ちょっと冒険ひとり旅

英国最北端の大聖堂、メーンランド島を散策 スコットランドはじっこ紀行3

何回目かのひとり旅、ちょっとだけ冒険してみたい。そんな旅人のヒントになりそうな旅先や旅のスタイルを紹介している。今回はスコットランドのはじっこを巡る旅の3回目。オークニー諸島・メーンランド島のストロムネスからカークウォールへ日帰り散策をしてきた話をお届けする。

<海を渡りオークニー諸島へ スコットランドはじっこ紀行2>

はじっこ散策に出発! 目指すはオークニー諸島最大の街カークウォール

オークニー諸島のメーンランド島、ストロムネスに到着したのは朝10時。15時のチェックイン時間にはまだ早いが、予約した『ザ・ストロムネス・ホテル』に行くと、そのまま部屋に入れてくれた。オフシーズンの旅には、こんな小さな「お得」もある。

さっそく街の散策だ。港に止まっていたバスに飛び乗って、目指すはオークニー諸島最大の街、カークウォール。小雨がぱらつくぐずついた天気だったが、30分ほどバスに乗っているうちにみるみる青空が広がってきた。

英国最北端の大聖堂、メーンランド島を散策 スコットランドはじっこ紀行3

車窓風景はほとんど草原や牧場。ゆっくり散策してみたい

壮麗な英国最北端の大聖堂

英国最北端の大聖堂、メーンランド島を散策 スコットランドはじっこ紀行3

聖マグヌス大聖堂。外観は質素な雰囲気だが

英国最北端の大聖堂・聖マグヌス大聖堂に一歩足を踏み入れたとたん、「わっ」と声が出た。
これは、私の知っている教会というより神殿みたいだ。

英国最北端の大聖堂、メーンランド島を散策 スコットランドはじっこ紀行3

英国最北端の大聖堂、メーンランド島を散策 スコットランドはじっこ紀行3

内部はどっしりとした構造で、威圧感もある

聖マグヌス大聖堂は12世紀にノルマン人で聖マグナスの甥にあたるオークニー伯ロンバルドによって建てられたロマネスク様式の聖堂で、一見素朴な作りだが、内部には太い列柱がずらりと並び、アーチ型の窓やドアはイギリス本土でよく見るゴシックやバロック様式とは異なり、野性味のあるどっしりとした美しさだ。石の質感がそのまま生かされたような建築は、洞窟のなかにいるような錯覚も起こさせる。壮麗、という言葉がぴったりだ。

英国最北端の大聖堂、メーンランド島を散策 スコットランドはじっこ紀行3

墓碑や石碑などの展示も多い。素朴でかわいい

英国最北端の大聖堂、メーンランド島を散策 スコットランドはじっこ紀行3

凝った作りが美しい、アーチ形の窓

英国最北端の大聖堂、メーンランド島を散策 スコットランドはじっこ紀行3

いまは廃虚となっている宮殿

大聖堂と隣接する宮殿跡をじっくり見学したあと、カモメが飛び交うカークウォールの港近くを歩いていると、船やレストランの看板、道の標識などそこかしこにバイキングの船や兜(かぶと)がデザインされている。看板にも、英語以外の言語が目立つ。なるほどここはもう、英国というより、北欧に限りなく近い場所なんだと実感する。

英国最北端の大聖堂、メーンランド島を散策 スコットランドはじっこ紀行3

カークウォール港。ここからさらに北、シェトランド諸島への船も出ている

はじっこ探訪はこれだから面白い。

英国最北端の大聖堂、メーンランド島を散策 スコットランドはじっこ紀行3

港町には猫が多い

急ぎ足の旅、次回チャレンジを誓う

英国最北端の大聖堂、メーンランド島を散策 スコットランドはじっこ紀行3

素朴な雰囲気の店が多い。カフェも素敵だ

英国最北端の大聖堂、メーンランド島を散策 スコットランドはじっこ紀行3

こういうディスプレーはかわいくてつい撮影してしまう

午後4時をまわるともう薄暗くなってきた。バスでストロムネスに戻ると、カフェや土産物店の多くはすでに閉店、またはシーズンオフで休業中。そんな中でも開いている手作り雑貨のお店やアンティークショップ、画廊、書店などを冷やかしていたらあっという間に外は真っ暗。

英国最北端の大聖堂、メーンランド島を散策 スコットランドはじっこ紀行3

猫が店番の古本屋。客もほとんどいない店内で熟睡中

急いで帰らねば。

書店を出て外に出ると、また「わっ」と声が出た。

角張った石造りの家並みが、月明かりのもと黒いシルエットとなって延々と連なり、夕立でぬれた石畳が街灯に照らされほんのり光っている。いつか見た映画のような、あるいは陰影が強調されたオランダ絵画のような風景にしばし見ほれてしまった。

英国最北端の大聖堂、メーンランド島を散策 スコットランドはじっこ紀行3

あっという間に日が暮れた。陰影のある町は素敵だ

英国最北端の大聖堂、メーンランド島を散策 スコットランドはじっこ紀行3

店の明かりも消えはじめ、猫たちの集会の時間らしい

これは、もう一度来なければ。

思いつきで1泊だけで来てしまったが、オークニー諸島はストーンサークルや石柱群など古代遺跡の見どころがたくさんある。もっと歴史を勉強して、もう一度来てみよう、と心に決めながら、ホテルへの夜道を歩いた。

さて次回は、旅のデータをご紹介しよう。

バックナンバー

>>連載一覧へ

BOOK


旅の賢人たちがつくった
女子ひとり海外旅行最強ナビ(辰巳出版)

連載「ちょっと冒険ひとり旅」著者の山田静さんが、海外ひとり旅に行きたいすべての人にお届けする、旅のノウハウをぎゅっと詰め込んだ1冊。行き先の選びかた、航空券やホテルをお得に効率よく予約する方法、荷物選びと荷造りのコツ、現地での歩きかたのツボ、モデルルート、遭遇しがちなトラブルとその回避法など、準備から帰国までまるっとカバーしました。旅の達人によるコラム記事やアンケートも満載で、ひとり旅の準備はまずこの1冊から。1620円(税込)

PROFILE

山田静

女子旅を元気にしたいと1999年に結成した「ひとり旅活性化委員会」主宰。旅の編集者・ライターとして、『旅の賢人たちがつくったヨーロッパ旅行最強ナビ』(辰巳出版)、『決定版女ひとり旅読本』『女子バンコク』(双葉社)など企画編集多数。最新刊『旅の賢人たちがつくった 女子ひとり海外旅行最強ナビ』(辰巳出版)。2016年6月中旬、京都に開業した小さな旅館「京町家 楽遊」の運営も担当。

海を渡りオークニー諸島へ スコットランドはじっこ紀行2

一覧へ戻る

ホテル代が安いシーズンオフ スコットランドはじっこ紀行4

RECOMMENDおすすめの記事