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スノーピークの美脚ニットパンツ ニット界の“3Dプリンター”が生み出すはき心地

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  • 2018年11月1日

  

この数年、アウトドアウェアを街中で着こなす男性が増えている。カジュアルでちょっとオシャレで着心地もいい。本コラムでは、ファッション性と機能性を兼ね備えたアウトドアブランドが展開する「これさえ持っていれば間違いない」というマストバイなウェア、グッズを紹介していく。

とにかく動きやすいホールガーメントニットパンツ

快適で都会的なニットパンツの新定番

美脚パンツでもある「ホールガーメントニットパンツ」。ワンサイズ小さめを選んでショートパンツを重ねる人も

スノーピークには、前回紹介した「フレキシブルインサレーション カーディガン」と同じく、春夏と秋冬シーズン、つまり年に2回発売している定番のパンツがある。それが「ホールガーメントニットパンツ」だ。

サイズを落とせば、タイツとしても使えるこのパンツは、その名の通りニット素材を用いており、非常に動きやすい。元々は、前かがみや足を曲げる体勢を取ることが多いキャンプ場で、ストレスなく過ごせるジャージーボトムとして作られた実用的なアイテムだが、都会的な印象を醸し出す細身の美しいシルエットが特徴だ。

手に取ると、そのファッショナブルな雰囲気に思わず尻込みしてしまいそうになるが、腰回りに余裕を持たせつつ、裾に向かってすぼまっていく「テーパード」と呼ばれる美脚シルエットを採用しているため、意外にもはく人を選ばない。どんな人でもそれなりにカッコよく見せてしまうため、体格のいい人はもちろん、年配の方々にも人気で、なんと70歳代のヘビーユーザーもいるという。

ニット界の“3Dプリンター”が生み出す最上の肌あたり感

秋冬シーズンは、ポリエステルを使った吸水速乾糸にウール素材を混ぜることで暖かさを出している。ウールには防縮加工が施されているため、自宅で洗うことができる

アイテム名に冠されている「ホールガーメント®」とは、コンピューター制御の一体成型ニット編み機のこと。3Dプリンターをイメージしてもらえばわかりやすいだろうか。

そしてこの技術が実現したのが、最高のはき心地だ。従来のニット製品は、機械で編んだニット生地を裁断した後に、糸で縫い合わせて洋服の形にするというプロセスで作られている。そのため服の裏側につなぎ目や切り替えなどによる凹凸が出てしまい、ほんの少し肌あたりが悪くなる。しかしパーツではなく洋服そのものを編む「ホールガーメント®」のアイテムには、そもそもつなぎ目が存在しない。これにより肌あたり感やフィット感が向上。編地の裁断が必要な従来のニットと比較して、糸のロスが少ないため環境に優しいのもポイントと言えるだろう。

裏返したホールガーメントニットパンツ。前身頃と後身頃のつなぎ目がない。唯一の縫い目はゴムを入れる必要があった腰部分のみ

ポケットも一体成型であることがわかる

プログラムによって、編み方や編み目の幅などを細かくコントロールすることができるのもホールガーメント®のさらなる利点と言えるだろう。このパンツで言えば、激しい動きをするひざ部分には伸縮しやすい「リブ編み」を採用しており、さらに運動時に発生する湿気や熱気を逃すために編み目を粗くするなど、機能性を重視したプログラムが施されている。

ひざ裏は他の部分とは異なる編み方を採用しているが、言うまでもなく裏側に縫い目はない

また現在、売り場に並んでいる“秋冬モノ”に使用されている糸にはウールが混紡されているため、長い毛足が暖かい空気をため込んでくれる。しっかりと保温性を確保しつつ、動いた時にだけ熱や湿気が抜けていくニットの利点を生かした逸品というわけだ。

熱が集中しやすい腰部分にもリブ編みを採用して通気性を確保している

地元・新潟の企業の最新技術を活用することで生まれた名品

「快適に過ごせるキャンプジャージー」——これがホールガーメントニットパンツのコンセプトだ。前身となるアイテムにはニットではなく通常の生地が使われており、またホールガーメント®の技術も使われていなかった。企画開発チームは「もっと良いものがつくれるはず」と、試行錯誤を続けていたところ、スノーピーク(本社・新潟県三条市)のおひざ元・新潟の企業である株式会社YOSHIHIDE(新潟市)からホールガーメント®技術の導入提案があったという。

「以前からホールガーメント®の存在自体は知っていたのですが、YOSHIHIDEさんからお見せいただいた編地の見本を見て『まさかここまでテクニカルなことができるとは』と驚きました。これは面白いものができるかもと思い、早速テストサンプルを作ってもらいまして、そこから針目一つにまでこだわり抜いて改良した結果、このパンツが生まれたんです」(スノーピーク企画開発本部 菅純哉さん)

ひざ部分は伸びやすいリブ組織に。さらに針目を減らすことで曲線を出している

従来、ホールガーメント®は平面のニットしか編めないものと認識されてきた。ところがYOSHIHIDEはコンピューターのプログラミングに長けていたため、部分的に編み方を変えたり、編み目を細かくしてカーブを作ることで、人体のラインに即した立体に近いニットを編むことができたのだ。

新潟に根を張るアウトドアメーカーが、地元工場とタッグを組んだからこそ生まれた動きやすく美しい「ホールガーメントニットパンツ」。あなたの日常を快適かつ都会的に演出してくれるはずだ。

  

Snow Peak(スノーピーク) 公式サイト
https://ec.snowpeak.co.jp/snowpeak/ja/p/125178

ホールガーメントニットパンツ ¥18,000 (税別)

取材・文/吉田大
撮影/今井裕治

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