魅せられて 必見のヨーロッパ

巨岩のはざまに黒いマリア像の修道院 スペイン・モンセラット

巨岩のはざまに黒いマリア像の修道院 スペイン・モンセラット

巨大な岩山の間にたつモンセラットの修道院

バルセロナの北西にあるモンセラットは、カタルーニャ語でのこぎりで切ったようなギザギザした山という意味があり、最高峰は標高1200メートルを超えます。
ベネディクト会の聖マリア修道院が、標高700メートルを超える地点にあります。

巨岩のはざまに黒いマリア像の修道院 スペイン・モンセラット

岩の間から修道院の一部が見えます

バルセロナから片道1時間半余りで行けるので、日帰りできます。到着前に、修道院を見上げると岩にへばりつくようにたっています。

巨岩のはざまに黒いマリア像の修道院 スペイン・モンセラット

巨岩のはざまに黒いマリア像の修道院 スペイン・モンセラット

巨大な岩と想像より大きい修道院の建物に圧倒されます

修道院は11世紀に設立され、その後、黒いマリア像が奇跡を起こしたとされて、各地から多くの人々が参拝し規模が大きくなりました。

巨岩のはざまに黒いマリア像の修道院 スペイン・モンセラット

黒いマリア像

今も黒いマリア像を礼拝しようと、各国の人達が列をなしています。私も礼拝の列に並んでいると、黒いスカーフをかぶった年配の女性が涙を流しながら、一心に祈っています。その熱心な姿を見て、奇跡が起こるとは言わずとも、祈りながら新たな希望を見出すことができるような気がしてきました。

撮影禁止ではないので、ほとんどの人が黒いマリア像とともに写真を撮っています。

巨岩のはざまに黒いマリア像の修道院 スペイン・モンセラット

聖堂の中

厳粛な雰囲気の聖堂を出て切り立った岩山を眺めると、神と自然との調和を感じるような気がします。現在も修道士たちが暮らしています。

巨岩のはざまに黒いマリア像の修道院 スペイン・モンセラット

修道院の全景と遠くの風景が美しく調和しています

さらに登り、修道院と下界を見晴らすとユニークな光景に見とれます。一瞬、空を飛んでいるような不思議な気持ちです。

巨岩のはざまに黒いマリア像の修道院 スペイン・モンセラット

モンセラットにはトレッキングルートがあります

周辺はモンセラット自然公園となっており、トレッキングもできます。望遠レンズで周囲にカメラを向けると、小さな礼拝堂の入口や岩の間のルートを歩く人たちの姿が小さく見えます。私も下界を眺めながら途中まで歩いてみると、奇岩に囲まれた神々の世界に迷い込んだような錯覚にとらわれました。

近年、日本の比叡山や高野山、出羽三山をヨーロッパの観光客が歩いているのを見かけます。宗教は違っても修験道やお遍路さんの心は、修道院のトレッキングルートにどこかつながるのかもしれません。
モンセラット山を降りると、心が洗われたような気持ちになりました。

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PROFILE

相原恭子(文・写真)

慶應大学卒業。ドイツ政府観光局勤務を経て、作家&写真家。「ドイツ地ビール夢の旅」(東京書籍)、「ドイツビールの愉しみ」(岩波書店)、「ベルギー美味しい旅」(小学館)、「京都 舞妓と芸妓の奥座敷」(文春新書)、「京都 花街ファッションの美と心」(淡交社)、英語の著書「Geisha – A living tradition」(フランス語、ハンガリー語、ポーランド語版も各国で刊行)など著書多数。国内はもちろん、国際交流基金・日本大使館の主催でスペイン、ハンガリー、エストニアで講演会や写真展多数。NHK「知る楽」「美の壺」、ラジオ深夜便「明日へのことば」「ないとエッセー」、ハンガリーTV2、エストニア国営放送など出演多数。
https://blog.goo.ne.jp/goethekyoko

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