小川フミオのモーターカー

街乗りできる四駆が“SUV”と呼ばれる前の人気車 ハイラックスサーフ

  • 世界の名車<第240回>
  • 2018年12月17日

1984年に発表されたモデルは白いハードトップをつけていた

SUVが“RV”と呼ばれていた時代の人気車である。1984年に発売された「ハイラックスサーフ」は本格的な4WDをベースに、街乗りもできるように開発されたモデルだ。RVはリクリエーショナル・ビークル(Recreational Vehicle)を意味している。

かつて四輪駆動車といえば作業車であり、それをあえて街で乗っていたのだが、90年代にSUV(スポーツ多目的車)というカテゴリーが生まれて、背の高いクルマはほとんどがSUVと呼ばれるようになった。

ハイラックスサーフはその前の時代に誕生したクルマである。タフさが最大の売り物の4WDのピックアップトラック、「ハイラックス」がベースになっている。ヘビーデューティ(耐久性があること)の点では筋金入りだ。副変速機を備えていて、走りの性能は本格的である。

ハードトップは後にボディー同色タイプも出た

このクルマの魅力は、ピックアップトラックの荷台に合成樹脂製のキャビンをとりつけたユニークなスタイルにある。とはいえそれは日本での話。海外では一般的なオプションで、米国ではハードトップと呼ばれる。

内部はこうなっているというカッタウェイモデル(荷室が大きい)

このハードトップを取り付けた仕様と、オープンの荷台を持つ4ドアのいわゆるダブルクルーキャブ仕様の両方が売られていた時期もある。ものすごくアメリカ的なモデルだったのだ。

日本では当初2リッターと、2.4リッターディーゼルが販売され、途中で2リッターディーゼルターボが追加された。ただし、当時の記憶を掘り起こしてみると、速いクルマではなかった。

妙に細部に凝ったメーターだけは違和感があった

実は、試乗した際にあまりいい思い出はないのだ。前席のシートはクッションが柔らかくてなんだか居心地が悪かった。いっぽうで後席はフレーム型4WD独特の、そう快適とはいえない乗り味が強くでていた。

でも、クルマのコンセプトはおもしろいと思う。ハイラックスサーフのキャビンはルーフラインとうまくマッチしているし、まさにオフロードと都会とが融合したモデルだ。当時も若いひとはけっこう好んでいた。いま売っても人気が出そうではないか。

私は、久しぶりに日本で発売された新型ハイラックスを気に入っている。だから、これをベースにもういちどハイラックスサーフを開発してもらえないだろうか。今度は好きになりたいので、再挑戦したいのだ。

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PROFILE

小川フミオ(おがわ・ふみお)

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クルマ雑誌の編集長を経て、フリーランスとして活躍中。新車の試乗記をはじめ、クルマの世界をいろいろな角度から取り上げた記事を、専門誌、一般誌、そしてウェブに寄稿中。趣味としては、どちらかというとクラシックなクルマが好み。1年に1台買い替えても、生きている間に好きなクルマすべてに乗れない……のが悩み(笑)。

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