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今すぐ行きたい! プロが選ぶオススメの水族館ベスト10(5位~1位)

いよいよ夏本番! 暑い日は、水族館で気持ち良さそうに泳ぐ魚たちをゆったり眺めて癒やされたい!

でも、どこへ出かけたらいいのか、迷ってしまいませんか?

日本の水族館の生き字引ともいえる水族館プロデューサーの中村元さんに聞く、“今、本当にオススメの水族館”ベスト10。中村さんが自ら訪問した全国125水族館のうち、プロデューサーと観覧者の両方の視点からピックアップした、家族で行っても、友達同士で行っても、デートで行っても楽しめる水族館です。前回の10位~6位に続き、今回はいよいよトップ5の紹介です! 番外編として、竹島水族館(愛知県)を選び、最近ニュースで耳にする“深海生物”について聞きました。

【前回「今すぐ行きたい! プロが選ぶオススメの水族館ベスト10(10位~6位)」はこちら】

(文:ライター・渡部麻衣子)

水族館ランキング・ベスト5~1位

5位 市立しものせき水族館 海響館(山口県)
4位 鶴岡市立加茂水族館(山形県)
3位 アクアマリンふくしま(福島県)
2位 名古屋港水族館(愛知県)
1位 サンシャイン水族館(東京都)

番外だけど、気になる水族館② 深海生物は案外飼いやすい? 竹島水族館(愛知県)

中村 元(なかむらはじめ)

1956年生まれ。2002年に鳥羽水族館を退職してからは、水族館プロデューサーとして国内外の水族館の新設やリニューアルに関わる。

近著に、日本各地の水族館全125館に足を運んで自ら撮影、執筆した『全館訪問取材 中村元の全国水族館ガイド 125』(講談社ビーシー・講談社/税込み2916円)。

爽快! 一斉に泳ぎ出すペンギンたち
5位 市立しものせき水族館 海響館(山口県)

今すぐ行きたい! プロが選ぶオススメの水族館ベスト10(5位~1位)

写真提供:中村元 『全館訪問取材 中村元の全国水族館ガイド 125』より

「この水族館ではフンボルトペンギンやキングペンギンなど、5種140羽超のペンギンが飼育されています。ちなみにペンギンは下関の市の鳥です。下関が南極捕鯨の基地だったことからそうなったみたい」

「僕のお気に入りは、ジェンツーペンギン。たぶんペンギンの中で一番賢くて、遊び好きなんじゃないかなぁ。1羽が深さ6メートル、水量700トンの巨大水槽に勢いよく飛び込むと、他のペンギンたちも一斉にあとを追う。みんな水中でぐんぐんスピードを上げていくんだけど、同時に羽毛の中にためこんでいた空気がものすごい勢いで水面に向かって押し出されていくから、ジェット噴射して進んでいるみたいなの。とても迫力があります」

市立しものせき水族館 海響館(www.kaikyokan.com)
渦が発生しやすい関門海峡の潮の流れを再現した「関門海峡潮流水槽」では、魚たちが渦の流れに乗って遊ぶ姿が見られることも。フグも100種ほど展示。
入館料2000円、小中学生900円、3歳以上400円。

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浮遊するクラゲたちに癒やされる
4位 鶴岡市立加茂水族館(山形県)

今すぐ行きたい! プロが選ぶオススメの水族館ベスト10(5位~1位)

写真提供:中村元 『全館訪問取材 中村元の全国水族館ガイド 125』より

「直径5メートルの丸くて大きな水槽に1万匹ものミズクラゲが浮遊する『クラゲドリームシアター』を初めて見たときは、なんて魅力的な“水塊”なんだろうと思いました。たぶんこの水槽は億単位でお金がかかっていると思うんですが、巨大水槽にクラゲ1種類で勝負って、かなりの大ばくちですよ。成功した前例もないのに踏み切った勇気がまずすごい」

「またミズクラゲというチョイスもいいんですよね。見た目に個性がないから、色だとか形だとかの外見に意識を奪われることなく、ただただ浮遊するクラゲの世界に没入できる。クラゲは通常、1年ほどしか生きられないので、常に繁殖させて若い個体を育て続けるのも手間がかかること。それなのにいつ訪れても美しいから、やっぱり素晴らしいなと思わされます」

鶴岡市立加茂水族館(kamo-kurage.jp/)

山形県唯一の水族館で、常時60種以上のクラゲを展示している。庄内の川にすむ魚の展示や、アシカ・アザラシのショーも開催。
入館料1000円、小中学生500円。

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縄文時代を感じる水族館
3位 アクアマリンふくしま(福島県)

今すぐ行きたい! プロが選ぶオススメの水族館ベスト10(5位~1位)

写真提供:中村元 『全館訪問取材 中村元の全国水族館ガイド 125』より

「日本古来のアニミズムをすごく大事にしている水族館です。その意識を特に強く感じられるのが、縄文時代の自然を再現した『わくわく里山・縄文の里』エリア。全長約200メートルある透明なトンネルの外側には、山や渓流、湿地が広がり、日本固有の植物が植えられています」

「ニホンカワウソは絶滅してしまったので代わりにユーラシアカワウソが暮らしているんですけど、この風景を見ていると、生物だけでなく、自然にも魂が宿っていると思えるはず」

「釣った魚や取った貝を食べるという体験ができるのも、水槽の前に寿司処(すしどころ)があるのも、この水族館ならでは。命をいただいて生きていることへの感謝の思いが強まります」

アクアマリンふくしま(www.aquamarine.or.jp)
福島県沖で黒潮と親潮が出合うことから、“太平洋の潮目”をテーマに展示をしている。キンメモドキという小さくてかわいい魚の群れが泳ぐ水槽「サンゴ礁の海」も中村さんのお気に入り。
入館料1800円、小中高生900円。

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日本一大きい水族館の、ビッグなマイワシトルネード
2位 名古屋港水族館(愛知県)

今すぐ行きたい! プロが選ぶオススメの水族館ベスト10(5位~1位)

写真提供:中村元 『全館訪問取材 中村元の全国水族館ガイド 125』より

「これほど大きな水族館はもう1度バブルがこない限り2度と作れないだろうと言われている、名古屋港水族館。400億円かけて作っただけあって、とにかく大きい!  超力任せの“水塊”力で、訪れた人の心をあっという間につかみます」

「1万3400トンと、他の追随を許さない大容量の水槽(幅60メートル、奥行き30メートル、深さ12メートル)で巨体をくねらせるシャチも人気ですが、僕は『マイワシのトルネード』が好き。約3万5000匹のマイワシがエサを追って一斉に動き出し、銀色のオーロラのように広がったり、竜巻のように急速に収斂(しゅうれん)したりと、千変万化。あまりに人気なので全国の水族館も真似ていますが、元祖は規模が違います」

名古屋港水族館(www.nagoyaaqua.jp)
北館では“35億年はるかなる旅〜ふたたび海へもどった動物たち”をテーマにクジラ類を、南館では“南極への旅”をテーマに名古屋港に係留されている南極観測船・ふじがたどった航路にちなんだ生物を展示。
入館料2000円、小中学生1000円、4歳以上500円。GWや夏休み期間中は午後5時以降の入館料1600円、小中学生800円、4歳以上400円。

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都会の空を泳ぐペンギンはここにしかいない!
1位 サンシャイン水族館(東京都)

今すぐ行きたい! プロが選ぶオススメの水族館ベスト10(5位~1位)

写真提供:中村元 『全館訪問取材 中村元の全国水族館ガイド 125』より

「自分がプロデュースした水族館を1位にするのってどうかなとも思うけど、やっぱりここが一番! 特に『天空のペンギン』と『サンシャインラグーン』は絶対に見てほしいです」

「サンシャインシティのビル屋上にある幅約12メートルの水槽『天空のペンギン』は、青空を借景にしたことでケープペンギンたちが都会の空を飛んでいるかのように見える人気の展示です。ちなみに、ペンギンたちの陸上での姿は『草原のペンギン』エリアで会えます。彼らの故郷・南アフリカのケープタウンも緑の多いところなので、生息地の環境に近い方がリラックスできるだろうと思って岩場に植物を入れたんですが……かわいいですよね。緑の中にいるペンギンって」

「『サンシャインラグーン』は、サンゴ礁の間を魚たちが行き交う大水槽。手前から奥にいくにつれて水深が浅くなっていて、遠近法で実際よりも奥行きがあるように見せています。広い海に太陽の光が差し込んでいるように見せようと照明を使い分けているのも、本当の海をそのまま切り取ってもってきたかのような、“水塊”度の高さを出すための工夫です」

「水族館には癒やしを求めてやってくる人が多い。あの魚の名前は……とか細かいことは気にせずに、“天空のオアシス”で癒やされてください!」

サンシャイン水族館(sunshinecity.jp/aquarium/)
年間来場者数173万人を誇る水族館。頭上にあるドーナツ型の水槽でクルクル泳ぐ「天空のアシカ(サンシャインアクアリング)」の展示も人気。「それぞれ性格が違うので、ゆっくり泳ぐアシカもいれば、激しく水しぶきをあげるやつもいます」(中村さん)。柵のないアシカパフォーマンスも好評で、「海獣は人を襲わない。みんな穏やかなので安全です」(同)。
入館料2200円、小中学生1200円、4歳以上700円。

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【番外だけど、気になる水族館②】竹島水族館(愛知県)
深海生物の水槽の水圧は、どうなっているの?

今すぐ行きたい! プロが選ぶオススメの水族館ベスト10(5位~1位)

写真提供:中村元 『全館訪問取材 中村元の全国水族館ガイド 125』より

深海でダイオウイカが撮影されたり、リュウグウノツカイが漁師の網にひっかかったり。最近深海生物のニュースをよく耳にするけれど、深海生物の展示って難しそう……。

中村さんに聞いてみると、「注意点は深海の水温(低くても2度くらい)に合わせなきゃいけないことくらいで、飼育は難しくないです。水圧? 必要ないですよ。浮袋が飛び出しちゃってべシャーッとなっている深海生物はね、人間が急に引き上げるからあんなことになっちゃっただけで、ゆっくり少しずつ引き上げれば大丈夫なの。ハタハタも深海魚ですが産卵期には浅瀬にやってくるし、夜になると食事をしに自力で水面近くまで上がってくる深海魚もいます」

「深海生物は結構人気があって、展示をしている水族館も多い。昔はアマゾンの生物の展示をすると人が呼べたんだけど、それに代わるのが今は深海生物。生身の体では行けないところにどんな生物がいるのか興味をもつ人が多いんだろうね」

「僕が深海生物の展示で日本一だなと思うのは『竹島水族館』。オオグソクムシやイトマキフグなど100種以上の深海生物がいます。愛知でよく水揚げされるタカアシガニも、深海生物。エビとかカニみたいな無脊椎(せきつい)動物は体の中をツーツー水が抜けていくから、水圧関係ないんです。『タッチプール』でタカアシガニに触れることもできますよ」

竹島水族館(http://www.city.gamagori.lg.jp/site/takesui/)
担当飼育員による手描きの解説プレートが話題の水族館。特に飼育員の三田さん(さんちゃん)の、深海生物を調理して食べてみるグルメリポートが人気。
入館料500円、小中学生200円。

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ちなみに、おすすめの時間帯は開館時!
中村さんによると、たいていの水族館ではまだ餌やりをしていないため、魚の糞などの浮遊物が少なく、水が澄んで透明感が増すのだそう。「とびっきりきれいな水槽で見る魚は格別です。写真映えもします」と中村さん。皆さんも早起きして、開館時を狙ってお出かけくださいね。

【前回「今すぐ行きたい! プロが選ぶオススメの水族館ベスト10(10位~6位)」はこちら】

今すぐ行きたい! プロが選ぶオススメの水族館ベスト10(5位~1位)

『全館訪問取材 中村元の全国水族館ガイド 125』

中村 元(著)/講談社ビーシー・講談社/2916円(税込み)

水族館プロデューサーの著者が、作り手と観覧者の両方の視点で、全国125箇所の水族館を総チェック! 北は稚内から南は沖縄まで、みずから全館訪問し、取材・撮影。各水族館の本当の見どころや魅力、楽しみ方を紹介する。臨場感あふれる美しい水塊写真と、綿密な取材に基づく深い解説で、水族館の魅力を届ける。



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