ワンピース型が復活の兆し? 2018年夏イタリア女性水着のトレンド

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イタリアの女性水着は世界各国で評価が高いものの、現地に住み見慣れていると、ついその意識が希薄になる。だが先日ドイツを旅して保守的なデザインの水着を見るに及び、イタリアン・デザインの繊細な色使いやカットの妙に改めて気づいた。イタリアのウェブサイト「デントロカーザ」によると、この国の水着産業は好調だ。

目下最新の数字である2016年の売り上げは、前年比0.7%増の7億2千万ユーロ(約925億円)に達した。輸出も順調で、とくにドイツ、香港、日本で好成績を示している。2018年のトレンドで注目すべきは、フリルもしくはフラウンス(大きめのフリル)使いである。イタリアの水着を代表するブランドのひとつ「カルツェドニア」も、フリルをあしらったプロダクトを今期のビーチウェア・コレクションの中に数多くそろえる。オフショルダーやワンショルダーのトップも数々のブランドでみられる。ここ3年ほど続いているレトロ風ハイウエストも、引き続き果敢に提案されている。

いっぽう2017年に増してワンピース型がフィーチャーされているのも特徴だ。カルツェドニアは「夕暮れのアペリティーヴォ(食前酒)に」として、また別のブランドも「ガーリーな」スタイルとしてワンピースを薦めている。実際に、イタリアの海やプールでは、去年あたりからワンピース復活の兆しがうかがえる。シチリア島の古代ローマ遺跡「ヴィッラ・カサーレ」には、今日でいうバンドゥビキニ風装束をまとった女性のモザイク画が残る。歴史的断絶はあるものの、古来ビキニに親しんできたイタリア人のマインドを、ワンピースが変えられるか。ちょっとばかり興味深い挑戦ではないか。

(文/大矢アキオ Akio Lorenzo OYA/  写真/カルツェドニア、MC2サンバース、リネア・マーレ・ブルー、ビキニ・ミ.マ、ビアンカ・ビキニズ、クララ・アエスタス)

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    PROFILE

    大矢アキオ(おおや・あきお) Akio Lorenzo OYA

    コラムニスト/イタリア文化コメンテーター。東京生まれ、国立音大卒(ヴァイオリン専攻)。二玄社『SUPER CAR GRAPHIC』編集記者を経て独立。30歳でイタリア・シエナに渡る。現在、雑誌、webに連載多数。実際の生活者ならではの視点によるライフスタイル、クルマ、デザインに関する語り口には、根強いファンがいる。

     
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