楽しいひとり温泉

温泉+ナイトウォーク アイヌ文化に触れる阿寒湖温泉「あかん鶴雅別荘 鄙の座」

今回ご紹介する温泉とお宿は、北海道・阿寒湖温泉「あかん鶴雅(つるが)別荘 鄙(ひな)の座」、紅葉に染まる阿寒湖を眺めて、源泉かけ流しの温泉を独り占め。北海道の恵みを味わう夕食の後は、縄文時代から続くアイヌ文化に触れる新しいアドベンチャーツアー「カムイルミナ」へ。神秘的な夜の森で、ここにしかない世界に出会いました。

■連載「楽しいひとり温泉」は、全国各地の温泉をめぐり、温泉・自然・食で美しくなる旅を研究する、温泉ビューティー研究家の石井宏子さんが、テーマごとにひとり温泉にぴったりなお宿を紹介します。

板の間・土間の空間から阿寒湖の自然を垣間見る

温泉+ナイトウォーク アイヌ文化に触れる阿寒湖温泉「あかん鶴雅別荘 鄙の座」

鄙の座のロビーとバー。土間と板の間をイメージした安らぐ空間

ロビーラウンジは広い板の間の日本家屋のイメージ。阿寒湖ほとりの風景へ引き込まれるように窓辺へ進むと、土間のような場所にどっしりした手彫りの木の椅子が置かれています。左は一枚板のカウンターバー。わくわくする滞在の予感がします。

温泉+ナイトウォーク アイヌ文化に触れる阿寒湖温泉「あかん鶴雅別荘 鄙の座」

とろけるかぼちゃプリンと甘納豆でウェルカム

ウェルカムは、オリジナルのかぼちゃスイーツ。甘納豆も北海道ならでは、やさしい甘さのお迎えに、なんだか、ほっとします。

部屋にある源泉かけ流し温泉で、あ~生き返る~

温泉+ナイトウォーク アイヌ文化に触れる阿寒湖温泉「あかん鶴雅別荘 鄙の座」

湯上がりは北海道らしいビールで身も心も休息

全室に専用の温泉があります。阿寒湖を眺めて温泉に入りたいと思い、湖側・露天風呂付きの「湖(うみ)の座スイート」へ。紅葉に染まり始めた阿寒湖の雄大な風景を眺めながら、自分だけの温泉へどぼん。「あ~、生き返る~」と、叫んでしまいました。泉質は、単純温泉でつるつるとした感触。主成分は炭酸水素ナトリウムで、肌をなめらかに整える美肌の湯です。部屋の冷蔵庫の中はフリードリンク。湯あがりは、バスローブにくるまって、北海道らしいビールをプシュっと。「く~、生き返る」。

阿寒と東北海道の恵みを楽しむ会席

温泉+ナイトウォーク アイヌ文化に触れる阿寒湖温泉「あかん鶴雅別荘 鄙の座」

ボタンエビや幻の魚イトウなどのお造り

口の中でとろける大きなボタンエビ、阿寒湖に生息する幻の魚イトウ、本マグロ、ウニなど、東北海道の海と阿寒湖の恵みを味わうお造りに感激。この宿では、夕食時も無料ドリンクメニューがずらり。北海道の蔵元の地酒もそろっているし、珍しい果実酒もあって、あれこれ、少しずつ楽しめます。

温泉+ナイトウォーク アイヌ文化に触れる阿寒湖温泉「あかん鶴雅別荘 鄙の座」

鄙の座風 めんめ白みそ鍋

名物料理のひとつ「鄙の座風 めんめ白みそ鍋」。めんめとは、高級食材きんきのこと。道東で取れるめんめは、特においしいと言われています。脂がのったとろける味わいのめんめを、優しいみそ仕立ての鍋で、はふはふと味わいます。

阿寒の森の体験型ナイトウォーク「カムイルミナ」へ

温泉+ナイトウォーク アイヌ文化に触れる阿寒湖温泉「あかん鶴雅別荘 鄙の座」

今年の7月からスタートしたカムイルミナへ

実はこの旅の一番の目的は、今年7月にスタートしたばかりのアドベンチャーツアー「カムイルミナ」。真っ暗な夜の森へ歩いていく特別なナイトウォークなのです。

「カムイルミナ」は、カナダのデジタルアート集団「モーメント・ファクトリー」が世界各地で手掛けるエンターテインメントの最新プロジェクトです。阿寒摩周国立公園内にある阿寒湖ほとりで行うため、自然といかに共存しながらデジタルアートという幻想の世界を創り上げるかが大きな挑戦だったそうです。

スタートはここ。「あれ。遊覧船乗り場ですか?」「はい。なんと、ここから、阿寒の森へと入っていくんですよ。さあ、この杖を持って。」

温泉+ナイトウォーク アイヌ文化に触れる阿寒湖温泉「あかん鶴雅別荘 鄙の座」

夜の森を光の杖を頼りに一歩ずつ進んでいく

真っ暗な夜の森。だんだん五感が研ぎ澄まされてきて、見えないけれどもすぐそばにある阿寒湖の妖艶(ようえん)な夜の湖の気配や香りを感じます。

ひとりひとりに手渡されるのはアイヌの人々が山や森へ入る時に使う木の枝をモチーフにした特別な杖です。これがスゴイ秘密の杖。真っ暗な場所では光の杖になって足元をそっと照らしてくれるし、二股の枝になっている部分には、スピーカーやイルミネーションを内蔵。アイヌの音楽や歌、アイヌの守り神である「ふくろう」によるアイヌ伝説の語りが耳元で聞こえ、どんどん伝説の世界へ引き込まれていきます。

【動画】「カムイルミナ」


カムイ(神)の森を歩く1.2kmのナイトウォークの途中には

温泉+ナイトウォーク アイヌ文化に触れる阿寒湖温泉「あかん鶴雅別荘 鄙の座」

カナダのデジタルアート集団と創り上げたアイヌ伝説体験

アイヌ民族が大切にしている、自然や生き物たちとの共生共存をデジタルアートの世界でアイヌ伝説として体験します。杖はリズムスティックとなり、参加者全員が一丸となって音楽に合わせて大地をたたきリズムを刻みます。

温泉+ナイトウォーク アイヌ文化に触れる阿寒湖温泉「あかん鶴雅別荘 鄙の座」

カムイの世界からアイヌの森へと帰っていく動物や魚たち

真っ暗な森を歩く時間と、仕掛けられたデジタルアートに包まれるタイミングが絶妙で、あっという間に1時間ほどのナイトウォークもフィナーレです。カムイ(神)の世界へ逃げ込んでしまった生き物たちが現実の森へと帰ってきて、夜の森へと戻って行きます。

国立公園内の大自然の中で、こんな体験ができるのかと驚きと感動の連続でした。明るい時間は通常の森へと戻し、毎晩、セッティングをして行っているそうです。

朝ごはんは「いくら“かけ流し”ごはん」

温泉+ナイトウォーク アイヌ文化に触れる阿寒湖温泉「あかん鶴雅別荘 鄙の座」

ぐっすり眠った翌朝は、炊き立てごはんにいくらをのせて

夜の森をたくさん歩いて、温泉で温まったら、すぐに眠くなって、朝までぐっすり。源泉かけ流しの朝湯で目覚めたら、お待ちかねの朝食です。「こちらは、いくらのしょうゆ漬けです。いくらでもお代わりしてください」。北海道の新しいブランド米「ふっくりんこ」の釜炊きごはんに、いくらのしょうゆ漬けをたっぷりと……。なんと、いくらも“かけ流し”なのでございます。

■「楽しいひとり温泉」ポイント
1.阿寒湖を眺めて温泉を独り占め
2.ひとり参加でも楽しめるナイトウォーク
3.道東の幸に舌鼓

北海道・阿寒湖温泉 あかん鶴雅別荘 鄙の座
https://www.hinanoza.com/

*気まま一人旅プランあり。日によって料金変動制。HPから5%割引実施中。
*カムイルミナの申し込みも宿から可能。(2019年11月10日まで、2020年は5月から)

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PROFILE

石井宏子

温泉ビューティー研究家・トラベルジャーナリスト。日本・世界の温泉や大自然を旅して写真撮影・執筆をする旅行作家。テレビにも出演。温泉・自然・食で美しくなる旅を研究する。海外ブランドのマーケティング・広報の経験から温泉地の企画や研修もサポート。日本温泉気候物理医学会会員、日本温泉科学会会員、日本旅のペンクラブ会員、気候療法士(ドイツ)、温泉入浴指導員。著書「癒されてきれいになる おひとりさま温泉」(朝日新聞出版)「地球のチカラをチャージ! 海温泉 山温泉 花温泉 76」(マガジンハウス)ほか。新著「感動の温泉宿100」(文春新書)が10月に発売された。

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