魅せられて 必見のヨーロッパ

極寒の露天風呂と鍾乳洞のように美しい穴 ロシアの旅(6)

ツアーの行き先としてはメジャーでないけれど足を運べばとりこになる街を、ヨーロッパを知り尽くした作家・写真家の相原恭子さんが訪ねる「魅せられて 必見のヨーロッパ」。今回は、2月に出かけたロシア旅の6回目。バイカル湖のチビルクイスキー湾を探訪します。各所に湧いた温泉を訪ねたのですが……。

【動画】氷に覆われた穴を訪ねて

<-27℃ ガラスのように凍ったバイカル湖を歩く ロシアの旅(1)>はこちら
<金色に輝く夕暮れのバイカル湖 リストヴャンカ ロシアの旅(2)>はこちら
<バイカル湖上を疾走 無形文化遺産の村タルバガタイへ ロシアの旅(3)>はこちら
<アジアを感じる不思議な魅力 ブリヤート共和国 ロシアの旅(4)>はこちら
<氷に注ぐウォッカと凍ったオームリ バイカル湖・バルグジン湾 ロシアの旅(5)>から続く

氷に覆われた穴はまるで鍾乳洞

前回はスヴャトイ・ノス半島の南側のバルグジン湾を巡りましたが、今回は北側のチビルクイスキー湾を探訪します。温泉あり、氷に覆われた穴ありの風景に、前回とは違ったバイカル湖の魅力を感じました。

今回も湖上案内の専用車でバイカル湖を走行です。運転手さんおすすめの、氷に覆われた穴の近くで車を降りました。穴の中は鍾乳洞を思わせますが、当然ながら全く照明がなくて暗く氷結した湖面が穴の外よりずっと滑りやすいので、怖くて動画撮影ができません。

極寒の露天風呂と鍾乳洞のように美しい穴 ロシアの旅(6)

穴の中から外を見たところです

穴の中は、外との明暗のコントラストが強くて肉眼ではよく見えませんが、写真撮影すると、つららが鍾乳石のように垂れ下がっていることがよくわかります。

極寒の露天風呂と鍾乳洞のように美しい穴 ロシアの旅(6)

穴の中の氷柱を見上げると、巨大な花芯のように見えます


極寒の露天風呂と鍾乳洞のように美しい穴 ロシアの旅(6)

ガイドさんが「記念に!」と私の写真を撮ってくれました

毎日、朝から夜まで着ぶくれています。

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穴の外側の岸壁は巨大な氷柱で覆われています

【動画】神々しくて祭壇のよう

こちらは奥行きが浅い穴。祭壇のように見えて神々しい雰囲気です。

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スヴャトイ・ノス半島の山々が、遠くに見えます


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再び車に乗り、温泉へ向かいます

湖岸に湧く温泉をはしご

温泉に着きました。日本語を話すガイドさんが、日本語に訳すと「ヘビ湯ですよ」と説明してくれます。
日が照ってはいるものの、気温は-18℃~-20℃くらいです。

極寒の露天風呂と鍾乳洞のように美しい穴 ロシアの旅(6)

温泉には脱衣所があります

脱衣所があります! とはいえ、窓は閉まらず風が吹きさらし。水着を着て温泉に入ることもできますが、この寒さの中でコートを脱いで着替えるなんて、私には想像もできません! 温泉へ入るのはパス。

極寒の露天風呂と鍾乳洞のように美しい穴 ロシアの旅(6)

絶景を眺めながら温泉へ入っている人たちは、気持ちよさそうです

かすかにイオウの匂いが漂います。温泉に入っている人に聞いてみると、水温はかなり低いようです。私も湯船に手を入れてみると、30℃~33℃くらいに感じます。温泉を出た場所に熱いシャワーもなく、私は考えただけで凍えた気持ちになりましたが、バイカル湖で温泉に入れるなんて、貴重な体験ですね。

さらに湾内を走って、もう一つの温泉へ。

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車を止めて7~8分雪道を歩いて温泉へ

周囲は湿地帯です。日が陰ってきて、さらに寒くなってきました。

極寒の露天風呂と鍾乳洞のように美しい穴 ロシアの旅(6)

それでも温泉へ入る人が!

ここの温泉はさらに水温が低そうです。手を入れてみると、30℃程度かと思われました。この温泉には名前はないそうですが、きちんと囲ってあって小さな脱衣所もあります。

極寒の露天風呂と鍾乳洞のように美しい穴 ロシアの旅(6)

湖上にある仮設の家

帰り道、湖上を走っていると、釣り人たちが滞在する仮設の家が並んでいます。ブザ(ゲル)と呼ばれる遊牧民の家の形をしています。車を降りて見ると、滞在して釣りをする人たちがいました。地元の人にとっては、バイカル湖は漁場でもあります。

極寒の露天風呂と鍾乳洞のように美しい穴 ロシアの旅(6)

釣った魚を見せてもらいました

収獲が多かったそうで、釣り人はうれしそうでした。

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帰り道、スヴャトイ・ノス半島の山々が見送ってくれました


極寒の露天風呂と鍾乳洞のように美しい穴 ロシアの旅(6)


夕暮れがあまりに美しいので、走行中の車の窓から撮影

この後、ウラン・ウデに戻り、シベリア鉄道でイルクーツクへと旅は続きます。

Metropol-Express
http://metropol-express.ru/eng/index.wbp

S7航空
https://www.s7.ru/

日本旅行業協会
https://www.jata-net.or.jp/

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PROFILE

相原恭子(文・写真)

慶應大学卒業。ドイツ政府観光局勤務を経て、作家&写真家。「ドイツ地ビール夢の旅」(東京書籍)、「ドイツビールの愉しみ」(岩波書店)、「ベルギー美味しい旅」(小学館)、「京都 舞妓と芸妓の奥座敷」(文春新書)、「京都 花街ファッションの美と心」(淡交社)、英語の著書「Geisha – A living tradition」(フランス語、ハンガリー語、ポーランド語版も各国で刊行)など著書多数。国内はもちろん、国際交流基金・日本大使館の主催でスペイン、ハンガリー、エストニアで講演会や写真展多数。NHK「知る楽」「美の壺」、ラジオ深夜便「明日へのことば」「ないとエッセー」、ハンガリーTV2、エストニア国営放送など出演多数。
https://blog.goo.ne.jp/goethekyoko

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