ちょっと冒険ひとり旅

ジブラルタル海峡を渡ってモロッコのタンジールへ 南スペインはじっこ紀行03

何回目かのひとり旅、ちょっとだけ冒険してみたい。そんな旅人のヒントになりそうな旅先や旅のスタイルを紹介している。地図で見たスペインのはじっこを探る旅の3回目。前回は英領ジブラルタルまでやってきた。今回はジブラルタル海峡を渡ってモロッコ・タンジールへ。

本当はそこまで行くつもりもなかったのだが、「思ったより近い……?」。

<はじっこ紀行02 海峡に突き出た英領ジブラルタル>

イベリア半島最南端の港、タリファからフェリーでモロッコへ

地図で見るとスペインの南端からモロッコは目と鼻の先。ジブラルタル海峡をフェリーで渡れば、1時間弱でモロッコに着くようだ。これは日帰りで行けそうだ。はじっこ好きとして、行けそうなはじっこは全部見ておきたい。

ジブラルタル海峡を渡ってモロッコのタンジールへ 南スペインはじっこ紀行03

スペインのタリファとモロッコのタンジールを結ぶフェリー。毎日6便出ている。所要1時間弱

「ツアーで行くほうが安いよ」

アルヘシラスの宿のご主人にすすめられた通り、ネットで確認すると往復のフェリー代金より昼食・ガイド込みの現地発着ツアーのほうがずっと安い。ご主人に翌日のツアーを予約してもらい、翌朝、アルヘシラスの港へと向かった。港の旅行会社でクーポンをもらい、シャトルバスでイベリア半島最南端の港、タリファへ。そこからフェリーに乗り換えて、モロッコのタンジールに向かうのだ。

モロッコに上陸! 「エキゾチック」な町タンジールを散策

ジブラルタル海峡を渡ってモロッコのタンジールへ 南スペインはじっこ紀行03

フェリーからモロッコ側をのぞむ。だんだんと近づいてくるタンジールにわくわくする

ジブラルタル海峡を渡ってモロッコのタンジールへ 南スペインはじっこ紀行03

出入国手続きは船内で行うのだが、モロッコの係員がゆっくりのんびりペースで長蛇の列。乗船時間1時間、ずっと列に並んでいた人もいた。いっぽう、船内では写真を撮ったりお茶を飲んだりして過ごし、下船間際、行列の人数が減ったところで列に加わる慣れた風の乗客もいた。賢い

ジブラルタル海峡を渡ってモロッコのタンジールへ 南スペインはじっこ紀行03

モロッコに上陸!

「やあ皆さん、ようこそアフリカへ!」

港に降り立ったツアーの一団を出迎えてくれたのはモロッコ人のガイド氏。英語、フランス語、スペイン語を使い分けながら、アメリカ人、スペイン人、ベルギー人、オーストラリア人、そして日本人(私)などの多国籍な一団を案内してくれる。

タンジェは古くからの交易都市、そしてジブラルタルと同じく重要な軍事拠点としてフランス、スペインなど多くの国が覇権を争い、世界から多種多様な人々が集う国際都市として発展してきた。

「あのホテルにはチャーチルミック・ジャガーカポーティなど世界のセレブが滞在していました」

ガイドが指さすのはエル・ミンザ・ホテル。ここを拠点に各国のスパイが諜報(ちょうほう)合戦を繰り広げたという伝説があり、映画『カサブランカ』で主人公が経営する酒場はこのホテルのバーがモデルになったと言われているそう。

そして巡ったタンジールは、絵に描いたような「エキゾチック」な町だった。ここからは写真でご紹介しよう。

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迷路のようなメディナ(旧市街)の街並み

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お隣どうし、手を伸ばせば届く距離

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靴屋のディスプレー。ぴしっとしたブランド店が並ぶ都会より、なんだかほっとする

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にぎやかなメディナのスーク(市場)。タイルの美しさにもひかれる

ジブラルタル海峡を渡ってモロッコのタンジールへ 南スペインはじっこ紀行03

哀愁漂う、廃館になった映画館。ここタンジールでも、映画館は大きなシネコンに取って代わられているのだとか

ジブラルタル海峡を渡ってモロッコのタンジールへ 南スペインはじっこ紀行03

ジブラルタル海峡を渡ってモロッコのタンジールへ 南スペインはじっこ紀行03

ジブラルタル海峡を渡ってモロッコのタンジールへ 南スペインはじっこ紀行03

扉、門、ガラス、建築……街角のそこかしこにはっとする美しさがある

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なぜかアンダルシア地方ではあまり見かけなかった野良猫だが、タンジールではたくさんの猫が出迎えてくれた

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地中海と大西洋を一度に眺められる。はじっこの町ならではの楽しさだ

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「ヘラクレスの洞窟」から大西洋を望む。洞窟の不思議な形が顔のようにも、大陸のようにも見える人気の撮影スポットだ

フェリーでスペインに戻り、ローカル飯を味わう

ジブラルタル海峡を渡ってモロッコのタンジールへ 南スペインはじっこ紀行03

再び港に戻りフェリーに乗船。そろそろ夕暮れだ

タリファ港から再びシャトルバスでアルヘシラス港に戻ると、すっかり夜になっていた。空腹を抱えてなんでもいいから夕食を、と港の前の食堂に入ると、港で働いているらしき強そうな男たちが黙々と食事をしている。

彼らのまねをして指さしで適当にオーダーし、席について待つこと5分。熱々でボリュームたっぷりのピラフとチキンソテーが出てきた。味つけも盛りつけも大ざっぱでおいしい。たっぷり遊んだ1日の締めくくりに似合う、港町のローカル飯だった。

ジブラルタル海峡を渡ってモロッコのタンジールへ 南スペインはじっこ紀行03

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食べたいものを指さして注文。「プラトー」というと、定食スタイルで出てくる。お値段5ユーロ

さて次回は、はじっこ紀行のデータをご紹介しよう。

【次号予告】2泊3日で南スペインから3カ国巡って、経費はいくらに?

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PROFILE

山田静

女子旅を元気にしたいと1999年に結成した「ひとり旅活性化委員会」主宰。旅の編集者・ライターとして、『旅の賢人たちがつくったヨーロッパ旅行最強ナビ』(辰巳出版)、『決定版女ひとり旅読本』『女子バンコク』(双葉社)など企画編集多数。最新刊『旅の賢人たちがつくった 女子ひとり海外旅行最強ナビ』(辰巳出版)。2016年6月中旬、京都に開業した小さな旅館「京町家 楽遊」の運営も担当。

海峡に突き出た英領ジブラルタルへ 南スペインはじっこ紀行02

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2泊3日で3カ国、現地経費約2万4000円 南スペインはじっこ紀行04

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