クルーズへの招待状

ゴッドマザーはソフィア・ローレン 「美」がテーマの客船「MSCベリッシマ」誕生

ゴッドマザーはソフィア・ローレン 「美」がテーマの客船「MSCベリッシマ」誕生

2019年デビューしたMSCベリッシマ(画像提供:MSCクルーズ)

2019年3月2日、イギリスのサウサンプトン港において客船「MSCベリッシマ」の命名式が行われました。生まれたばかりの船に名前を授けるゴッドマザー(名付け親)を務めたのは、俳優のソフィア・ローレン。映画「ふたりの女」でアカデミー主演女優賞を受賞し、映画「ひまわり」で観客の涙を誘った大スターが、「私はこの船をMSCベリッシマと名付けます」と声高らかに命名宣言すると、それを合図にシャンパンボトルが船体に当たって砕け散り、新造船が産声を上げました。

ゴッドマザーはソフィア・ローレン 「美」がテーマの客船「MSCベリッシマ」誕生

ゴッドマザーは俳優ソフィア・ローレン(画像提供:MSCクルーズ)

世界有数の海運会社MSC(Mediterranean Shipping Company)の系列会社として生まれたMSCクルーズは、スイス資本の会社ですが、運航本部をイタリア・ナポリに構え、非上場企業としては世界最大のクルーズ会社に成長し、クルーズ業界から注目されています。なんと、2019年から2027年までに14隻もの新造客船計画があり、今年は2隻の大型新造客船が完成。そのうちの一つが今回取材したMSCベリッシマなのです。

ベリッシマとはイタリア語で「最高の美」を意味し、それにちなみ命名式のキャッチコピーは「Beauty At Sea」。命名式後にはそれを表現したガラディナー(祝宴)が開催されました。

ゴッドマザーはソフィア・ローレン 「美」がテーマの客船「MSCベリッシマ」誕生

祝宴のロブスター(撮影:上田寿美子)

前菜は海の美味を代表し「ブルーロブスターテイル」が登場。グリーントマト、エキゾチックフルーツなどカラフルな食材と取り合わせた華やかな一皿です。次の料理はたっぷりトリュフを詰めたホームメイドの「パンプキンラビオリ」。主菜は「アンガス牛のテンダーロインとオックステール」。そしてデザートの「ダークチョコレートピラミッド」は栗のムースを詰めたチョコピラミッドにツタンカーメンの装飾品を思わせる飾りを配し、古代の美を感じさせる甘いフィナーレとなりました。

ところで、MSCベリッシマは総トン数17万1598トン、全長315メートルの巨大客船で、客室数は2217室。うち、1418室がバルコニー付き客室です。さらに高級感のあるスイート客室「ザ・ヨット・クラブ」は95室。専用のラウンジ、レストラン、プールに加え24時間のバトラーサービスが付く、至れり尽くせりのクルーズとなるでしょう。

ゴッドマザーはソフィア・ローレン 「美」がテーマの客船「MSCベリッシマ」誕生

エレガントなヨットクラブ客室(撮影:上田寿美子)

食事用施設は無料のメインダイニングやビュッフェレストランと有料のスペシャルティーレストランが計12カ所。3650平方メートルもある「マーケットプレース」というビュッフェレストランの中には船上のモッツァレラチーズ工房があり、作り立てのフレッシュモッツァレラが食べられることも魅力です。一方、有料レストランの中には「海渡(カイト)」という鉄板焼きとすしレストランもありました。

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すしレストラン「海渡」にいた宮崎出身の料理人宮下純雄さん(撮影:上田寿美子)

船内はエレガントな美しさ、躍動感のある美しさなど多彩な美のオンパレード。たとえば、1段に640個ものスワロフスキークリスタルをちりばめた階段は、光り輝く宝石箱を上っていくような豪華な感覚が味わえます。

ゴッドマザーはソフィア・ローレン 「美」がテーマの客船「MSCベリッシマ」誕生

目がくらむほど豪華なスワロフスキー階段(撮影:上田寿美子)

さらに、デッキ6には約96メートルの遊歩道(プロムナード)を造り、道の両側には、ミシュランの2つ星シェフのラモン・フレイシャが監修する「HOLA」タパスバーや、花形パティシエのジャン・フィリップ・モーリーが監修するチョコレートショップをはじめジュエリーショップやブティックなどが立ち並ぶ粋な船上の大通りを形成しています。

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ジャン・フィリップ・モーリーが監修するチョコレートショップのマカロン(撮影:上田寿美子)

さらにプロムナードの天井はLEDを用いた80メートルもあるドーム形スクリーン。青々とした森の木立から、瞬時に宮殿のようなガラス細工の天井に移り変わる様は、プロムナードを歩く楽しさを倍増させてくれました。

ゴッドマザーはソフィア・ローレン 「美」がテーマの客船「MSCベリッシマ」誕生

森の中のようなプロムナードの天井(撮影:上田寿美子)

プロムナードの前方にある985席のショー劇場では、6種のブロードウェースタイルのショーを上演。さらに、デッキ6の後方には大ガラス窓に覆われたシルクドソレイユ専用の劇場「カルーセルラウンジ」ができたことも話題となりました。シルクドソレイユがこの船のために創ったショー「シーマ」と「バレリア」を上演予定で、高度な演出やアクロバットに対応できる船上の専用劇場は他では見られない圧倒的なパフォーマンスを繰り広げてくれるでしょう。

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宮殿のようなプロムナードの天井(撮影:上田寿美子)

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日本バージョンのプロムナードの天井(撮影:上田寿美子)

そして、このMSCベリッシマが2020年、春と秋に日本発着クルーズを行うことが決定しました。下船の朝プロムナードの天井を飾ったのは日本バージョンの桜の画像と「SEE YOU IN JAPAN IN 2020」の文字。「美」をテーマに造られた最新鋭の客船で行く、日本発着クルーズは、今から楽しみです。

このクルーズの問い合わせ先
MSCクルーズジャパン
https://www.msccruises.jp

PROFILE

上田寿美子

クルーズライター、クルーズジャーナリスト。日本旅行作家協会会員、日本外国特派員協会会員。クルーズ旅行の楽しさを伝え続けて30年。外国客船の命名式に日本を代表するジャーナリストとして招かれるなど、世界的に活動するクルーズライター。旅行会社等のクルーズ講演も行う。著書に「豪華客船はお気に召すまま」(情報センター出版局)、「世界のロマンチッククルーズ」(弘済出版社)、「ゼロからわかる豪華客船で行くクルーズの旅」(産業編集センター)、「上田寿美子のクルーズ!万才」(クルーズトラベラーカンパニー)など。2013年からクルーズ・オブ・ザ・イヤー選考委員。

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