ファッショニスタの逸品

コーヒーとボサノバに魅せられて 堀内隆志さん

  • 2015年1月29日

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 ラウンジミュージックが流れるおしゃれな場所で、一杯のコーヒーを嗜(たしな)む――。

 90年代半ば、それまでの喫茶店とは違う、カフェという空間が台頭し、若い世代に「カフェブーム」が巻き起こる。鎌倉にある「café vivement dimanche(カフェ・ヴィヴモン・ディモンシュ)」は、そのブームの先駆けとなった存在だ。オーナーの堀内さんは懐かしそうに当時を振り返る。

「アーティストが絵を描くように、僕にとってカフェは自己表現のひとつでした。あのブームで、自分にもカフェができると思った人もいたし、あこがれた人もいた。こういう職業が認知されたのはうれしいことでした」

 昨年、「カフェ・ヴィヴモン・ディモンシュ」はオープンから20周年をむかえた。その間に日本のカフェを取り巻く状況も大きく変わった。2000年以降は、スターバックスの出店ラッシュがあり、居心地の良さに加えて、コーヒー豆の種類にも注目が集まりはじめた。

 最近はもっぱら、サードウェーブと呼ばれる良質な生豆を用いたスペシャルティコーヒーが人気だ。インディペンデントなスタンドタイプのカフェも都心に続々誕生している。堀内さんは、カフェにしても、コーヒーにしても、今後はさらにコアなマーケットに細分化されるだろうと予測する。

 取材当日は定休日。客のいない店内に一歩足を踏み入れると、コーヒーのいい香りがした。堀内さんは私たちのために、ドリップの準備をしているところだった。「今日は飲み放題ですから」と優しく微笑みながら、まなざしはポットの注ぎ口の先にあった。

 学生の頃からパリにあこがれ、カフェをはじめると、今度はボサノバに心酔。そして5年前、焙煎機を購入し、毎晩のように煎り具合を吟味しながら、最高の一杯を探求し続けている。

 インタビューは淹れたてのコーヒーで始まり、このコーヒーのように深く味わいのある堀内さんの話にしばし聞き入るのだった――。

(堀内隆志さんの愛用品は次のページ)

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