ちょっと冒険ひとり旅

古城と最北端の町サーソー スコットランドはじっこ紀行1

何回目かのひとり旅、ちょっとだけ冒険してみたい。そんな旅人のヒントになりそうな旅先や旅のスタイルを紹介している連載「ちょっと冒険ひとり旅」。今回からはスコットランドのはじっこを訪れた旅。

再びはじっこを目指して

数年前、急に8日間だけ休みがとれたので、一度行ってみたかったスコットランドを鉄道で旅することにした。前回、南スペインの旅でもお伝えしたとおり、筆者の旅のキーワードのひとつが「はじっこ」である。せっかく行くなら鉄道で行けるはじっこまで行きたい。地図で見ると、スコットランド鉄道は「Thurso(サーソー)」という駅が北端。ここはイギリス本土最北端の町でもあるらしい。それほど大きくない国土なので、8日間の旅でも行けそうだ。季節は11月でなんだか寒そうだが、目的地は決まった。

古城と最北端の町サーソー スコットランドはじっこ紀行1

時間がなくてもこれだけは見なければ、とエディンバラ到着日に駆け込んだエディンバラ城。威風堂々、という言葉がぴったり

エディンバラから北へ、北へ

日本からスコットランドまでの直行便はなく、ロンドンやヨーロッパ各都市から乗り継ぐか、あるいはアジアや中東での乗り継ぎとなる。時間は多少かかるが、航空券代から考えると後者のほうがぐんと安い。今回はカタール航空を利用し、ドーハ乗り継ぎでスコットランドの中心都市・エディンバラ往復というルートを選んだ。

エディンバラに到着したのは日本出発の翌日、お昼ごろ。美しい古都をゆっくり鑑賞したいところだが、今回の目的地はもっと北。翌日の朝10時52分、エディンバラ駅を出発する列車に乗り込み、パース、インバネスで2回乗り換えてひたすら北を目指した。

古城と最北端の町サーソー スコットランドはじっこ紀行1

スコットランド鉄道(スコット・レイル)でいざ出発!

古城と最北端の町サーソー スコットランドはじっこ紀行1

イギリスの鉄道は、停車駅の表示などが明確で分かりやすい

古城と最北端の町サーソー スコットランドはじっこ紀行1

座席にこの紙が挟まっていると「予約席」。予約ありの席だけ「予約席(指定席)」になり、あとは自由席というフレキシブルな仕組み。合理的だが慣れないと戸惑う

最果ての町サーソー

寒そう……。インバネスを過ぎたあたりから外はどんよりと曇りはじめ、車窓から見える風景が、だんだんと家や人間より羊と馬の数のほうが増えてきた。エディンバラ付近ではなにも着用していなかった馬たちが、北に行くにつれて布、毛布で胴体を覆われ、さらに帽子のようなものをかぶせてもらっているので一段と「寒そう」感をあおる。

古城と最北端の町サーソー スコットランドはじっこ紀行1

駅に着いたら真っ暗。駅名表示「Thurso(サーソー)」の下にあるのは、スコットランド・ゲール語での地名表記だ

車内で資料を眺めるうちに、サーソーから船便が出ているのに気がついた。行き先は世界遺産・オークニー諸島である。1日に数便、出ているようだ。

もしかしたらここまで行けるのでは? 時刻や宿を調べている間に、気がつくとサーソーに到着である。慌てて荷物をまとめて降りると、17時50分で外はすでに真っ暗、冷たい雨も降っている。ぬれた石畳がほんのりと街灯に照らされ、北国の風情たっぷり……と楽しむ余裕もなく、ホテルへの道を急いだ。

古城と最北端の町サーソー スコットランドはじっこ紀行1

サーソーを少しご紹介。石造りの建物が連なる、こぢんまりとしたかわいい町だ

古城と最北端の町サーソー スコットランドはじっこ紀行1

古城と最北端の町サーソー スコットランドはじっこ紀行1

ホテルの人がすすめてくれたカフェ。町のファミレス、といった雰囲気で、ペット同伴もOK。スコーンが抜群に美味だった

古城と最北端の町サーソー スコットランドはじっこ紀行1

古城と最北端の町サーソー スコットランドはじっこ紀行1

古城と最北端の町サーソー スコットランドはじっこ紀行1

小さな博物館には、かつてこの地域に暮らしていたというピクト人の石刻や史料などが展示されている

さて次回は、最果てのサーソーからさらに足を延ばして、オークニー諸島へ。

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BOOK


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PROFILE

山田静

女子旅を元気にしたいと1999年に結成した「ひとり旅活性化委員会」主宰。旅の編集者・ライターとして、『旅の賢人たちがつくったヨーロッパ旅行最強ナビ』(辰巳出版)、『決定版女ひとり旅読本』『女子バンコク』(双葉社)など企画編集多数。最新刊『旅の賢人たちがつくった 女子ひとり海外旅行最強ナビ』(辰巳出版)。2016年6月中旬、京都に開業した小さな旅館「京町家 楽遊」の運営も担当。

2泊3日で3カ国、現地経費約2万4000円 南スペインはじっこ紀行04

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