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Foody Toronto「王道・トレンド・逸品」食べなきゃ損するトロントグルメ7選

カナダ東部に位置するオンタリオ州。北にハドソン湾、南に五大湖を隔ててアメリカ・ニューヨーク州に接する。豊かな土壌と恵まれた気候条件によって、農業や酪農が盛んで、大西洋の漁場に近接していることから漁業も発達している。その州都となるトロントは、カナダで最もエネルギッシュな都市で、実は世界トップクラスのグルメシティー。フーディーなトロントニアン(トロントに住む人々)がこよなく愛するカフェや注目のグルメ、憧れのダイニングレストランを巡ってきた。食べなきゃ損するトロントグルメを7選で紹介する。(文・写真:鈴木博美/TOP画像=新鮮なオイスターが安く食べられるのもトロントの魅力)

1:地上約350メートルで味わう天空の美食体験

CNタワーの展望台にある「360レストラン」

トロントのランドマークで観光スポットとして有名なCNタワー。高さが553.33メートルもある電波塔である。タワーの展望台にある「360 Restaurant」は72分で1周する自動回転式レストラン。地上約350メートルからオンタリオ湖やダウンタウンの高層ビル群などの大パノラマを眺めながら食事が楽しめる。昼はファミリーやビジネスランチ、夜はカップル、またはバースデーなどトロントニアンにとって特別なレストランだ。

72分で1周する回転レストラン。食事中360度のパノラマを楽しめる

72分で1周する回転レストラン。食事中360度のパノラマを楽しめる

メニューは太平洋と大西洋の両方からそろえた新鮮なシーフードや地域の食材など、カナダ産の食材にこだわって作られる。おすすめはカナディアン・シーフード・プレート、熟成AAAアルバータ牛のプライム・リブ。どちらもゴージャスな見た目とボリュームで味わいも格別だ。

「世界で最も高い場所にあるワインセラー」としてギネス世界記録に認定

また「世界で最も高い場所にあるワインセラー」としてギネス世界記録に認定されたワインセラーがあり、ワインも充実。約9000本のボトルを収容でき、カナダを含め世界各国500種類以上のワインが、常時用意されている。

レストラン利用者は展望フロアやスリルを味わえる床がガラス張りのフロアへ無料でアクセスできる。食事代金に展望台の入場料が含まれていると考えると、かなりお得と言えるだろう。

■360 Restaurant
住所:CN Tower 290 Bremner Blvd, Toronto
https://www.cntower.ca/en-ca/360-restaurant/overview.html

2:カナダ人が愛する国民的スイーツ「バタータルト」

カナダ人が愛する国民的スイーツ「バタータルト」

トロント生まれのスイーツといえば「バタータルト」。主な材料は、バター、砂糖と卵といたってシンプル。家庭料理なので、昔はあまり店で見かけなかったが、今はスーパーやカフェなどでも売っていて、旅行者でも簡単に探して食べることができる。 サクサクのタルトにとろっと滑らかなフィリング(具)。濃厚な甘さはコーヒーとの相性抜群だ。

おいしいコーヒーとバタータルトで知られる「バルザックコーヒー」

おいしいコーヒーとバタータルトで知られる「バルザックス・コーヒー・ロースターズ」は、数あるカフェの中でもトロントニアンから厚い支持を得ている。雰囲気は店舗によって異なるが、かつてウイスキー蒸留所だったディスティラリー地区にあるカフェは、当時のポンプ室を改装したもの。19世紀当時の造りをそのまま生かした内装がチャーミングだ。トロント市内に8店舗、ナイアガラ・オン・ザ・レイクにもあるので、見かけたら立ち寄ってみたい。

■Balzac’s Coffee Roasters – Distillery District
住所:1 Trinity St, Toronto
https://www.balzacs.com/region/toronto/

3:フィンガーフードで食の冒険

むき出しの天井と石壁がユニークでおしゃれな内装

むき出しの天井と石壁がユニークでおしゃれな内装

みんなでシェアして色々食べられるスペインのフィンガーフード「タパス」。ディスティラリー地区にある「マドリーナ・バル・イ・タパス」は、カタルーニャ仕込みのシェフによる伝統に裏打ちされた革新的なタパスが、トロントニアンの胃袋をわしづかみにしている。平日でも予約なしでは待つことさえある。

「マドリーナ・バル・イ・タパス」の料理

スタッフのオススメをいくつか注文した。カタルーニャ伝統のパンにニンニクと完熟トマトをこすりつけたパンコントマテ。牛骨髄のローストにタルタルステーキ、マンチェゴチーズのせ。放し飼いで育てた鶏の卵の黄身とフレッシュトリュフとトリュフピューレ。そして、なんとかつてカタルーニャにあった伝説のレストラン「エル・ブジ」の真骨頂であるオリーブの果汁をゲル状の膜で覆った「液体オリーブ」が食べられる。見た目はオリーブだが、口に入れると卵の黄身のような食感。運ばれてきた瞬間、どれも歓声が上がるようなプレゼンテーションだ。ここは五感をフルに使って楽しみたい。

■Madrina Bar y Tapas
住所:2 Trinity St, Toronto
https://www.madrinatapas.com

4:国民的なファストフード店「ティム・ホートンズ」

カナダ国民から愛されるコーヒーとドーナツのチェーン店「ティム・ホートンズ」

カナダ国民から愛されるコーヒーとドーナツのチェーン店「ティム・ホートンズ」

カナダで知らない人はいない、とも言われるドーナツのチェーン店「ティム・ホートンズ」。創業者のティム・ホートンはプロホッケーリーグのNHLで伝説の選手として活躍した人物。1964年にオンタリオ州ハミルトンに第1号店が開店して以来、急速に店舗数を増やし、現在はカナダ最大級のファストフード店となっている。街角では、看板はもちろんのこと、通行人がティム・ホートンズのコーヒーを手に持ちながら歩いているのもよく見かける。

Foody Toronto「王道・トレンド・逸品」食べなきゃ損するトロントグルメ7選

メニューには、定番のコーヒーとドーナツの他、スープやサンドイッチなどがある。客が注文するときに、お決まりのように言うのが「コーヒーダブルダブル」。これは、コーヒーに入れる砂糖とミルクを2倍の量で、という意味。まるで合言葉のように、多くの人がそう注文していた。そして当然甘い。「ティム・ビッツ」という一口サイズの丸ドーナツ10個が箱に入ったものを一緒に買うのが定番だ。カナダ人の日常に欠かせないティム・ホートンズ。一度は訪れておきたい。

■Tim Hortons
場所:トロント市内、各所
https://www.timhortons.com/

5:話題の「プラントベースミート」に挑戦!

プラントベースミートのクラシックバーガー。注文後に作るため10分ほど待つ

プラントベースミートのクラシックバーガー。注文後に作るため10分ほど待つ

今、北米で大人気の「プラントベースミート」。動物の肉を使わずに大豆や小麦、マッシュルームなどの植物性の素材で作る代用肉のことだ。普段、肉を食べている人にもおいしいと感じる料理がそろう。

ここトロントでもプラントベースのバーガー店やケーキショップが成長を遂げている。なかでも現地メディアで「トロントのベスト・ベジタリアン・レストラン」のひとつに選ばれるなど、トロントニアンに人気の「プランタ・バーガー」は、見た目や味、食感、歯ごたえも牛肉パテと違いがわからないほど精巧に作られていて、「これ本当にお肉じゃないの?」と疑ってしまうほど。ほのかなスモークの香りと肉の風味がしっかり味わえる。

現地メディアで「トロントのベスト・ベジタリアン・レストラン」と紹介されたこともある「プランタ・バーガー」

クラシックバーガーの中身は、マッシュルームとレンズ豆のパテ、ビーガンチーズ、スモークしたポートベローマッシュルーム、レタス、ピーナツバターソース、トマト、ピクルス。具材がたっぷり入っていて満足感が高く、試す価値はある。

■Planta Burger
住所:4 Temperance St, Toronto
https://www.plantarestaurants.com

6:ゴージャスな景色とモダン・カナディアン・キュイジーヌ

カナダ産エルクロイン(シカの背すじ肉)のソテー。肉は柔らかくほのかな甘みを感じる

カナダ産エルクロイン(シカの背すじ肉)のソテー。肉は柔らかくほのかな甘みを感じる

豪華な夜景とおいしい食事を楽しみたいときは、金融街の高層ビル、TDバンク・タワー54階にある「カヌー」なら間違いない。店内にエスコートされると、ガラス張りのフロアからはCNタワーをはじめ、きらめくダウンタウンの眺望に着席前からテンションが上がる。カナダの食材にこだわった料理は、プレゼンテーションも見事で味も素晴らしい。メニューは、アトランティックサーモンはもちろん、ジビエやベジタブルなど選択の幅も広い。

どこに着席しても景色を楽しめるようになっている

どこに着席しても景色を楽しめるようになっている

高級店ながらもフレンドリーさを感じられ、リラックスした雰囲気で過ごせるのもカナダ的で居心地が良い。せっかくなら夕暮れの空から、街明かりが輝きだすディナータイムがおすすめだ。

■Canoe
住所:66 Wellington St. West, TD Bank Tower, 54th Floor Toronto
https://www.canoerestaurant.com

7:トロントの歴史を見つめてきたホテルのバー

ホテルのシンボルの時計塔が立つロビーラウンジ「クロックワーク」

ホテルのシンボルの時計塔が立つロビーラウンジ「クロックワーク」

1929年に建てられた「フェアモント・ロイヤルヨーク」は、カナダ太平洋鉄道(CPR)のユニオン駅と直結するトロントを代表する歴史的な大型ホテル。90周年を記念してこの度、シャトースタイルの建物はそのままに大規模な内部改修が完了した。改修前、ロビーで時を刻んでいたシンボルのクラシカルな時計塔も、新しくなったロビーラウンジ「クロックワーク」の空間の中でモダンに生かされ、上質な夜を演出している。

フィッシュボウルグラスに遊び心を感じる「モトリージョーカー」。テキーラとブルーキュラソー、ライムの相性抜群なカクテル

フィッシュボウルグラスに遊び心を感じる「モトリージョーカー」。テキーラとブルーキュラソー、ライムの相性抜群なカクテル

その奥にあるバー「レイン」は、照明を落としたシックな雰囲気で創造的なカクテルを楽しみたい。

リニューアルした「ロイヤルヨーク・スイート」。窓からはダウンタウンの夜景を望む

リニューアルした「ロイヤルヨーク・スイート」。窓からはダウンタウンの夜景を望む

創業当初のエレガントな風情はそのままに、現代の機能と快適さが備わった客室。ちなみにバスアメニティーは「LE LABO ROSE31」を使用。エリザベス女王はじめ、上皇ご夫妻も宿泊された格式あるホテルは、特別な時間を約束してくれる。

■Fairmont Royal York
住所:100 Front St. West, Toronto
https://www.fairmont.com/royal-york-toronto/

カナダ料理と言われてもピンとこないが、移民大国であるカナダは食のバラエティーが豊富だ。あらゆる国の食文化が刺激し合うトロントは、旅を一層楽しいものにしてくれる。

■取材協力:オンタリオ州観光局
http://www.ontariostyle.com

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PROFILE

  • 「あの街の素顔」ライター陣

    こだまゆき、江藤詩文、太田瑞穂、小川フミオ、塩谷陽子、鈴木博美、干川美奈子、山田静、カスプシュイック綾香、カルーシオン真梨亜、シュピッツナーゲル典子、コヤナギユウ、池田陽子、熊山准、藤原かすみ、矢口あやは、五月女菜穂、遠藤成、宮本さやか、小野アムスデン道子、石原有起、高松平藏、松田朝子、宮﨑健二、井川洋一、草深早希

  • 鈴木博美

    旅行業界で15年間の勤務を経てフリーの旅行家に。旅を通じて食や文化、風土を執筆。日本航空機内誌のほか、新聞雑誌等に海外各地の旅の記事を寄稿。著書に一人旅に役立つ電子書籍「OL一人旅レシピ」インド編、カンボジア・ベトナム編、エジプト編、世界中のおいしい料理をおうちで作る「いつもの食材で作る世界の料理レシピ」。ブログ「空想地球旅行」で旅のあれこれを発信中。

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