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今すぐ行きたい! プロが選ぶオススメの水族館ベスト10(10位~6位)

いよいよ夏本番! 暑い日は、水族館で気持ち良さそうに泳ぐ魚たちをゆったり眺めて癒やされたい!
でも、どこへ出かけたらいいのか、迷ってしまいませんか?

そこで、日本の水族館の生き字引ともいえる水族館プロデューサーの中村元さん(トップ写真)に、“今、本当にオススメの水族館”ベスト10を聞きました。大胆かつ個性的な展示で、次々と人気水族館を誕生させてきた中村さん。自ら訪問した全国125水族館のうち、プロデューサーと観覧者の両方の視点から、家族で行っても、友達同士で行っても、デートで行っても楽しめる水族館を挙げてもらいました。

まずはベスト10~6位から。番外編として、2014年12月から2015年1月にかけてクロマグロの原因不明の大量死で話題になった葛西臨海水族園(東京都)もピックアップしました。

(文:ライター・渡部麻衣子)

水族館ランキング・ベスト10~6位

10位 マリンワールド海の中道(福岡県)
9位 沖縄美ら海水族館(沖縄県)
8位 北の大地の水族館 山の水族館(北海道)
7位 マリホ水族館(広島県)
6位 円山動物園(北海道)
番外だけど、気になる水族館① マグロ、どうなった? 葛西臨海水族園(東京都)

中村 元(なかむらはじめ)

1956年生まれ。2002年に鳥羽水族館を退職してからは、水族館プロデューサーとして国内外の水族館の新設やリニューアルに関わる。

近著に、日本各地の水族館全125館に足を運んで自ら撮影、執筆した『全館訪問取材 中村元の全国水族館ガイド 125』(講談社ビーシー・講談社/税込み2916円)。

巨大なししおどし風の仕掛けで玄界灘の荒波を再現
10位 マリンワールド海の中道(福岡県)

今すぐ行きたい! プロが選ぶオススメの水族館ベスト10(10位~6位)

写真提供:中村元 『全館訪問取材 中村元の全国水族館ガイド 125』より

「この水族館で絶対に見てほしいのは、荒波で知られる玄界灘を再現した『玄界灘水槽』です。お客さん側からは見えないのですが、水槽の上には巨大なししおどしのような仕掛けがあって、1分ごとに0.5トンの海水がドーン! ドーン! と落ちてくる。水槽のそばにいる僕たちにも、ものすごい衝撃が伝わってきます」

「大量の海水が一気に流れ込むと、水槽内の水がかき回されて無数の白い気泡が生じ、視界が一瞬暗くなります。これは気泡同士が鏡の面のように乱反射して上からの光を遮るからなんですけど、泡が消えていくのに合わせてゆっくりと明るさが戻ってくる感じもふわ〜っとしてきれい。荒々しい水の流れに翻弄(ほんろう)される魚たちの動きも、見ていて飽きませんよ」

マリンワールド海の中道(https://marine-world.jp)

2017年4月に中村さんが“九州の海”をテーマにリニューアル。有明海の干潟を再現した水槽には、トビハゼやムツゴロウの元気な姿も。
入館料2300円、中学生1200円、小学生 1000円、4歳以上600円、65歳以上1840円。

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沖縄の海をそのまま切り取ってきたかのような、圧倒的な水量と美しさ
9位 沖縄美ら海水族館(沖縄県)

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写真提供:中村元 『全館訪問取材 中村元の全国水族館ガイド 125』より

「僕は“海や川を切り取って水の塊ごと水族館に持ち込んだような”という意味で『水塊(すいかい)』という言葉をよく使うのですが(“魅力的な水塊”とか、“水塊度が高い”という使い方をします)、僕が初めて『水塊』を意識したのがこの水族館。圧倒的な水量と美しさに、水槽であることを忘れさせられました」

「巨大水槽に敷きつめられた白いサンゴ砂は、太陽光を受けてまばゆいばかり。ダイビングを疑似体験しているような感覚というんでしょうか、実際に沖縄の海に潜らないと見られない光景が目の前に広がっています。何十年も前に遠足で水族館に行ったきりという人は、テレビがブラウン管から液晶に変わったくらいの衝撃を受けるんじゃないかなぁ」

「有名すぎて僕が挙げるまでもないかと思い9位にしましたが、ここだけのために沖縄に行く価値がある。そんな水族館です」

沖縄美ら海水族館(https://churaumi.okinawa/sp/)

メーン展示である「黒潮の海」では、世界で一番大きな魚・ジンベエザメを中心に色とりどりの魚が泳ぎ回る。「サンゴの海」では太陽光の下、約70種のサンゴが飼育されている。
入館料1850円、高校生1230円、小中学生 610円。午後4時以降は入館料1290円、高校生860円、小中学生 430円。

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展示に工夫 北海道の淡水魚
8位 北の大地の水族館 山の水族館(北海道)

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写真提供:中村元 『全館訪問取材 中村元の全国水族館ガイド 125』より

「自分がプロデュースしたから、というのは抜きにしてもここはいいですよ。北海道の淡水魚はサケやマスの仲間が多く見た目が似ているので、普通の展示じゃつまらない。魚の顔に変化がないぶん、冬になると水面が凍る水槽を作ったり、北海道の幻想的な湖を模した水槽を作ったり、展示の仕方で変化をつけました」

「滝つぼに潜って水面を見上げるのは生身の体じゃ無理ですが、でもだからこそ見てみたいという需要があるんじゃないかと思って、滝つぼの下に潜り込めるような世界初の半トンネル水槽も作りました。滝つぼに集まるオショロコマたちのおなかは、ここでしか見られません」

「あと、魚の肌にも特徴が。温泉水を引き入れているから、みんなウロコがきれいでスベスベなんです。ここと熱川バナナワニ園くらいですよ、温泉に入っている魚が見られるのは」

北の大地の水族館 山の水族館(https://onneyu-aq.com)

北海道に息づく川辺の生きものを集めた水族館。大きいものでは2メートル近くまで育つという日本最大の淡水魚・イトウは、約20匹飼育されている。
入館料670円、中学生440円、小学生 300円。

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水流の見せ方にこだわり
7位 マリホ水族館(広島県)

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写真提供:中村元 『全館訪問取材 中村元の全国水族館ガイド 125』より

「マリホ水族館は小さな水族館ですが、水流の見せ方にこだわっていて、躍動感ある“水塊”を見ることができます。たとえば、立木を背景にした水槽『うねる渓流の森』。激流が巨岩の間を流れていく様は、まるで川が生きているかのよう。その激しさに逆らって泳ぐ広島県指定天然記念物の淡水魚・ゴギもまた、いいんですよ。もともと川の上流域に生息しているため、急流をものともしません」

「サンゴ礁に当たって砕ける波の動きを再現した別の水槽では、たびたび渦が発生。魚たちはダイナミックに反応するし、海中のサンゴの触手は渦に合わせてゆらゆら揺れます。水を動かすことで生物が動き、生物が動くことで水はさらに躍動する。川や海も生きていると感じられる、魅力的な水族館です」

マリホ水族館(http://mariho-aquarium.com)

2017年6月に、瀬戸内海に隣接した商業施設「マリーナホップ」内にオープン。“生きている水塊”をテーマに中村さんがプロデュース。
入館料900円、小中高生500円、3歳以上300円、65歳以上800円。

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動物園ならではの広さと開放感が気持ちいい
6位 円山動物園(北海道)

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写真提供:中村元 『全館訪問取材 中村元の全国水族館ガイド 125』より

「水族館ではないのですが、ホッキョクグマの展示があまりにも素晴らしいのでランクインさせました。動物園だけに敷地も相当広いし、屋根がないからプールにも太陽光がいっぱい入ってきて、見ていて気持ちがいい。やっぱり動物は、屋内よりも光の下にいる方が生き生きとしていますよね」

「自然界では食う・食われるの関係であるホッキョクグマとアザラシが、アクリル板1枚で隔てられた隣同士の水槽で展示されているのもユニーク。ちょっかいを出したいホッキョクグマ、自分は安心だとわかっているから挑発的な行動をとるアザラシ……。海獣たちの水中でのしぐさがかわいくて、ついつい見入ってしまいます」

円山動物園(http://www.city.sapporo.jp/zoo/)

2019年3月、ゾウ舎がオープン。ホッキョクグマ母子の展示は仲むつまじい様子が好評を博したが、母グマの脚の不調をきっかけに親離れ子離れが進み、惜しまれながらも2019年2月に終了。現在は別々の場所で展示されている。
入園料600円、中学生以下無料。

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【番外だけど、気になる水族館①】葛西臨海水族園(東京都)
クロマグロの原因不明の大量死で話題に。現在の様子は?

今すぐ行きたい! プロが選ぶオススメの水族館ベスト10(10位~6位)

写真提供:中村元 『全館訪問取材 中村元の全国水族館ガイド 125』より

2014年12月から2015年1月にかけて、水槽内にいた約160匹のクロマグロなどが相次いで死んでしまい、話題になった葛西臨海水族園。

『全館訪問取材 中村元の全国水族館ガイド 125』の執筆のため最近取材に行ったという中村さんに様子を聞くと、「新しく入ったクロマグロが元気に泳いでいました。当時は大量死の原因をよく聞かれたけど、僕にもわからない。クロマグロの室内水槽での飼育を世界で一番最初に成功させたのも葛西臨海水族園だし、一番長く飼育してきたのも葛西臨海水族園。クロマグロ飼育の一番のプロにはっきりとした原因がわからないなら、誰にもわからないよね……」。

水族館によると水槽内には今、100匹のクロマグロがいるそう。活気が戻った水槽を見に、訪れてみては?

葛西臨海水族園(https://www.tokyo-zoo.net/zoo/kasai/)
2200トンのドーナツ型の大水槽で泳ぐクロマグロの群れは圧巻。世界中から集められた約600種の生物を展示している。
入園料700円、中学生250円、65歳以上350円。

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気になるベスト5はこちら【今すぐ行きたい! プロが選ぶオススメの水族館ベスト10(5位~1位)

今すぐ行きたい! プロが選ぶオススメの水族館ベスト10(10位~6位)

『全館訪問取材 中村元の全国水族館ガイド 125』

中村 元(著)/講談社ビーシー・講談社/2916円(税込み)

水族館プロデューサーの著者が、作り手と観覧者の両方の視点で、全国125カ所の水族館を総チェック!  北は稚内から南は沖縄まで自ら全館訪問し、取材・撮影。各水族館の本当の見どころや魅力、楽しみ方を紹介する。臨場感あふれる美しい水塊写真と、綿密な取材に基づく深い解説で、水族館の魅力を届ける。



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今すぐ行きたい! プロが選ぶオススメの水族館ベスト10(5位~1位)

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