深川麻衣のカメラ散歩「気ままにぱしゃり」 清澄白河めぐり編

谷中でのお散歩を終えて、深川麻衣さんが次に向かったのは東京・深川エリアにある清澄白河。下町の風情を残す街並みに、カフェやギャラリー、雑貨店が自然に溶け込んでいるスポットです。(谷中でのカメラ散歩の様子はこちら)
(文=渡部麻衣子 撮影=山田秀隆)
深川麻衣が切り取る「光」
ケヤキ並木が続く「深川資料館通り」で深川さんが最初に足を止めたのは、「江戸みやげ屋たかはし」。
店番のおばあさんにあいさつをして奥へ進むと、駄菓子売り場を発見。令和の時代になってもいまだに10円、20円で売られている懐かしの駄菓子の山に、深川さんも「あっ、ヨーグル! 蒲焼(かばやき)さん太郎も懐かしいな……」とテンションが上がります。

深川麻衣さん撮影
お店の隅っこに置かれた手作りの掛け算の単語カードは、買い物にきた小学生が勉強するためのものと聞き、「近所の子どもたちの憩いの場なんだろうなあ」と目を細める深川さん。
江戸みやげ屋たかはし
手ぬぐいや紙風船、駄菓子につくだ煮など下町らしさを感じられる商品を中心に扱っている雑貨店。
店を出ると、遠くから子どもたちのにぎやかな声が聞こえてきます。耳を頼りに行き着いたのは、幼稚園が隣接した「霊巖(れいがん)寺」。
「霊巖寺」で参拝中、ふとシャッターを切ったので理由を聞くと、「差し込んだ日光がきれいだったんです」と深川さん。

深川麻衣さん撮影
よく晴れた日は「光」を探すのが好きだそう。「ガラス越しの光とか、水面で揺れる光とか、木の葉を照らす光とか。そういったものにすごくひかれます」
お菓子屋さんや雑貨屋さんへ、ちょいと寄り道
「深川資料館通り」から横道へそれて歩くことしばし。「あっ!」と深川さんが小さく声をあげたのは、ジェラート専門店「ブリジェラ」。谷中でもソフトクリームを食べたばかりですが、深川さんはヤマブドウ味のジェラートをペロリと完食。メイクさんが食べていたスイカ味、ラムネ味も味見をさせてもらいました。
ブリジェラ
定番フレーバー10種、季節のフレーバー6種のジェラートが味わえる。パン生地(ブリオッシュ)にジェラートを挟んで食べるか、カップで食べるかはお好みで。
「住宅街にいろんなお店やお寺が散在していて、楽しい街ですね」と話しながら歩いていると、築50年の建物を改装した複合施設「fukadaso」の1階にある雑貨店「リカシツ」が見えてきました。
「リカシツ」では、フラスコやビーカー、試験管といった理化学ガラス製品をインテリアとして利用することを提案しています。「学校の理科室にいるみたい!」と興味津々。

深川麻衣さん撮影
リカシツ
理化学ガラスの卸問屋が営むインテリアショップ。
松尾芭蕉と並んでぱちり
続いては深川を拠点に活動していた俳諧師・松尾芭蕉にちなんだ川沿いの遊歩道「芭蕉俳句の散歩道」を歩きます。太陽も落ち始め、ノスタルジックな雰囲気に深川さんのシャッターもすすみます。

深川麻衣さん撮影
「芭蕉俳句の散歩道」の終着点のベンチには松尾芭蕉の銅像が。深川さんも芭蕉の隣に座って一休み。
最後は「café GINGER.TOKYO」へ。谷中、清澄白河とたくさん歩いておなかが減ったので、人気のポークジンジャーをいただきながら1日を振り返りました。
この1日で100枚以上の写真を撮影した深川さん。「東京に住んで8年になりますが、まだまだ知らない場所はいっぱいある。カメラを持っていろいろ散策したいなぁと改めて思わせてもらえた1日でした」。
Café GINGER.TOKYO
レコードの音が耳に心地よく響くカフェ。深川さんが食べた「ポークジンジャー」は、スープ、サラダ、ライスがセットでランチ900円、ディナー1,100円です。
深川麻衣のカメラ散歩「気ままにぱしゃり」シリーズ
生々しいものに心ひかれる 写真からひもとく深川麻衣にとっての美
【衣装】ワンピース ¥31,000/カレンソロジー(カレンソロジー 青山 03-6419-7899)、バッグ ¥14,800/ブレディ(ビショップ 03–5775-3266)、その他スタイリスト私物