楽しいひとり温泉

温泉+雪見台 雪景色と北海道の味覚に酔いしれる 定山渓温泉「シャレーアイビー定山渓」

札幌から車で小一時間、新千歳空港から直行バスで1時間半の定山渓温泉に、初の外資系ラグジュアリーホテル「シャレーアイビー定山渓」がオープンしたと聞いて、おいしいものと温泉が大好きな仲間とともに泊まりに出かけました。行ってみたら、このお宿は、ひとりでごほうびに訪れるのにもぴったりではないですか……。というわけで、ひとり温泉旅を想像しつつ、ご紹介したいと思います。
(トップ写真:雪景色が圧巻! ロビーの雪見台)

■連載「楽しいひとり温泉」は、全国各地の温泉をめぐり、温泉・自然・食で美しくなる旅を研究する、温泉ビューティー研究家の石井宏子さんが、テーマごとにひとり温泉にぴったりなお宿を紹介します。

雪景色の豊平川に浮かぶパノラマビューのロビー

ウェルカムドリンク

チェックイン後、紅茶をいただきつつ雪見台から雪景色を堪能

エントランスを入ると目の前に広がる雪景色。「雪見台」と称されたこの場所は、豊平川の渓流に浮かんでいるようなロケーションで、建物の3階に位置しています。ウェルカムドリンクには紅茶をお願いしました。ずっと眺めていても飽きない雪景色と一緒に、なんだか、ここでのんびりしてしまいそう。

スタンダード客室がなんと67㎡以上!

客室

デラックススイートのリビング

この宿は全26室のブティックホテル。今回宿泊した「デラックススイート」が19室あり、面積は全て67㎡以上。これがスタンダードだというのですから驚きです。リビングとベッドルーム、さらに各部屋にも雪見台と、かけ流しの温泉があります。

部屋の温泉

各部屋にも専用の温泉がある

今年は雪が少なめといえども、美しい雪景色が広がる豊平川を眺めて、地元・定山渓の温泉まんじゅうと日本茶で一服。一息ついたら、さっそく大浴場へ向かうことにします。

雪を見ながら露天風呂で極楽気分

大浴場入り口

1階には男女別の大浴場とスパがある

男女別の大浴場は1階にあります。同じ階には、オリジナルブレンドのアロマオイルや北海道のハーブを使ったトリートメントが受けられるスパや、スポーツジムもあります。

内湯と露天風呂

内湯で温まったら、雪景色を眺める露天風呂へ

照明の光に癒やされながら内湯で体を温めたら、いざ露天風呂へ。ひゃー、寒い。でも温泉へつかれば極楽、極楽。ふううう。あったかい。温泉へ入ってみると、目線が雪の大地と同じになり、パーティションの合間から、雪の渓流へと続く景色が眺められます。
泉質は、ナトリウム-塩化物温泉、pH6.5の中性で、肌あたりがやわらか。温泉の色はやや黄緑がかった透明。源泉が高温のため加水していますが、ほどよい塩加減で、じんわりと温まる温泉です。塩化物泉は、塩の成分が肌の上で塩皮膜となって保温と保湿をしてくれて、ぽかぽかとしっとりが持続する冬にぴったりの泉質です。

湯あがりは「ザ・ラウンジ&バー」でくつろぐ

ラウンジ

フリードリンクと軽食が用意されているザ・ラウンジ&バー

炎が揺れるザ・ラウンジ&バーは、フリーで楽しめるお茶やコーヒー、ソフトドリンクなどが楽しめます。さらに北海道名産のお菓子もずらり。北海道銘菓をあれこれ味わい、雪景色を眺めてくつろげます。小腹がすいたらマカロンやサンドイッチなども置いてありますが、美食のディナーが待っていますから要注意。この場所は居心地が良くてすっかり長居してしまいました。バーでは、アルコール類も注文することができます。

北海道食材にこだわった美食のディナー

先付け

先付けは函館の焼きスルメイカをエキゾチックに味わう逸品

楽しみにしていた美食ディナーの始まりです。総料理長の伊藤卓也さんは、日本料理の老舗・なだ万のご出身で、その後、シンガポール日本大使館の公邸料理人、なだ万京都の料理長という経歴の持ち主。海外での経験と伝統の日本料理の技術を、北海道の食材に注ぎ込んだ料理は、驚きと感動の連続です。

先付けは、函館の焼きスルメイカの、キャビアとパクチー和(あ)え。ゴマの風味のエキゾチックなソースとキャビア、優しく香るパクチーのコンビネーションはシャンパンにもぴったり。いきなりサプライズからのスタートです。

あんこうスープ

あんこうスープ蒸しは、あん肝とあんこうの身を熱々で味わえる

あんこうスープの蒸しあん肝は、熱々で運ばれます。濃厚で複雑な味わいに思わず悶絶(もんぜつ)。「なんですか、これは! おいしすぎるではありませんか」「わたし、これ、丼サイズでもいけちゃいそうです」とつぶやいたら、「わたし、この料理のお風呂につかりたい」と、友の声。名言です……。

釣りキンキ

網走の高級ブランド魚「釣りキンキ」の焼き物

網走産の釣りキンキの焼き物。日本一おいしいと称賛される網走の高級ブランド魚「釣りキンキ」は、漁師が一本釣りをするため、魚体が傷つきにくく鮮度が保たれると評価されているのです。本日は、これをガーリックオイルで焼き上げて黒七味をぱらり。脂が乗ったキンキのうまみがじゅわーっと口に広がり、黒七味のぴりりとした刺激が絶妙のアクセント。「これは、このワインが合いますよ」と、シニアソムリエの川口健太さんが料理にマリアージュさせたのは、「ナナ・ツ・モリ・ピノ・ノワール」。北海道産ワインの中でも特に注目されて、手に入りにくくなっている逸品です。赤ワインですが、これが魚にも合う。ここへ泊まりに来たら、ぜひお試しを。

北海道の冬を告げる食材も登場

北海道産和牛

北海道産和牛は低温ローストでうまみが広がるおいしさ

メインは北海道産和牛ローストのバルサミコソース。低温でじっくり火入れをした和牛はごろっとした大きさでも、口へ運ぶと、ふわっととけていくような食感です。脂でとけるのではなく、赤身肉のうまみがしっかりあるのに、ふんわり柔らか。なんでしょう。このおいしさは……。添えられているのは「五四〇」(ごうよんまる)という、プレミアムな倶知安町(くっちゃんちょう)のじゃがいも。希少ゆえに一般流通はしておらず、限られた飲食店のみでしか味わえない逸品だそうです。「雪室」で眠らせるように540日間熟成させることが名前の由来。それによって引き出された甘みとコク、もっちりとした味わいがたまりません。

かすべ

北海道の冬を告げる「かすべ」(エイ)をハーブ塩で

道東産かすべのハーブ塩。「かすべ」とはエイのことだそうで、北海道の人は、かすべを食べると「冬が来たなあ」と感じる、季節を告げる味だそうです。家庭では煮つけにして食べることが多いようですが、本日はふわっと素揚げにしてすだちとハーブ塩でさっぱりと味わいます。ぷりんとした白身の特徴が際立ちます。

幌加内そば

甘くて濃厚な道産うにがたっぷりのった幌加内(ほろかない)そば

しめくくりの食事は、道産うにと幌加内(ほろかない)そばの山わさび仕立て。甘くとろけるうにの味わいと、薫り高いそば、つんと鼻へ抜ける山わさびが爽やかで、これも「永遠に食べていたい」ほどのおいしさ。北海道の豊かな恵みを味わい尽くす幸せな晩餐(ばんさん)でした。

北海道・定山渓温泉 シャレーアイビー定山渓
https://www.chaletivy.com/ja/jozankei/

■「楽しいひとり温泉」ポイント
1.部屋からも温泉からも雪景色
2.自由にくつろげるラウンジ&バー
3.北海道の恵みを味わい尽くす美食

BOOK

温泉+雪見台 雪景色と北海道の味覚に酔いしれる 定山渓温泉「シャレーアイビー定山渓」

全国ごほうびひとり旅温泉手帖 いい湯、いい宿、旅ごはん!

石井宏子さんの著書「全国ごほうびひとり旅温泉手帖 いい湯、いい宿、旅ごはん!」(世界文化社)が11月16日に出版されました。温泉ビューティー研究家・旅行作家ならではの、旅してみつけた、女性がひとりで安心して楽しめる温泉宿を紹介するハンディーな一冊。公共交通機関で行ける、自分へのごほうびで泊まりたい、いい宿を全国から厳選し、あわせて、女性目線で選んだ周辺の立ち寄り先、ランチやスイーツも取り上げます。ひとりでも楽しい観光列車も登場します。税別1400円。

PROFILE

石井宏子

温泉ビューティー研究家・トラベルジャーナリスト。日本・世界の温泉や大自然を旅して写真撮影・執筆をする旅行作家。テレビにも出演。温泉・自然・食で美しくなる旅を研究する。海外ブランドのマーケティング・広報の経験から温泉地の企画や研修もサポート。日本温泉気候物理医学会会員、日本温泉科学会会員、日本旅のペンクラブ会員、気候療法士(ドイツ)、温泉入浴指導員。著書に「癒されてきれいになる おひとりさま温泉」(朝日新聞出版)、「地球のチカラをチャージ! 海温泉 山温泉 花温泉 76」(マガジンハウス)、「感動の温泉宿100」(文春新書)などのほか、「全国ごほうびひとり旅温泉手帖 いい湯、いい宿、旅ごはん!」(世界文化社)が11月に発売された。

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