タイ 上から撮るか、下から撮るか

世界遺産の古都を訪ねて スコータイとアユタヤ

日本人の父とタイ人の母を持つ写真家、野見山大地さんの連載「タイ 上から撮るか、下から撮るか」。ドローンによる空中撮影から水中での撮影まで、ひとひねりした視座の写真を得意とする野見山さんが写真と文章でお届けします。第11回は、タイ族の王朝が開かれた古都で、世界遺産にも登録されている、スコータイとアユタヤです。
(トップ写真はアユタヤのワット・マハタートにある木の根に埋もれた仏像の頭)

【動画】アユタヤのワット・ラチャブラナを空から撮った

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タイの歴史をひもとくと、王朝が栄枯盛衰をたどってきたことがわかります。今回はかつての王朝ゆかりの地、スコータイとアユタヤを紹介します。

スコータイ タイ族最初の王朝の都

タイ北部の南の端に位置するスコータイは、タイ族が建てた初の王朝「スコータイ王朝」が1238年に開かれた都市です。世界史で習った方もいらっしゃるのではないかと思います。スコータイとは「幸福の夜明け」という意味です。

世界遺産の古都を訪ねて スコータイとアユタヤ

ワット・シーチュムにある、スコータイのシンボルともいえる「アチャナ仏」

世界遺産「古代都市スコタイと周辺の古代都市群」はとても広大な遺跡群で、スコータイ、シーサッチャナーライ、カンペーンペットの三つの歴史公園からなっています。400以上の遺跡が存在し、保存状態がいいことでも知られています。

世界遺産の古都を訪ねて スコータイとアユタヤ

スコータイの、仏舎利を収めた寺院「ワット・マハタート」


世界遺産の古都を訪ねて スコータイとアユタヤ

池の中の小島に建てられた寺院「ワット・サー・シー」。ライトアップが美しいことでも知られます


世界遺産の古都を訪ねて スコータイとアユタヤ

ワット・チェトゥポン

スコータイは、川に灯籠(とうろう)を流して川の女神に感謝する「ロイクラトン」の発祥の地とも言われています。11月のロイクラトンの時期はスコータイ歴史公園でタイ最大規模の灯籠流しもあり、この時期に訪問するのもオススメです。

【動画】スコータイのワット・マハタートを空から

スコータイへ行くには、バンコクから飛行機の直行便に乗るのが一般的です。

日本ともゆかりの深いアユタヤ

アユタヤ王朝は1351年、タイ中央部に開かれました。北部のスコータイ王朝を併合。ビルマの属国になったこともありましたが、17世紀にはヨーロッパとアジアを結ぶ国際交易の拠点として繁栄しました。
古都アユタヤはバンコクから日帰りでも行くことができるタイ有数の観光スポットです。観光客だけではなく、タイの小学生などが勉強のため見学に行くことも多いです。

世界遺産の古都を訪ねて スコータイとアユタヤ

ワット・ラチャブラナ

アユタヤといえば、「ワット・マハタート」の、トップ写真で紹介した木の根に埋もれる仏像の頭が有名です。アユタヤは18世紀にビルマ軍の攻撃を受け廃墟となった遺跡が多く、ワット・マハタートもそのひとつです。その際、多くの仏像の首が切られてしまいました。木の根に埋もれた仏像の頭も、切り落とされた後、木の根に取り込まれたと言われています。

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アユタヤのワット・マハタートにある、首のない仏像


世界遺産の古都を訪ねて スコータイとアユタヤ

ワット・ヤイ・チャイ・モンコンの涅槃仏(ねはんぶつ)

アユタヤ王朝が栄えていた時代は日本とも交流があり、日本人町の跡も残っています。

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PROFILE

野見山大地

写真家
1993年、日本人の父とタイ人の母の間に生まれる。幼少期をタイで過ごす。自分の目で世界を見るために写真家を志し、カメラを片手に世界一周、アフリカ縦断を行う。これまで70カ国以上を訪れた。資格マニアでもあり、車やバイクの大型免許、ゾウ使い、小型船舶、ドローン操縦者、ダイブマスター、調理師などの資格を持つ。写真家として国内外で活動し個展開催や写真集も出版する。都内を中心に展開するタイ料理屋「チャオタイ」の副社長でもある。

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