「生きるレシピ」を探す旅 ―志津野雷―

冬のハワイ・ノースショア、大波に挑むサーファーたちの優しさ

ールデンウィークの湘南の恒例イベントになっている「逗子海岸映画祭」の発起人で、移動式映画館「シネマキャラバン」も主宰する写真家の志津野雷。1年の大半を旅に費やし、写真や映像を撮り続けている。

この連載『「生きるレシピ」を探す旅』は、自然や逗子をこよなく愛し、思索しながら旅をする志津野が自分たちの生活にいかせるかもしれないと感じたヒントや思いをつづるエッセーです。

今回は、サーファーの聖地とされる冬のオアフ島(ハワイ)・ノースショアへ。

人間が大波と向き合う模様を映し出す

冬のハワイ・ノースショア、大波に挑むサーファーたちの優しさ

写真撮影=全て、志津野雷

冬のハワイ・ノースショア、大波に挑むサーファーたちの優しさ

冬のハワイ・ノースショア、大波に挑むサーファーたちの優しさ

冬のハワイ・ノースショア、大波に挑むサーファーたちの優しさ

冬のハワイ・ノースショア、大波に挑むサーファーたちの優しさ

波乗りを始めていなかったら、自然のサイクルである低気圧、台風の進路や潮の満ち引きなどについて、そこまで興味を示さなかったかもしれない。

良い波を当てるには、必要な情報なのだ。

サーファーならば誰もが知っている冬のオアフ島・ノースショア。

そこには“奇跡の7マイル“と呼ばれる海岸線がある。サーフィンに適したビッグウェーブ(大波)が割れる世界最高峰のサーフスポットだ。

この時期のこの場所には、有名なプロサーファーやチャレンジャーが結果を残しに世界各地から集まってくる。

冬のハワイ・ノースショア、大波に挑むサーファーたちの優しさ

冬のハワイ・ノースショア、大波に挑むサーファーたちの優しさ

冬のハワイ・ノースショア、大波に挑むサーファーたちの優しさ

この大波の発生源は冬の日本で発達した低気圧といわれる。山に雪を降らせ波を生み出し、そのうねりは距離にして6000キロ以上を旅しハワイに到達する。

日本とハワイ、遠く離れた場所のはずだが、地球規模で考えると同じ自然の恵みをいただいているのだ。

冬のハワイ・ノースショア、大波に挑むサーファーたちの優しさ

岐阜県・白山山頂付近

2019月1月4日から13日までの10日間、ハレイワの近くに、ワンルームを借り撮影の拠点にした。どのサーフポイントにもアクセスが良いためだ。

今回の旅の目的は、人間が大波と向き合う模様を映し出すこと。

ハワイには何度も来ているが、この時期のノースショアは初めてだった。

実際はどんな雰囲気なのかをどうしても確かめたかった。

自然のサイクルに人が合わせる

冬のハワイ・ノースショア、大波に挑むサーファーたちの優しさ

冬のハワイ・ノースショア、大波に挑むサーファーたちの優しさ

冬のハワイ・ノースショア、大波に挑むサーファーたちの優しさ

波打ち際は、南国感や楽園感がありアットホームな雰囲気で他のビーチと何も変わりはしない。

しかし、その先にある大波は命を落としてもおかしくない圧倒的な力があり、砂浜にたって海を見ただけでその緊張感をすぐに感じ取れた。

冬のハワイ・ノースショア、大波に挑むサーファーたちの優しさ

日本でサーフィンをする雰囲気と大きな違いだなと感じたのは、家族や友人、そして傍観者たちが大波に向かう者たちをたたえていたこと。

その安否を見守る姿がとても美しい。サーファーという生き方がしっかりと尊重されていた。

冬のハワイ・ノースショア、大波に挑むサーファーたちの優しさ

ビーチで“波チェック”をしているローカルサーファーに、恐るおそる声をかけてみると、皆共通して、思いのほか優しく応答してくれる。

冬のハワイ・ノースショア、大波に挑むサーファーたちの優しさ

冬のハワイ・ノースショア、大波に挑むサーファーたちの優しさ

ここにいるサーファーたちは自然の力を直接感じ人間が小さな存在だと自覚している。

だからこそ彼らは優しいのかもしれない。

冬のハワイ・ノースショア、大波に挑むサーファーたちの優しさ

冬のハワイ・ノースショア、大波に挑むサーファーたちの優しさ

圧倒的な恐怖の中、大波が押し寄せる海に飛び込むと、体に染み込んでくる自然のエネルギー。

地球を感じ、この大波に乗る。

これは冬のノースショアでサーフィンを経験した者だけがわかる快楽である。

冬のハワイ・ノースショア、大波に挑むサーファーたちの優しさ

冬のハワイ・ノースショア、大波に挑むサーファーたちの優しさ

冬のハワイ・ノースショア、大波に挑むサーファーたちの優しさ

冬のハワイ・ノースショア、大波に挑むサーファーたちの優しさ

恐怖を乗り越え、弱さを認め、自分自身を常に高めて、いつ良い波が来てもいいように、精神と身体の準備をする。

冬のハワイ・ノースショア、大波に挑むサーファーたちの優しさ

人為的ではなく、あくまで自然のサイクルありきで、それに人が合わせる。

自然のことをより理解するには、波乗りは最高だと改めて感じた。

冬のハワイ・ノースショア、大波に挑むサーファーたちの優しさ

サーファーたちは、海の美しさと恐怖を遊びの中から身体で感じている。

自分の身は自分で守るしかない。自分に責任を持つことが出発点。

冬のハワイ・ノースショア、大波に挑むサーファーたちの優しさ

そして、その考え方はサーファーに限らず、全ての人に言えることではないか。

彼らと写真を通して向き合うことで改めて確信に変わった。

冬のハワイ・ノースショア、大波に挑むサーファーたちの優しさ

&TRAVEL+逗子海岸映画祭 志津野雷の写真展、開催決定!

冬のハワイ・ノースショア、大波に挑むサーファーたちの優しさ

志津野雷が主催する逗子海岸映画祭が2019年4月26日(金)~5月6日(月・祝)に開催される。10周年を迎え、映画上映はもちろん、買い物や飲食、様々なワークショップや企画が盛りだくさん。

今回、&TRAVELと逗子海岸映画祭がコラボし、記事のテーマとなったハワイの旅の様子などを収めた写真展を実施します。

期間中は志津野雷本人も会場にいます。連載「生きるレシピを探す旅」と写真展を話のネタに、お声がけいただけたら幸いです。

イベントの詳細は、映画祭ホームページ、をご覧ください。

連載関連記事:旅から帰ってくる場所を育てる「逗子海岸映画祭」

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PROFILE

志津野雷

写真家、シネマ・キャラバン主宰、「逗子海岸映画祭」発起人。自然の中に身を置くことをこよなく愛し、写真を通して本質を探り、人とコミュニケーションをはかる旅を続ける。ANA機内誌『翼の王国』や、ロンハーマンなどの広告撮影を中心に活動。2016年初の写真集「ON THE WATER」を発売。

アンダマン海でダイビングざんまい、ボートトリップ6日間

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