魅せられて 必見のヨーロッパ

神秘的なエメラルド色の湖水にうっとり  ケーニヒス湖とオーバー湖 ドイツ

ツアーの行き先としてはあまりメジャーではないけれど、足を運べばとりこになってしまう。そんなヨーロッパの街を、ヨーロッパを知り尽くした作家・写真家の相原恭子さんが訪ねる連載「魅せられて 必見のヨーロッパ」。今回は、エメラルド色の湖水が美しいドイツ・バイエルン州のベルヒテスガーデン国立公園です。

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ドイツ・バイエルン州のベルヒテスガーデン国立公園へ旅しました。

ミュンヘン中央駅からベルヒテスガーデン中央駅まで電車で2時間半余り。ザルツブルク中央駅からは直通バスがあり約50分です。近年観光客が急増している人気の地でアクセスも良いですが、日本人があまり旅しないのは残念です。

神秘的なエメラルド色の湖水にうっとり  ケーニヒス湖とオーバー湖 ドイツ

ケーニヒス湖

ケーニヒス湖は、緑を映す透明な湖水が、吸い込まれるような美しさです。幼い頃、私の部屋にちょうどこの写真のような風景画が掛かっていました。毎日絵を眺めながら「湖畔で遊びたいな。ボートに乗りたいな」と夢見たものです。訪ねてみると、本当に絵の通りの絶景に圧倒されて、これまでに何度も旅しました。

神秘的なエメラルド色の湖水にうっとり  ケーニヒス湖とオーバー湖 ドイツ

ボートでケーニヒス湖を行く

環境に配慮した電動のボートが、透明な湖面をすべるように走ります。

湖畔には聖バルトロメー礼拝堂

神秘的なエメラルド色の湖水にうっとり  ケーニヒス湖とオーバー湖 ドイツ

赤茶色の屋根の聖バルトロメー礼拝堂がボートから見えます

聖バルトロメー礼拝堂は巡礼者の礼拝堂です。12世紀に作られた部分も残っていますが、17世紀に今のバロック様式で建て直されました。

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小さな船着き場

ボート内は各国の観光客で満席です。

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周囲を散策しました

標高2713mの山ワッツマンの麓(ふもと)で、山、湖、緑に囲まれた自然を満喫。時間があれば、パラソルの下で軽食やコーヒー、ビールなど飲み物も楽しめます。私はさらにオーバー湖(オーバーゼー)を散策しようとボートに乗り、船着き場「ザレット・オーバーゼー」へ向かいました。

オーバー湖まで足を延ばす

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オーバー湖の船着き場に近い、ケーニヒス湖畔

エメラルド色の湖水に、木々や森が映じてしばし見とれます。
船着き場に到着しました。

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牛たち

降りてみると、放牧される牛たちの姿。幸せそうに見えます。

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牛を放牧しているアルムヒュッテ

牛たちを眺めながら、牧草地をアルムヒュッテへ15分ほど歩きました。アルムヒュッテとは、夏の間だけ家畜を放牧しながら暮らしたり、休憩に使ったりする山小屋。ここではシーズン中、軽食や飲み物をセルフサービスで提供しています。

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アルムヒュッテのカーリンさん

アルムヒュッテのカーリンさんは、ここに1人で滞在することもあるそうです。星空がものすごく美しいとか。
ああ、私もこんなところでひと夏、過ごしてみたいものです。

絶品のブッターミルヒ

神秘的なエメラルド色の湖水にうっとり  ケーニヒス湖とオーバー湖 ドイツ

ブッターミルヒ。2.5ユーロでした

バターを作る際にできるブッターミルヒは、原料の牛乳はもちろん、作る工程もすべて家族の手作業。この写真の背景に影のように写っている容器から、ひしゃくで注いでくれました。ヨーグルトのような固形分も入っていて、かすかな酸味があります。乳清ともヨーグルトとも違う味わいで、クセがなく体になじむ快さがあります。一気に飲んでしまうほどおいしい!

ちなみに、ブッターミルヒはドイツのスーパーでも売っていますが、私の意見としては、わざわざ飲むほどおいしくはありません。でも、ここのは別物です!

ブッターミルヒとは、英語に直訳するとバターミルク。カロリーが高そうな名前ですが、むしろ逆です。牛乳に含まれるクリームや脂肪分でバターを作ると、脂肪が非常に少なくなった液体が残ります。それがブッターミルヒです。

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オーバー湖

アルムヒュッテから歩いて20~30分くらいだったか、オーバー湖に出ました。幅は約1kmという小さな湖です。思わず湖水の色彩に見とれます。

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こちらもオーバー湖

絵に描きたいような風景です。

神秘的なエメラルド色の湖水にうっとり  ケーニヒス湖とオーバー湖 ドイツ

オーバー湖

「今日は天気が崩れそうなので、早く閉めますよ」とアルムヒュッテのカーリンさんが言っていた通り、急に雨が降り始め、その後は雷雨になりました。カメラがぬれないようにと、思わず大木の下へ入りましたが「あ、雷が落ちたら大変だ!」と、あわててまたハイキングロードへ出ました。山の天気は変わりやすいです。

以前は秘境の風情だったオーバー湖も、かなりの人出。地元の路線バスの運転手さんは「観光客が急増していて、私たちも驚いています」と言います。道路の拡張工事もしていますが、近隣諸国から車で旅する人たちが多く、交通量も急増しているとのことです。

ベルヒテスガーデン国立公園はハイキング、登山、保養など見所がたくさんある地域。1週間、2週間と週単位で滞在して休暇を過ごすヨーロッパ人には、特に魅力ある地のようです。

レイルヨーロッパ
http://www.raileurope.jp

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PROFILE

相原恭子(文・写真)

慶應大学卒業。ドイツ政府観光局勤務を経て、作家&写真家。「ドイツ地ビール夢の旅」(東京書籍)、「ドイツビールの愉しみ」(岩波書店)、「ベルギー美味しい旅」(小学館)、「京都 舞妓と芸妓の奥座敷」(文春新書)、「京都 花街ファッションの美と心」(淡交社)、英語の著書「Geisha – A living tradition」(フランス語、ハンガリー語、ポーランド語版も各国で刊行)など著書多数。国内はもちろん、国際交流基金・日本大使館の主催でスペイン、ハンガリー、エストニアで講演会や写真展多数。NHK「知る楽」「美の壺」、ラジオ深夜便「明日へのことば」「ないとエッセー」、ハンガリーTV2、エストニア国営放送など出演多数。
https://blog.goo.ne.jp/goethekyoko

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