朝活コミュニティ「朝渋」コラボ企画

動画表現の最前線 『動画2.0 VISUAL STORYTELLING』著者・明石ガクトさん

  • 朝渋×&Mコラボ企画「著者と語る朝渋」
  • 2019年2月1日

  

おはようございます! 朝渋公式ライターの長田(@SsfRn)です!

今、あらゆる発信ツールの中でも話題となっているのが「動画」です。TwitterやFacebookやinstagramにも、多くの動画が投稿され、その数は年々増加傾向に。その動画ビジネスの最前線を走るのが、ONE MEDIAの明石ガクトさん。独特なキャラクターでも注目を集めている、動画のプロフェッショナルです。昨年11月には著書『動画2.0 VISUAL STORYTELLING』を出版。

動画2.0 VISUAL STORYTELLING (NewsPicks Book)

ONE MEDIA創業者が明かす動画時代を勝ち抜く全思考・全技術 明石ガクト著・幻冬舎 2018-11-05


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そんな活躍を続ける明石さんをお招きし、著者と語る朝渋読書会を実施しました。今回はその様子をお届けしようと思います。

  

明石ガクト

ワンメディア株式会社代表取締役。2014年6月、ミレニアル世代をターゲットにした新しい動画表現を追求するべくONE MEDIAを創業。独自の動画論をベースに各SNSプラットフォームのコンテンツパートナーとして動画を配信、圧倒的なエンゲージメントを達成している。2018年からショートフィルム制作や山手線デジタルサイネージでのコンテンツ展開も行い、モバイル以外の領域にもその活動を広げている。直近ではInstagram公式イベント #MAKESOMENOISE のオフィシャル動画を制作。ONE MEDIAとしても8月13日に大きなリニューアルを行い、IGTVに特化したオリジナル番組をローンチさせた。

スタートアップで大切なのは「問いを立てること」

  

明石さん ONE MEDIAでは、動画コンテンツをミレニアル世代向けに作って配信する、動画メディア事業をやっています。縦型のニュース動画、Facebookでドキュメンタリーの動画、最近だと、ショートフィルムみたいなのを制作し、YouTubeに配信もします。さらに、山手線では僕らの動画を毎日流しているんですね。こういうふうにモバイルだけにとどまらず、モビリティーの中でも動画をやっています。

日本って映像の制作会社とか関連会社って、何社ぐらいあると思いますか? 3000社です。めっちゃ多いんですよ。でも、そのほとんどを知らないですよね? これは、自分たちで作ってはいるけども、流す部分は基本的にテレビだからです。

そんな中で僕らがやっているメディアでは、自分たちで作って勝手に流すことを5年間やってきました。最近ようやく「あいつら何か面白いことやってるな」と言ってもらえますが、それまではとても不遇の時代だったんです。全然食えない時代があったんです。

それはつまり、日本って映像を作って納品するだけでやっていける映像業界になっていて、自分たちで流すチャレンジは、しづらい国ということ。そんな中で僕が思ったのは、「動画とは?」という問いです。この朝渋に限らず、いわゆるスタートアップにおいて大事なのは、問いを立てることなんです。例えばここにいる皆さん、朝7時半からこういう話を聞くために早起きをしているわけですよね? これは、朝渋主催者が「もっと朝の時間を有効に使えるんじゃないか?」みたいな問いを立てたからこそ、集まっている。誰かがこうやって、「もっと朝の時間を使えるはず」みたいなことを考えないと始まらないんですよ。

僕だって普段9時ぐらいに起きるタイプだから、「朝7時半?! 無理無理無理!」みたいになりますよ。でも「いや、朝に時間があると、インプットされたやつをアウトプットする余裕があるんです」という話を聞くと、「おっ、なんとなく朝の時間って良いかも」なんて、気づきにつながる。こういう気づきを、いわゆる起業家と言われる人たちは作らないといけないし、その問いがちっちゃい問いだと大体しょぼいスタートアップになるんですよ。

「偶然の情報の出会い」が世界を広げていく

  

明石さん 電波なのかインターネットなのか、長尺なのか短尺なのか、テレビなのかスマホなのか、人によってその物差しで「動画」「映像」の捉え方が変わります。これをちゃんと言語化しなければと考えた結果が、「時間軸」です。時間軸だけが、映像と動画を分ける絶対的な尺度。動画は「情報の凝縮」があるんです。これが、映像と動画を分ける一番大きなポイントになります。

情報の凝縮を一番最初にやったのが「YouTuber」です。YouTuberの番組ってめっちゃテンポが早い。普通人間がしゃべったら、息継ぎとかちょっと考える間や相づちがあるから、どうしたって「間」ができるんですよ。それをジャンプカットという編集で、「間」を全部切っていくんですよね。そうすることによって、ものすごい情報密度が高まるんです。

一方、じゃあテレビってどうなんだっていうと、こういう会話のペースと同じものを映すんです。それは、テレビは老若男女全員が見ているという前提があることや、視聴者からクレームが来ないようにするなど、いろいろ理由はあります。

友達に小学生くらいの子供がいます。彼の家に行ったときに、子供がYouTubeばっか見ているんですよ。僕の友達が「YouTubeばっか見てないでテレビを見なさい!」と怒ると、子供は「YouTuberの番組は5分なんだけど、同じ物がテレビだと50分かかる。CMまたぎで同じことを繰り返すし、なんかもう、しゃべってるペースも長いしで、とにかくかったるい。だったらYouTuberを見て、残った時間で勉強とかしたほうが良くない?」と反論。これ、すごい完璧な反論ですよね。

子供の言ってることは、すごく正しいなと思ったんですよ。じゃあなんで僕の友達が「テレビを見なさい!」って言ったのかっていうと、テレビって「偶然の情報の出会い」がものすごい詰まってるんですよ。そういうものを少しずつ見ていって、その人の世界が広がっていく。

なぜ本屋に行くかっていったら、いろいろ立ち読みして、ちょっとAmazonでは出会わないような、新しい知識とか、世界との出会いに期待して来るわけですよね?

そういうものっていうのが、YouTubeの世界にはあんまりないのかもしれない。子供たちがYouTubeばっか見て、そういう情報に触れずに大人になるっていうのも、ちょっと残念な気がしています。

動画を通じて、価値観や生き方を伝えていきたい

  

明石さん 動画に求められる「3つのS」というのがあります。「スマートフォン」、「スピード」、「サイレンス」です。

10年前に比べて今のほうが、メディアやコンテンツに触れている時間は長くなっています。皆さん、圧倒的に時間が細切れになっていると思うんですよ。そういうふうに社会を変えたのは、「スマートフォン」です。スマートフォンによって、2時間かけて映画を見る体験や、家で1時間半かけてテレビを見る体験が、逆に特別なものになりつつあるんですよね。

次に「スピード」。ショートじゃなくてスピードっていうのが大切なポイントです。短い動画だったらいいわけじゃないんですね、ここに情報の凝縮がないといけない。だって、たとえ10秒でもなんか全然意味のわからない動画だと見ないんですよ。でも、そこに意味付けがされると、コンテンツとなり見るようになります。そういうスピード、情報の凝縮が必要です。

最後は「サイレンス」。日常、スマホで音を出して見ている人なんて全然いないですよね。世界で10%しかいないそうです。でも、音っていうのは、映像構成する上でめちゃくちゃ重要な要素のひとつなんですよね。テレビCMは、音でつかまえるんですよ。プレイステーションのCMだと、最初「トゥン」っていうプレステのサウンドロゴが鳴って、「あっ、プレステだ」と思ってみ始める。でも残念ながら、動画でそうやって音を出して見ている人っていうのはあまりいません。YouTuberたちはそこで、テロップをとにかくデカく作るみたいなことをやってますよね。

で、ONE MEDIAもそういうことをちゃんと考えなきゃいけないと思って取り組んでいます。僕らのタイポグラフィーって、めちゃくちゃ動きます。テレビと比べてもらうと、とにかく動いているっていうのがよくわかると思います。何で動かしてるかといったら、これは「音」っていうのをヴィジュアライズしないといけないと思ったからです。音が出ているように感じるぐらい動かそうと、考えてやっているんですよね。

こういう風にやっていくとミレニアル世代の中で、ポジティブなシェアが、ものすごい生まれています。今の若い世代って、メディアに見捨てられているんですよ。ぶっちゃけ、軽減税率とかね、そんなのどうでもいいじゃないですか? 若い人向けにやっても、視聴率も部数も伸びないから、見捨てられていく。

でもそういうふうにやると、読者が育たないんですよ。視聴者が育たないんですよ。

ONE MEDIAとしては、ミレニアル世代の視聴者には学び取ってほしいと思っています。動画を通じて、世の中にこういう価値観とか、生き方とか考え方があるんだっていうことを知って欲しい。それによって誰かの世界が広がることが、僕がメディアを通して、動画を通してやりたいことなんです。

  

――ここから、トークセッションに移っていきたいと思います。ONE MEDIAには、好きなことをやるっていう人がどんどん集まっている会社だなというふうに、側から見て感じています。採用するときに、どのような最後のジャッジをされているのですか?

明石さん それは「グルーブ」なんですよね。要は、スキルとかそういうのじゃないんですよ。動画って、テレビに比べると覚えなきゃいけないことが超少ないんですよね。超少ないしコンパクトだし、どっちかっていうとセンスとかがものをいうところがあります。

でも、世の中センスがいい人ばかりいるわけじゃない。だから、そんなの言ったら人を増やすことができない。なので、最終的に僕らがよく言うのは、「グルーブ」なんですよ。グルーブっていうのは、要は1カ月間そのチームで仕事をできるかどうか。フィーリングみたいなことです。

会社の中で何か足りないポストがあるとするじゃないですか。そのポストの穴埋めだけに人を入れない。そのポストが仮に埋まっていても、その人を採りたいと思えるかどうかを、すごく注意深く見るんですね。なので、僕らは、最終面接終わったあとが長いんです。普通にご飯を食べに行ったりするんですよ。

――それが本当の最終面接、ということですね。

明石さん そうです。だから、最終面接で内定が出るわけじゃない会社なんですね。カルチャーフィットみたいなところに、強いこだわりがありますね。

――ありがとうございます。次に聞きたいのが、本の中でもされていた「5G」の話。例えばこういったリアルイベントは、5Gが起こることでどんな変化がガクトさんはあると思われますか。

明石さん もし5Gがあったら、僕今日リアルにこの場にはいなくて、等身大サイネージを通してしゃべっていると思いますね。

逆に言うと、そういう時代でもリアルに、肉体を伴ってその場に集まれるかどうかみたいなコミュニティーの価値が、強い力になってくると思うんですよね。だから、この時代に早起きの人をこんなに集められるというのは、企業やいろんなクライアントにとっては魅力的になるかもしれないし、めっちゃチャンス。

5Gになると、場所に縛られなくなるんですよね。テレビ会議をやるとすげえイライラするのって、つながりにくかったり、若干リアクションが遅れたりするから。5Gはそういうの一切なくなっちゃうんです。5Gと同時に動画とかも発達すると、画面越しでもリアルで見るのと変わらなくなりますよ。

場所に縛られなくなったら、みんな通勤しなくなるし、東京にも住まなくなるかもしれないですよね。福岡とかハワイあたりに移住したいですから。

――確かに。

明石さん そうなっちゃったら、余暇時間が増えて、エンタメを楽しむ時間がすごい増えてくるわけですよね。暇つぶしのために動画を見る時間も増えるんだから、やっぱコンテンツ産業にとってはすごく良い時代だと思うんですよ。

で、同時に僕思うんです。もし輪転機っていう新聞を刷る機械がなくなったら、新聞社ってどうなりますかと。もし電波っていうものが一切なくなったら、テレビ局ってどうなりますかと。おそらく潰れますよね。でも、NewsPicksって、スマホが全部なくなっても多分生きていくんですよね。朝渋も別にスマホがなくなっても、なにかしらの方法でやれそうじゃないですか。

――そうですね、リアルでちゃんと集まれますので。

明石さん そう、リアルにちゃんと集まれる。今の時代って、メディアの形がすごい変わってきてると思っています。これまでのコンテンツって、特定の技術やフォーマットに縛られている。新聞と言えば紙、テレビと言えば電波、っていうふうに連想しちゃうのは、それは何か特定のフォーマットにひも付いているからです。

コミュニティーをちゃんと形成できているかどうかが、新しいメディアの形な気がしているんですね。

場所の縛りも容量の縛りもなくなったときに、最後に残るのは「人間がそれを、何をよりどころにしているのか?」っていうところ。実際に集まる熱量があり、そこに集まっている人同士の交流があることが大事なんじゃないかなと思っています。ONE MEDIAでも、そういうイベントをやっていこうと思います。

――以上、明石さんと語る朝渋読書会の様子をお届けしました。動画がつくっていく未来、その可能性を語ってくれた明石さん。動画メディアに取り組む裏にある、熱い思いには強い共感を覚えました。今後も動画業界、そして明石ガクトさんから目が離せませんね。

明石さん、朝早くからありがとうございました!

Text by 長田涼(@SsfRn

Photo by 狐塚勇介

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