魅せられて 必見のヨーロッパ

古城ホテルのディナーに和の味 文豪ユゴーの家 ルクセンブルク

ツアーの行き先としてはあまりメジャーではないけれど、足を運べばとりこになってしまう。そんなヨーロッパの街を、ヨーロッパを知り尽くした作家・写真家の相原恭子さんが訪ねました。今回はウルスペルトの古城ホテルで堪能したディナーと、『レ・ミゼラブル』で知られる作家ユゴーの家があるヴィアンデンです。

古城ホテルで夜風に吹かれながらディナー

古城ホテルのディナーに和の味 文豪ユゴーの家 ルクセンブルク

古城ホテル「シャトー・ドゥルスペルト」を入り口方向から撮影

<「小スイス」と、1000万人が見た世界の記憶 ルクセンブルク>で紹介したクレルヴォー城から、ウルスペルトへ向かいました。
古城ホテル「シャトー・ドゥルスペルト」にチェックイン。緑に囲まれた2万平方メートルの敷地に建つ古城です。この地に13世紀にはすでに城があり、現在の城は300年ほど前の城を修復・拡張したものです。

パーキングに停車している車のナンバープレートから、ドイツ、フランス、ベルギーなど近隣諸国からの観光客が多いことがわかります。

古城ホテルのディナーに和の味 文豪ユゴーの家 ルクセンブルク

古城の中庭

ヨーロッパの人々は戸外に座るのが好き。夏の宵、レストランの室内で食事する人はなく、皆が中庭でディナーを楽しんでいます。私も加わり、夜風に吹かれながら気持ち良いひとときです。

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アミューズはグラウシュリンプのカクテル

キールロワイヤルのアペリティフの後、アミューズは北海でとれる灰色がかった小さなシュリンプのカクテルです。味わい深くマヨネーズ風味のソースに合います。

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アジア風で不思議なスープ

アジア風の不思議なスープは、しょうゆ、魚醤(ぎょしょう)の味わいと香りがあり、パクチーがのっています。塩分が効いていて油分はなく、ローカロリー。こういうアジア風な料理は、近年ヨーロッパでは注目されています。ワサビ、ダシという日本語がそのまま使われ、おしゃれで高級なイメージとなっています。

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白身魚のグリル温野菜添え

白身魚のグリル温野菜添えは、日本で言うタイとスズキの間のような身がしまった白身魚です。揚げたエビせんべいがのり、生クリームが入ったクリーミーなソースが合います。小さな皮つきジャガイモは香ばしく、グリーンとホワイトのアスパラガスは爽やか、トマトの酸味が味を引き締めます。

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ソムリエ氏が選んだのはルクセンブルク/モーゼル川流域のワイン

合わせたワインは、ワイナリー「アリス・ハルトマン」のリースリング(ブドウの品種)で作られた白ワインです。くしくも前日に取材したワイナリーで、全生産量の50%はリースリングを使ったものが占めます。ボトルに記されたパルムベルクはこのワイナリーが所有するブドウ園の最も日照条件が良い場所です。フルーティーな香りでなめらかな舌触り、凜(りん)とした爽やかさがあります。

古城ホテルのディナーに和の味 文豪ユゴーの家 ルクセンブルク

デザートはベリー類のシロップ漬けとアイスクリーム

デザートはベリー類のシロップ漬けとアイスクリーム。アイスクリームの甘みとラズベリー、ブルーベリーなどの酸味のハーモニーは、食事の後のお楽しみにふさわしい。

ヴィアンデンの「ヴィクトル・ユゴーの家」

古城ホテルのディナーに和の味 文豪ユゴーの家 ルクセンブルク

ヴィアンデン城

古城のシーンとした静かな夜は更けて、翌朝はヴィアンデンへ向かいました。途上、遠くにヴィアンデン城が美しい姿で迫ってきました。11~14世紀にかけて建設され、ヨーロッパの美しい城に数えられています。

古城ホテルのディナーに和の味 文豪ユゴーの家 ルクセンブルク

近隣諸国を中心に各国の観光客でにぎわうヴィアンデンの街

休暇や自由時間が多いヨーロッパ人のライフスタイルも手伝って、小さな村や町でも観光客が多いのに驚きます。

古城ホテルのディナーに和の味 文豪ユゴーの家 ルクセンブルク

「ヴィクトル・ユゴーの家」

ヴィアンデンの街には「ヴィクトル・ユゴーの家」があります。何度かアルデンヌ地方を旅していた彼は、1871年の数か月をこの家で過ごしました。書斎の窓からヴィアンデン城が見えます。ミュージアムになっており、文学愛好家が各国から訪れています。

古城ホテルのディナーに和の味 文豪ユゴーの家 ルクセンブルク

「ヴィクトル・ユゴーの家」の内部

ルクセンブルクはEUの大国ではありませんが、森や小川、丘陵地帯、そびえる古城など、落ち着いたのどかな風景がどこか懐かしくて、いつも思い出す国です。

「ルクセンブルク貿易投資事務所」
https://www.investinluxembourg.jp/ja/

「VISIT LUXEMBOURG」(英語)
https://www.visitluxembourg.com/en/where-to-go

「Victor Hugo House Literary Museum」(英語)
https://www.visitluxembourg.com/en/place/museum/victor-hugo-house-literature-museum-vianden

「Musée littéraire Victor-Hugo」(フランス語)
https://victor-hugo.lu/

古城ホテル「シャトー・ドゥルスペルト」
https://www.chateau-urspelt.lu/ja/キャッスル

「SAKURA VOYAGE」
https://sakura-voyages.eu/

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PROFILE

相原恭子(文・写真)

慶應大学卒業。ドイツ政府観光局勤務を経て、作家&写真家。「ドイツ地ビール夢の旅」(東京書籍)、「ドイツビールの愉しみ」(岩波書店)、「ベルギー美味しい旅」(小学館)、「京都 舞妓と芸妓の奥座敷」(文春新書)、「京都 花街ファッションの美と心」(淡交社)、英語の著書「Geisha – A living tradition」(フランス語、ハンガリー語、ポーランド語版も各国で刊行)など著書多数。国内はもちろん、国際交流基金・日本大使館の主催でスペイン、ハンガリー、エストニアで講演会や写真展多数。NHK「知る楽」「美の壺」、ラジオ深夜便「明日へのことば」「ないとエッセー」、ハンガリーTV2、エストニア国営放送など出演多数。
https://blog.goo.ne.jp/goethekyoko

「小スイス」と、1000万人が見た世界の記憶 ルクセンブルク

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