ダンスウィズミー』への出演も決定している瀬川あやかさん

歌の世界もそれと同じで、「自信がない」と思いながら歌っても伝わるはずがないですよね。でも、前向きな気持ちで歌っていると、自分の中にパワーがみなぎってくる感じがするんです。それがお客さんにも伝わることで、初めて「いいライブだったな」って思ってもらえる。

最近は、瀬川あやかが2人いるような気持ちになる時があります。歌っている時の自分と、それ以外の自分。ステージに上がった瞬間に、豹変(ひょうへん)というか、我を忘れるような感覚になる瞬間が、最近増えてきました。

音楽と医療のどちらの世界でも頑張りたい

周囲のみなさんの協力のおかげで、せっかく二つの世界でお仕事ができているので、やっぱりいつかは音楽を医療の世界に還元したいと思いますし、ホスピタリティーにつながるような音楽が作れたらいいなとも思います。看護師の自分だからこそ歌えるものがあると信じて、これからも、「どちらか」ではなく「どちらも」頑張っていきたいです。

11月から次のツアーがスタートします。初めての弾き語りツアーという大きなチャレンジですし、今までバンドでしか聴いてもらったことがない曲を弾き語りで演奏するなど、いろんな新しいことを用意しています。バンド編成とはまた違う、しっかり聴かせる瀬川あやかを見せられたらいいなと思います。

(聞き手 髙橋晃浩)

    ◇

せがわ・あやか 1992年、北海道富良野市生まれ。午前中は都内の病院で看護師として勤務し、午後はアーティストとして活動をする異色の“二刀流”シンガー・ソングライター。首都大学東京健康福祉学部看護学科在学中にミスキャンパスコンテストで準グランプリを獲得。2016年、シングル「夢日和」でメジャー・デビューし、これまでに4枚のシングルと2枚のアルバム、2曲の配信限定シングルを発表。11月3日(土)から弾き語りツアー2018 NO “MEMBER”を横浜・帯広・札幌・大阪・京都・名古屋・東京で開催。詳細はオフィシャルサイトにて。

最新の配信限定シングル「リュネット」(iTunes他にて配信中)

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