金を語ろう

根強い需要が支える「ゴールド」の価値

  • 対談 豊島逸夫さん×江連裕子さん(後編)
  • 2015年8月31日

江連裕子さん(左)と豊島逸夫さん

  • 江連裕子さん(左)と豊島逸夫さん

  • 豊島逸夫さん

  • 江連裕子さん

  • 江連裕子さん(左)と豊島逸夫さん

  • 江連裕子さん

  • 豊島逸夫さん

 かつてテレビ番組でコンビを組んだ、経済アナリストの豊島逸夫さんとキャスターの江連裕子さん。気心の知れた二人が、近ごろ話題の金のリサイクル、純金積立のメリット、数年ぶりに大きく価格を下げている金の買いどきなどを語り合った。

前編はこちら

いざというときに備える資産運用の脇役

江連 金はもともと量が限られていますし、スマートフォンやタブレットのようなハイテク機器の部品としても欠かせないので、その点でも需要は底堅いですよね。

豊島 そうですね。腐食しにくく熱伝導が良いという金の性質は機械部品として理想的なので、今後もそうした利用はますます広がっていくでしょう。そのうえこれらのハイテク機器が注目されるのは、金のリサイクル源としても大変有望だからです。鉱石1トンからとれる金はわずか3グラムほどですが、同じ量の携帯電話やスマートフォンからどれほどの金が回収できるかわかりますか?

江連 想像できませんけど、10倍の30グラムぐらいですか?

豊島 約300グラムです。多大なコストと労力をかけて鉱石を掘り出し、そこから金を取り出すことに比べたらはるかに効率がいい。ただし問題は、個人情報の漏洩(ろうえい)などを心配してなかなか手放さない人が多いこと。だから現在は、いかに金のリサイクルを進めるかが、資源を持たない日本にとっての課題となっています。

江連 近ごろどこへ行っても金の買い取りショップをよく見かけますが、そういう背景があったんですね。

豊島 中国やインドの旺盛な需要を満たすには、リサイクルを進めなければ追いつかないという事情もあります。そのため金の世界でこのところ最も伸びているのが、リサイクルの分野なんです。

江連 金の買い方についても教えてください。初めての人が買うとしたら、やっぱり純金積立がいいですか? 毎月コツコツ定額で買うというのは、きちょうめんな日本人に向いているように思います。

豊島 そうですね。金は本来、少し上がったから急いで売るといった投機的商品ではなく、長期に保有していざというときに備える資産運用の脇役です。わずかな価格の上下に一喜一憂せず、毎月一定の額で地道に買い続けていくのがいいでしょう。

江連 個人のポートフォリオのなかでは、金の割合はどのぐらいを目安にするといいですか?

豊島 運用資金の10~20%でしょうね。金は、保有しているだけでは利息も配当も生まない守りの資産ですから、主役はあくまで株や投信であるべきです。

江連 いつ始めるかというのも悩みどころですが、この先の値動きなど誰にもわかりませんし、自分にとって値ごろ感があり、始められそうだと思えばそれがタイミングなんでしょうね。

豊島 子どもが生まれた、小学校に入学したといったことをきっかけに純金積立を始めて、大学進学などでまとまったお金が必要なときに備える人もいます。金というのは、本来そのぐらい長いスパンで付き合っていくものです。ただ、価格が高いよりは低い時、円高よりは円安の時のほうが買いやすいのは確かですから、その点で今は好機と言えるでしょう。月々3千円程度の少額でもいいので、まず始めてみることをおすすめします。

江連 久しぶりに豊島さんとゆっくり金の話ができてあらためて勉強になりました。どうもありがとうございます。

〈前編はこちら

    ◇

豊島逸夫(としま・いつお)
豊島逸夫事務所代表/経済アナリスト。スイス銀行チューリヒ・NYでの豊富な相場体験をもとに金の第一人者として活躍中。

江連裕子(えづれ・ゆうこ)
キャスターとしてTBS、テレビ東京などで活躍。9年間務めた日経CNBCキャスター時代に豊島逸夫さんと世界の金市場取材を経験。現在、東証一部上場企業社外取締役。

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