ちょっと冒険ひとり旅

移動の多かった旅の経費は? バルカン半島4カ国ひとり旅#番外編

長く続いた争いの時代を経て、いま旅人の間で注目を集めているバルカン半島。旅行ライターの山田静さんが2019年秋に旅したバルカン半島4カ国の旅を7回に分けて紹介してきました。今回は番外編・旅の経費をまとめます。

(トップ写真はボスニア・ヘルツェゴビナのモスタル)

■何回目かのひとり旅、ちょっとだけ冒険してみたい。そんな旅人のヒントになりそうな旅先や旅のスタイルを紹介している連載「ちょっと冒険ひとり旅」。京都で旅館の運営をしながら、旅行ライターとしても活躍する山田静さんが、飛行機やバスを乗り継いで比較的簡単に行ける、旅しがいのあるスポットをご紹介していきます。バックナンバーはこちら

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12泊のバルカン半島旅の経費

■ホテル

どの国でもシャワー付き個室を最低条件で探すのだが、西欧・アメリカ合衆国の都市部や観光地は60〜70ユーロ、地方で30〜40ユーロ、アジアの都市部や観光地で30〜40ユーロ、地方で15〜25ユーロくらいというのが経験上の感覚だ。

バルカン半島の場合、だいたいアジアと似た値段感覚で宿が探せた。大型ホテルは少なくて、個人が持っている部屋を貸す民泊スタイルや、昔の建物をリノベーションした小さな宿が多い。

モスタルのペンション

全体的に内装がかわいいボスニア・ヘルツェゴビナのモスタルのペンション。1階には家族が住んでいる。1泊28ユーロ

ハイビスカスティー

モスタルのペンションで、部屋に置かれていたハイビスカスティー。こういうのがかわいいとテンションが上がる

サラエボの宿

きれいで広い、サラエボの宿。ここも個人経営で、オーナーは建物内にはいないが通信アプリ経由でこまごまと世話をやいてくれた。1泊25ユーロ

ヴィシェグラードのアパート

ボスニア・ヘルツェゴビナのヴィシェグラードのアパート。2ベッドルーム付きのスイートルームで15ユーロ。自宅を改装した建物だそう

ホテルプリズレニ

セルビア・プリズレンの「ホテルプリズレニ」。オスマン帝国様式の伝統家屋をホテルに転用した有名な宿で、それでも1泊33ユーロと安かったので滞在してみた。設備は古いが、窓から見える町の風景がみごとだった

ティラナのホテル

最後はアルバニアの首都ティラナでやはり伝統建築を生かしたホテルに滞在。重厚な家具や雰囲気は素敵だったが、ひとり旅にはちょっともったいなかったかも。1泊40.5ユーロ

■食事

事前に聞いていた通り、バルカン半島は食が充実していた。といって「バルカン料理」というジャンルが明確にあるわけではなく、長くオスマン帝国に支配された歴史的背景、東欧と西欧の間にある地理的背景、そしてもともと豊かな農業と牧畜の国だったという背景から、各種料理を豊富な食材でおいしく、万人の口にあうように調理している、という印象。肉も野菜も乳製品も、素材が美味。

プレスカヴィツァ

モスタルにて。バルカン半島でよく見るハンバーグ料理プレスカヴィツァ。ピタパンの上にパプリカ、ナスなどグリル野菜とチーズと一緒に牛肉のプレスカヴィツァがどんと載る。これで8ユーロ

パン

パンも小麦の味がしっかりして美味。これはモスタルの街のパン屋さんで買ったもので、0.5ユーロ

グリルド・ベジタブル

キリスト教やイスラム教などさまざまな宗教が混在していることもあり、ベジタリアン料理やハラルフードも種類豊富。これはモスタルで食べたグリルド・ベジタブル。焼いてオリーブオイルをかけただけのナスやキュウリがなんともおいしい。13ユーロ

ファラフェル定食

サラエボで評判のファラフェル(中東でよく見るひよこ豆のコロッケ)カフェで、ファラフェル定食5ユーロ。サラダやポテトもついてボリューム満点

タフコーシ

羊肉をヨーグルトで煮込んだアルバニアの郷土料理、タフコーシ。羊肉のクセとヨーグルトやレモンの酸味がマッチして、ちょっとくせになる味。9ユーロ

ムサカ

アルバニア・ベラティの昼食で食べたのはお隣・ギリシャの名物ムサカ。3ユーロと激安

ジェラート

アルバニアまで南下すると、食もどんどんイタリア風になってくる。これは街角のジェラート屋。左奥は「レッド・ブル」フレーバー

タリアテレ

ティラナの街角レストラン。日本のファミレスのような気軽な場所でシーフードのタリアテレ。エビや貝がたっぷりで、トマトとバジルのソースも絶品!

トリ・レチェ

アルバニア名物のデザート、トリ・レチェ。牛乳、クリーム、練乳の三つの乳製品を使った甘い甘いケーキで1ユーロ。コーヒー1.5ユーロでコーヒーのほうが高い

■現地経費

現地12泊の宿代が合計でおよそ3万8000円。都市間の移動は全部バスで合計およそ85ユーロ(約1万円)。空港から宿の移動、ティラナからクルヤへの半日チャーターなど、ちょこちょこと利用したタクシー代が意外とかさんで合計およそ140ユーロ(約1万6000円)。博物館の入場料などが合計およそ53ユーロ(約6200円)。食費はカフェでのお茶やスイーツなども含めておよそ170ユーロ(約2万円)。このほか、水や果物など雑費でだいたい50ユーロ(約6000円)くらい。

この合計が9万6200円。13日間それほど節約もせず移動も多い旅でこの値段というのは、やはりバルカン半島の物価が安いのだと思う。

予想以上に見るところが多く、人も温かくご飯もおいしく、物価も安いバルカン半島の旅だった。時間切れで惜しくも行けなかったモンテネグロとマケドニアにも、私は行かねばならない。新型コロナウイルスの影響がおさまったら、待ってろよ、バルカン半島。

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BOOK

移動の多かった旅の経費は? バルカン半島4カ国ひとり旅#番外編

京都で町家旅館はじめました(双葉社)

京都に開業した町家旅館のマネジャーをつとめることになった著者が、開業準備から実際の運営に至るまでのドタバタとドキドキ、そして京都のお気に入りスポットなどを綴(つづ)ったエッセーガイド。1540円(税込み)。

 

移動の多かった旅の経費は? バルカン半島4カ国ひとり旅#番外編

旅の賢人たちがつくった
女子ひとり海外旅行最強ナビ(辰巳出版)

連載「ちょっと冒険ひとり旅」著者の山田静さんが、海外ひとり旅に行きたいすべての人にお届けする、旅のノウハウをぎゅっと詰め込んだ1冊。行き先の選びかた、航空券やホテルをお得に効率よく予約する方法、荷物選びと荷造りのコツ、現地での歩きかたのツボ、モデルルート、遭遇しがちなトラブルとその回避法など、準備から帰国までまるっとカバーしました。旅の達人によるコラム記事やアンケートも満載で、ひとり旅の準備はまずこの1冊から。1650円(税込み)。

PROFILE

山田静

女子旅を元気にしたいと1999年に結成した「ひとり旅活性化委員会」主宰。旅の編集者・ライターとして、『旅の賢人たちがつくったヨーロッパ旅行最強ナビ』(辰巳出版)、『決定版女ひとり旅読本』『女子バンコク』(双葉社)など企画編集多数。最新刊『旅の賢人たちがつくった 女子ひとり海外旅行最強ナビ』(辰巳出版)。2016年6月中旬、京都に開業した小さな旅館「京町家 楽遊」の運営も担当。

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