世界美食紀行

レアなワインも逃さない!「ハワイ フード&ワイン フェスティバル」を攻略する10の方法

宿泊した「ハイアット リージェンシー ワイキキ リゾート アンド スパ」では、週に2回ファーマーズマーケットが開催されています。すぐに食べられるようにカットされたフルーツやサラダ、揚げたてのマラサダや焼きたてのパイなどがあり、翌日の朝ごはんを調達してテラスで食べるのも楽しい

宿泊した「ハイアット リージェンシー ワイキキ リゾート アンド スパ」では、週に2回ファーマーズマーケットが開催されています。すぐに食べられるようにカットされたフルーツやサラダ、揚げたてのマラサダや焼きたてのパイなどがあり、翌日の朝ごはんを調達してテラスで食べるのも楽しい

前回ご報告したように、「ハワイ フード&ワイン フェスティバル」初参戦ながら、七つのイベントを掛け持ちして楽しみました。しかし初参加ゆえ、振り返ると「あれは失敗したなぁ」という反省点もあります。そこで、私と同じ美食&お酒好きの方に向けて、はじめてでもしっかり堪能するコツを以下にまとめてみました。私もこれを踏まえて、来年もまた参加したいと思います。
そうそう、すべてのイベントは基本的に立食。シェフごとのブースが並んでミニサイズの料理を取るブッフェ方式で、アルコールがフリーフロー(つまり飲み放題)。お酒が飲める人はそれだけでおトクというのが前提です。

「ハイアット リージェンシー ワイキキ リゾート アンド スパ」のビーチが見える「スイム プールサイドバー&ラウンジ」では、アヒポケ丼やハンバーガー、パンケーキなどハワイに来たら一度は食べたいメニューが充実していました。特にアヒポケ丼はおすすめ

「ハイアット リージェンシー ワイキキ リゾート アンド スパ」のビーチが見える「スイム プールサイドバー&ラウンジ」では、アヒポケ丼やハンバーガー、パンケーキなどハワイに来たら一度は食べたいメニューが充実していました。特にアヒポケ丼はおすすめ

(1) 参加イベントは“シェフ”で選ぶ

今年はどんなシェフがハワイへやって来るのか。フーディーにとって、もっとも注目すべきポイントは、もちろんこれです。2017年は100人以上のシェフが参加しましたが、その顔ぶれは世界各地で開催される食の学会や、ミシュラン、「世界のベストレストラン」のようなレストランランキングといったトレンドを反映したラインナップとは異なり(たとえば南米や北欧のシェフはいなかった)、大御所から若手まで幅広い。好きなシェフのイベントに参加するほか、イベントごとに「新進気鋭のシェフ」「アジア各国からやって来たシェフ」「アメリカの有名シェフ」といった特徴があるので、まずはシェフの顔ぶれをじっくりチェックしましょう。

  

(2) 入場券は早めに確保

例年、ホテル「ハレクラニ」で開催される会費1000ドル!のガラディナーのチケットが真っ先に売り切れるそう。どのイベントも定員制で、2017年は追加販売も行われなかったので、早い者勝ちです。また(3)とも関係するのですが、人気のあるイベントは料金の高いチケットから売り切れていました。

(3) 参加費用は惜しまない

たとえば、私が参加した七つのイベントの中でもっとも楽しめたイベントのひとつであり、「フォーシーズンズ リゾート オアフ アット コオリナ」で開催された「テイスト オブ シーズン」の場合、入場料は250ドルから500ドルまで4種類設定されていて、500ドルのチケットから順に完売していました。

250米ドルのチケットと50米ドルのそれとの違いは、500米ドルのチケットは会場に1時間早く入場できて、VIPエリアにアクセスできること。つまり混雑する前に人気シェフの作りたての料理を優先的に味わい、VIPエリアで混雑を避けてゆっくりした時間を過ごし、そこでしか提供されないお酒を飲めるということです。私はスタンダードチケットではしごしましたが、せっかく一つだけイベントに参加するなら、大盤振る舞いをして高額なチケットを手に入れることをおすすめします。

カリナリースクールの学生たちから憧れの目を向けられていたふたり、アラン・ウォンさん(左)と「NOBU」を展開する松久信幸さん。2人は、数十年に渡り親交を深めてきたそうで、まるでカップルみたいな仲のよさ。普通に会場内にいて、ファンの記念撮影に気軽に応じていました

カリナリースクールの学生たちから憧れの目を向けられていたふたり、アラン・ウォンさん(左)と「NOBU」を展開する松久信幸さん。2人は、数十年に渡り親交を深めてきたそうで、まるでカップルみたいな仲のよさ。普通に会場内にいて、ファンの記念撮影に気軽に応じていました

(4) クリアしたい目標を設定する

前夜祭的な位置付けで、比較的規模が小さめだった若手シェフ中心の「ロウ&ワイルド」や、深夜の2次会のような盛り上がりで、飲み会のシメみたいな料理が並んだ「スチーミーボウル」を除くと、どのイベントも参加シェフの数が多く、料理は食べ応えのあるものばかり。日本人女性とは思えないほど大食漢の私でも完全制覇するのは難しいほどでした。また、目につくものから食べていくと、濃厚な料理の次にあっさりとした料理を取ってしまうというミスも起こりがち。私が見た限り、イベントの途中で料理が足りなくなることはまずなかったので、まずは会場をざっと見て気になるシェフの料理をチェック。これだけは味わいたいという目標を設定して、まずはそれらを自分なりの順番で味わっていくのが正解です。

イベント「アンコルクド」で振る舞われた2014年のオーパスワン。このリポートを書くために調べたら、Amazonで1本4万9000円!と超高額。お隣りにはチーズのブースがあり、オーパスワンに合わせてセレクトしてもらったチーズとともにじっくり味わいました

イベント「アンコルクド」で振る舞われた2014年のオーパスワン。このリポートを書くために調べたら、Amazonで1本4万9000円!と超高額。お隣りにはチーズのブースがあり、オーパスワンに合わせてセレクトしてもらったチーズとともにじっくり味わいました

(5) 事前リサーチが成否を分ける

私が痛恨のミスをしたのが、ハワイ中のワインファンが待ち望んでいるというイベント「アンコルクド」。この日はゴージャスなワインが大量に開栓されるうえ、セレブシェフも多かったため「まずはシャンパーニュにあの人の料理、次に白ワインで有名な◯◯を、赤ワインは後のお楽しみ」なんて、のんびりしていたのが間違いでした。「オーパスワンが開いたよ」というゲストの声に誘われて行ってみると、なんと超有名ワインの「オーパスワン」がじゃんじゃん注がれています。しかしこれに目を奪われている場合ではなかったのです。「カルトワイン」と呼ばれるような高額かつ手に入りにくいマニアにはたまらない銘柄がずらり。ナパヴァレーなどアメリカのワイン事情に精通し、日本では数少ないナパヴァレーヴィントナーズ公認ワインエデュケータとして活躍するミッツィーMurataさんによると「よくこれだけ希少価値の高いワインが一度に集まった」と専門家でも驚くほど、ワイン好きにはたまらないラインナップだったとか。さすがにカルトワインはフリーフローではなく売り切れじまい。一生にもう二度と飲めないかもしれないワインを逃したことを、いまも後悔しています。ワイン好きには絶対におすすめのイベント「アンコルクド」。来年もし参加するなら、先に入場できるチケットをゲットして、料理よりワインを優先するつもりです。

ハリウッドスター、ハリソン・フォードの息子ベン(ベンジャミン)・フォードさんは、ご自身も有名なセレブシェフ。LAの「フォード フィリング ステーション」というレストランのオーナーシェフで、白ワインを飲みながらラクトベジタリアン(チーズと野菜)料理をつくっていました

ハリウッドスター、ハリソン・フォードの息子ベン(ベンジャミン)・フォードさんは、ご自身も有名なセレブシェフ。LAの「フォード フィリング ステーション」というレストランのオーナーシェフで、白ワインを飲みながらラクトベジタリアン(チーズと野菜)料理をつくっていました

(6) お祭り気分でセルフィー&ハッシュタグ

ハワイを代表する有名シェフで、「ハワイ フード&ワイン フェスティバル」の開催に貢献したふたりのシェフ、アラン・ウォンさんとロイ・ヤマグチさん。2人は、私が参加した七つのイベントのすべてに最後まで参加して、ゲストの記念撮影に応じていました。ほかにもアメリカの人気テレビ番組であるCNNの「カリナリージャーニー」出演者など、有名な人気シェフがたくさん参加しています。お祭り騒ぎのなかで記念写真を気軽に頼める雰囲気だし、シェフのほうも慣れたもの。撮影した写真はその場でどんどんハッシュタグをつけて拡散されていました。若い人ばかりでなく年配の方もセルフィーを楽しんでいたのが印象的。私はなんだか遠慮してしまい結局一枚も撮影しなかったのですが、いまはちょっぴり後悔しています。

(7) “ハワイ産”に注目してみる

ロコにとっては、日本やヨーロッパなど海外からやって来る料理が楽しみみたい。日本人シェフや日本企業も参加した「スパイスマーケット」では、有名シェフやフードライター、参加ゲストなど多くの人から「キリン一番搾りフローズンと、ちばき屋のおつまみが今夜のベスト」と勧められました。……ってそれじゃ私たち日本人は、日本でも食べられるもの。どのイベントにもメイド・イン・ハワイのものが必ずあるので、せっかくならこちらを試したいものです。

“ハワイ産”に注目して食べたり飲んだりするなかで、いい出会いになったのが「コナ ブリューイング カンパニー」のIPAビール。アメリカらしいホップの苦味が強く酸味の少ないビールです。個人的には、ほんのり甘くてふわふわのスイートブレッドもお気に入りに

“ハワイ産”に注目して食べたり飲んだりするなかで、いい出会いになったのが「コナ ブリューイング カンパニー」のIPAビール。アメリカらしいホップの苦味が強く酸味の少ないビールです。個人的には、ほんのり甘くてふわふわのスイートブレッドもお気に入りに

(8) ホテル選びはロケーション重視

これはレンタカーを利用する人には当てはまらないかもしれませんが……。車の運転が苦手でひとり旅の私の交通手段は、徒歩、クレジットカードで利用できるトロリー、タクシーになります。「ハワイ フード&ワイン フェスティバル」が開催されるあちこちに出かけるのに、もっとも重視したのはホテルのロケーション。ワイキキビーチからすぐの大型ホテル「ハイアット リージェンシー ワイキキ リゾート アンド スパ」は、トロリーの停留所が目の前で、どこへ行くにも便利な立地。また、深夜のイベント「スチーミーボウル」も開催されていました。ハワイ初心者の私は、いくら治安がいいとはいえイベントが終わる深夜1時にお酒を飲んだ状態で、ひとりで移動するのは心配でしたが、自分のホテル内なら安心。ルームキーひとつを持ち、リラックスして心ゆくまでお酒を楽しめました。

宿泊した「ハイアット リージェンシー ワイキキ リゾート アンド スパ」はロケーションが抜群。朝起きると部屋のテラスからこのビューを楽しめます。「ハワイ フード&ワイン フェスティバル」参戦にあたってこのホテルを選んだ理由はポイント(8)をご一読ください

宿泊した「ハイアット リージェンシー ワイキキ リゾート アンド スパ」はロケーションが抜群。朝起きると部屋のテラスからこのビューを楽しめます。「ハワイ フード&ワイン フェスティバル」参戦にあたってこのホテルを選んだ理由はポイント(8)をご一読ください

(9) フェス以外のごはんはB級グルメを

「ハワイ フード&ワイン フェスティバル」に参加するのは、総じてファインダイニングといわれるレストランのシェフたちです。そこでイベント以外の食事は、あえてハワイらしいB級グルメやローカルフード、ストリートフードに外しておくと、短期間でもハワイの幅広いフードシーンを楽しめます。

ファインダイニングからローカルフードまで、ハワイの食文化を体験しに訪れたハワイ版ファミレスの「ジッピーズ」。あっさりしたラーメンのような「サイミン」やマカロニサラダと合わせるというチリビーンズなど、どれもほっこりする味わい。ファミレスだからと敬遠せず、もっと早く行ってみたらよかったです

ファインダイニングからローカルフードまで、ハワイの食文化を体験しに訪れたハワイ版ファミレスの「ジッピーズ」。あっさりしたラーメンのような「サイミン」やマカロニサラダと合わせるというチリビーンズなど、どれもほっこりする味わい。ファミレスだからと敬遠せず、もっと早く行ってみたらよかったです

(10) “次に行くべきレストラン”を見つける

イベントが終わったいま、実はレストラン好きが「ハワイ フード&ワイン フェスティバル」に参加する最大の目的は、ここにあるのではないかと思っています。フードフェスというシェフにとって条件がよくない環境下で、どんな料理を構成するのか、どんな味をつくるのが得意なのか、またシェフ本人が来場しているので、どれだけ情熱的なシェフか、その人柄まで垣間見えるのがいいところ。
このフェスをきっかけに、温故知新で訪れたレストランは、次回のリポートでお伝えします。

PROFILE

江藤詩文

トラベルジャーナリスト、フードジャーナリスト、コラムニスト。その土地の風土や人に育まれたガストロノミーや歴史に裏打ちされたカルチャーなど、知的好奇心を刺激する旅を提案。趣味は、旅や食にまつわる本を集めることと民族衣装によるコスプレ。著書に電子書籍「ほろ酔い鉄子の世界鉄道~乗っ旅、食べ旅~」シリーズ3巻。

年に1度の飲み倒れ&食い倒れ祭り「ハワイ フード&ワイン フェスティバル」に参戦!

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温故知新でいま再び注目したい、ハワイの「パシフィックリム料理」

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