絵本のぼうけん

絵本を持って楽しい旅を。春のおでかけ大作戦!

絵本を持って楽しい旅を。春のおでかけ大作戦!

手のひらサイズのおすすめ絵本5冊:『ぼちぼちいこか(愛蔵ミニ版)』(偕成社)、『ねずみくんの小さな絵本シリーズ2 りんごがたべたい ねずみくん』(ポプラ社)、『小型絵本 バムとケロの おかいもの』(文溪堂)、『どうぶつ はやくちあいうえお』(のら書店)、『なぞなぞえほん 1のまき』(福音館書店)

 少しずつ、春の日差しが増えてきました。暖かくなると、ついどこかに出かけたくなりますね。でも電車に乗れば、せっかくの車窓はそっちのけで、親はスマホ、子どもはゲームという光景も。この春はデジタル機器はちょっとお休みにして、おでかけのお供には絵本をぜひどうぞ。みんなが大好きな「バムとケロ」シリーズや「ねずみくんの絵本」シリーズをはじめ、関西弁のかばくんが主人公の『ぼちぼちいこか』は、手のひらサイズのミニ版で楽しめますよ。今回の絵本のぼうけんは、楽しい旅をナビゲートしてくれる絵本をご紹介します。

絵本を持って楽しい旅を。春のおでかけ大作戦!

『どうぶつはやくちあいうえお』 作:岸田衿子、絵:片山健(のら書店)、『なぞなぞえほん 1のまき』作:中川李枝子、絵:山脇百合子(福音館書店)

 子どもたちはいつの時代もなぞなぞやことば遊びが大好きです。実は「いつもはゲームばかり」という子ほど、ちょっと誘うとうれしそうに参加してくれます。なぞなぞの絵本はいろいろとありますが、「ぐりとぐら」シリーズの著者が手がける『なぞなぞえほん』は、やさしいなぞかけとかわいらしいさし絵が魅力です。絵をよく見れば小さな子でも正解できるので、そのはりきる姿にみんなで盛り上がります。『どうぶつはやくちあいうえお』は、家族の旅に連れていくのにもってこいの一冊。「らくだのくらは まくらに らくだ」や「おっとせいの おとうさん おっとせいのび」など傑作ぞろいの早口ことばは、もしダジャレ好きなお父さんだったら、子どもより熱心に読んでしまうかも。旅の移動も絵本があれば、みんなでワイワイとにぎやかに楽しめることまちがいなしです。

絵本を持って楽しい旅を。春のおでかけ大作戦!

『かもつせんのいちにち』作:谷川夏樹、『のぼれ!ケーブルカー』作:石橋真樹子(共に福音館書店)

 福音館書店が1956年から刊行している月刊誌「こどものとも」は、『ぐりとぐら』、『はじめてのおつかい』、『きんぎょがにげた』など、日本を代表する多くの絵本作品を、子どもたちに届けてきました。絵本のテーマはさまざまですが、日本各地の魅力や文化を伝えるものも多く、お気に入りの一冊が次の旅の目的地になることも。今年度の号から旅のヒントになりそうな作品をご紹介します。

 『かもつせんのいちにち』(かがくのとも2018年3月号)は、以前からコンテナ船をテーマに絵本を描いていた谷川夏樹さんが、国内の港と港を結ぶ「内航船」とよばれる貨物船や客船を描いた作品です。実際に船に乗った人にしか知り得ない、船で働く人々の様子も細かく描かれており、船に興味のある子には待望の一冊。そして本当にいろいろな船を見たくなったら、狭い海峡に多くの船が集中する東京湾口の浦賀水道はおすすめのスポットの一つです。
 『のぼれ!ケーブルカー』(ちいさなかがくのとも2017年11月号)は、丹沢山地(神奈川県)の大山を登る「大山ケーブルカー」 をモデルにした物語。ページをタテの見開きに使い、上へ上へとケーブルカーが登っていく風景を臨場感いっぱいに楽しめます。主人公の“お父さんとぼく”が見た山頂の景色を確かめに、足を運んでみてはいかがでしょうか。

絵本を持って楽しい旅を。春のおでかけ大作戦!

『はしをわたってしらないまちへ』文:高村正信 絵:中川洋典、『みんなで龍になる』文・絵:太田大輔 監修:河野 謙(共に福音館書店)

 『はしをわたってしらないまちへ』(こどものとも2017年10月号)は、瀬戸内海のしまなみ海道が舞台。島と島を結ぶ大きな橋を歩いて渡るお祭りの様子を描いています。実際に毎年10月の3日間、今治(愛媛県)と尾道(広島県)の間をウォーキングで旅する「瀬戸内しまなみ海道スリーデーマーチ」 が開催されます。
 『みんなで龍になる』(たくさんのふしぎ2018年2月号)は、長崎の伝統芸能「龍踊り(じゃおどり)」を修学旅行で体験する生徒たちの奮闘ぶりを詳しく描いた作品。著者は長崎県出身の絵本作家、太田大輔さん。実は当連載「ふるさとの夏―長崎・大村の海を描いた絵本『だいちゃんとうみ』」で紹介した主人公のだいちゃんです。

 月刊誌「こどものとも」シリーズのバックナンバーは、書店でも注文できます。子どもたちをぐっとひきつける新しい作品に次々と出会えるのはうれしいかぎりです。なんといっても薄くコンパクトなサイズで荷物にならず、旅のお供にもぴったりです!

PROFILE

長嶺今日子

子ども一人ひとりの個性に合わせて絵本を選び届ける「ブッククラブえほんだな!」主宰。子育て支援のイベントやライブラリーの選書も手がける。また、外国語による絵本の読み聞かせ活動にも長年携わっている。

グリム童話の世界―ドイツ・メルヘン街道の旅

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江戸の町へ、絵本でタイムトラベル!

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