楽園ビーチ探訪

バリ島から一歩足を延ばしてヌサ・レンボンガン

えてして、定番の旅先から少し踏み込んでみると、思わぬ発見があったりするものです。今回ご紹介するヌサ・レンボンガン(レンボンガン島)は、アジア屈指の人気ビーチのバリ島から一番速いスピードボートで約30分。たったそれだけの移動で、喧騒(けんそう)とはほど遠いのんびりとした島時間に浸れます。

バリ島の南東、約19キロ。バドゥン海峡を越えた沖に三つの島々(ヌサ・レンボンガン、ヌサ・ペニダ、ヌサ・チュニンガン)が浮かんでいます。最も大きなヌサ・ペニダはダイビングスポットとして有名。リゾート開発の次なる場所として注目されている島です。そして、ヌサ・レンボンガンと橋でつながった小さなヌサ・チュニガンはローカル度がグンとアップ。

ヌサ・レンボンガンもここ数年で大型のリゾートホテル(相変わらず、ほとんどがこぢんまりとした宿ですが)が誕生するなど開発の波はやってきてはいるものの、それでも島本来の美しさに変わりはなく、アクセスが便利になってより身近になった。短時間の移動で、ずいぶんと遠くまでやってきたような穴場感を味わえます。

バリ島から一歩足を延ばしてヌサ・レンボンガン

ジュングット・バトゥの南側のヒルサイドに宿泊施設が増加中 (C)エスティーワールド・バリ支店

メインビーチは、島の北西のもっとも長いジュングット・バトゥ。正面にバリ島が浮かび、サンセット時には夕日に染まるバリ島の名峰アグン山やバトゥール山を望みます。安宿やワルン(地元向けの食堂)が集まり、バックパッカーやサーファーに人気のエリアです。リゾートも増えてきています。

バリ島から一歩足を延ばしてヌサ・レンボンガン

海の向こうにバリ島の聖なるアグン山を望むマッシュルーム・ベイ

バリ島からのボートが到着するもうひとつのビーチが、島の南東に位置するこぢんまりとしたマッシュルーム・ベイ。白砂が美しく、昔ながらのジュクン(インドネシアの伝統的な船)がビーチに連なり、素朴な漁村の一面も垣間見られます。

バリ島から一歩足を延ばしてヌサ・レンボンガン

カラフルにペイントされた、伝統的な船ジュクンがビーチに

島は端から端まで約4キロしかなく、レンタル自転車やバイクを利用して、ビーチ探しに出かけるのもおすすめです。島の南へ進むと、島内で最も美しいとの呼び声が高いドリーム・ビーチやサンセット・ビーチがあります。どちらも、隠れ家的な雰囲気。海を見渡すバーやワルンがあるので、ビーチでのんびり過ごすことができます。

バリ島から一歩足を延ばしてヌサ・レンボンガン

島いちばんの美しさと評判のドリーム・ビーチ

人気のアクティビティーは、ダイビングやスノーケリング。少し沖に出ると、水面下にはテーブルサンゴやエダサンゴなどが繁茂(はんも)し、その合間をチョウチョウウオやツノダシなどのカラフルな魚たちが行き交っています。透明度がバリ島よりも格段に高く、スノーケリングでも十分に楽しめます。

バリ島から一歩足を延ばしてヌサ・レンボンガン

魚影は濃厚、透明度の高さにも驚きです

ジュングット・バトゥやマッシュルーム・ベイではサーフィンもOK。ここ数年で「サーファーの数が増えた」との声をちらほら聞きますが、それでもバリ島のクタ・ビーチに比べればパラダイス。沖での波待ちの間も透明度が高いので抜群の浮遊感が味わえ、ビーチに上がってからはワルンで波を眺めながら、だらだらと過ごす。そしてふたたび波を求めて海へ、を繰り返すシアワセ。

ヌサ・レンボンガンは島の4分の1がマングローブのジャングル。西側では入り組んだ水路を行くカヌーツアーやSUP(スタンド・アップ・パドルボード)が体験できます。まるでマングローブの枝が絡まったようなジャングルを分け入る探検気分です。

バリ島から一歩足を延ばしてヌサ・レンボンガン

島の4分の1を占めるマングローブの林。アドベンチャー気分のアクティビティーも

ツーリストに人気上昇中のヌサ・レンボンガンではありますが、昔ながらの島の暮らしも垣間見られます。中央部のレンボンガン村を散歩すれば、見上げるほど高い寺院の階段で遊ぶ子供たちや、バンヤンツリーの下で世間話に花を咲かせる人々を目にすることも。

また、島の主産業である海藻の養殖場ではてんびん棒を担いで働く男性や、磯の香りがするビーチの木陰でもくもくと手を動かしながら海藻を干す女性たちの姿も。旅情あふれる光景に、ほっこりとします。

バリ島から一歩足を延ばしてヌサ・レンボンガン

ヌサ・レンボンガンの主産業は海藻栽培

バリ島から一歩足を延ばしてヌサ・レンボンガン

海藻を天日干しに。あたりは磯の香りが漂っています

バリ島からの日帰りツアーがポピュラーですが、ステキなリゾートもできているので、できれば1泊するのがおすすめです。

取材協力/エスティーワールド・バリ支店
https://stworld.jp/earth_info/BL_ID/

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PROFILE

古関千恵子

ビーチライター。リゾートやカルチャー、エコなどを切り口に、国内外の海にフォーカスした読み物や情報を発信する自称「ビーチライター」。ダイビング雑誌の編集者を経てフリーとなり、“仕事でビーチへ、締め切り明けもビーチへ”を繰りかえすこと四半世紀以上。『世界のビーチ BEST100』(ダイヤモンド・ビッグ社)の企画・執筆、『奇跡のリゾート 星のや 竹富島』(河出書房新社)の共著のほか、ファッション誌(『Safari』『ELLE Japon』など)やウェブサイトに寄稿。http://www.world-beach-guide.com/では、日々ニュースを発信中。

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