太公望のわくわく 釣ってきました

手こぎボートでのんびり 秋の気配に竿を出す 千葉県・江戸川放水路のマハゼ釣り

西へ東へ、海へ川へと旅して釣りする太公望たちの奮闘記です。魚との知恵比べ、釣った魚で一杯……。目的は人それぞれながら、闘いの後の心地よい疲労と旅情は格別。今回は、朝日新聞の西田健作記者が、「マハゼの聖地」千葉県市川市の江戸川放水路でハゼ釣りに挑みます。
(トップ写真は良型マハゼを釣り上げた西田記者)

【動画】江戸川放水路でマハゼを釣る

<2年連続の爆釣なるか 東京湾のマダコ>はこちら
<東京湾で船が大渋滞 銀色に輝くタチウオを追え!>はこちら

マハゼの聖地でのんびり竿出し

首都圏でマハゼの聖地と言えば、千葉県市川市の江戸川放水路がよく知られています。洪水を防ぐために20世紀のはじめに人工的に作られた川で、普段は行徳の可動堰(ぜき)が閉じられているため、貴重な干潟があるからです。

手こぎボートでのんびり 秋の気配に竿を出す 千葉県・江戸川放水路のマハゼ釣り

江戸川放水路の河川敷に船宿が並ぶ

たまにはのんびり竿(さお)を出そうと9月はじめ、釣友の谷口俊二さんを誘ってボートでのハゼ釣りに行ってきました。東京メトロ東西線の妙典駅から徒歩10分。都心から電車で気軽に行ける場所に、貸しボートの船宿さんが並んでいます。今回は伊藤遊船さんでボートを借りることにしました。

午前6時30分に谷口さんと待ち合わせをすると、朝の空気は少しひんやりしていて、秋の気配を感じます。桟橋からまず動力付きの小舟に乗り込み、手こぎの貸しボートへ向かいます。コロナ禍以後のハゼ釣りはもちろん初めて。必要に応じたマスクの着用は欠かせません。ボートはハゼ釣りのポイント近くに係留されていて、そこまで運んでもらうんです。川面に浮かんでの釣りはなかなかの風情です。

手こぎボートでのんびり 秋の気配に竿を出す 千葉県・江戸川放水路のマハゼ釣り

桟橋から小船に乗って手こぎボートの係留場所へ


手こぎボートでのんびり 秋の気配に竿を出す 千葉県・江戸川放水路のマハゼ釣り

ポイント近くにボートが並ぶ

まずは感度抜群の「延べ竿」

初夏から始まったハゼ釣りは、季節が進むにつれて、大きく育ったものが交じるようになります。ハゼは、いろいろな釣り方で釣ることができます。「延べ竿(ざお)」「ちょい投げ」「ハゼクラ」がその代表例。せっかくなので、すべての釣り方を試してみることにしました。

まずは「延べ竿」から。竿先に道糸を結び、小さな錘(おもり)と針を付けただけの「脈釣り」というシンプルな釣り方にしました。水深は2メートルだったので、その長さの道糸を結んで、えさの青イソメがちょうど川底に届くようにします。針先までに余計なものがついていないので感度は抜群。川底にいるハゼがえさをくわえるたびに、竿先がブルブルと震えます。

手こぎボートでのんびり 秋の気配に竿を出す 千葉県・江戸川放水路のマハゼ釣り

まずはシンプルな延べ竿で

でも、なかなか針にかからないのが、ハゼ釣りのおもしろさです。ブルブルで竿を立てても空振り、ブルブルで空振り、次のブルブルでついに針にかかった! でも、釣り上げてみると5センチの小ハゼ。リリースして釣りを続けますが、なかなかサイズアップしません。

手こぎボートでのんびり 秋の気配に竿を出す 千葉県・江戸川放水路のマハゼ釣り

小さいハゼがすぐに釣れた

「ちょい投げ」に変えたらサイズアップ

延べ竿ではボートの周りを広く探れないので、次は「ちょい投げ」に。小さな中通し錘と針の仕掛けは同じなのですが、リール付きの竿を使って、仕掛けをちょっと遠くまで投げる釣り方です。そこから、ゆっくり、ゆっくりとリールのハンドルを回転させて、仕掛けを引っ張ってくるんです。

手こぎボートでのんびり 秋の気配に竿を出す 千葉県・江戸川放水路のマハゼ釣り

釣友の谷口さんが良型ハゼを釣り上げた

ブルルルル、ブルルルル。竿先からいい当たりが伝わってきました。竿を立てると、延べ竿よりいい手応え。水面から姿を表したのは12センチほどのマハゼ。これなら何とか天ぷらサイズです。この日は「ちょい投げ」が好調で、釣り上げる度にサイズはアップ。ついにこの日一番の16センチが釣れました!

手こぎボートでのんびり 秋の気配に竿を出す 千葉県・江戸川放水路のマハゼ釣り

ついにこの日一番のマハゼを釣り上げた

なんで「ちょい投げ」の方がいいサイズが釣れるのか。おそらく、えさを引っ張って動かしているので、遊泳力のある大きな個体が追いかけてきて食いつくからだと思います。

ルアーを使う「ハゼクラ」にも挑戦

近年人気の「ハゼクラ」も試してみました。同じくリール付きの竿を使い、えさ仕掛けの代わりに、プラスチック製の小さなルアーをセット。正式には「ハゼクランク」という種類のルアーで、リールを巻いて引っ張ると底に沈むように作られています。

手こぎボートでのんびり 秋の気配に竿を出す 千葉県・江戸川放水路のマハゼ釣り

「ハゼクラ」というルアーの釣りも近年は人気に

「ちょい投げ」と同じようにルアーを10メートルほど投げて、ちょっと早めにリールを巻きます。でも、なかなか当たりはありません。偽のえさだと気づかれたのか。あきらめずに繰り返していると、ようやくガツンと来ました! クネクネと動く青イソメを針にささなくていいので、とっても手軽。人気の理由が分かります。この日私が「ハゼクラ」で釣ったのは1匹だけ。偽えさを本物のように動かすにはまだまだ修業が必要なようです。

手こぎボートでのんびり 秋の気配に竿を出す 千葉県・江戸川放水路のマハゼ釣り

空はだいぶ秋めいてきた

昼前に納竿 良型50匹の収穫

朝は涼しい風が吹いていて秋を感じたものの、太陽が昇ると、川面はまた夏に戻りました。暑い。3種類の釣り方でハゼを釣ることができたので、もう十分。午前11時に納竿することにしました。持ち帰ったのは、いいサイズのハゼだけ。数えてみると50匹でした。

手こぎボートでのんびり 秋の気配に竿を出す 千葉県・江戸川放水路のマハゼ釣り

バケツは次第にマハゼでいっぱいに


手こぎボートでのんびり 秋の気配に竿を出す 千葉県・江戸川放水路のマハゼ釣り

干潮になると川底が現れる。江戸川放水路の河川敷には釣り人もずらり

釣ったハゼは天ぷらに。ハゼは小さいのが難点ですが、味の濃さはシロギスに勝ります。良型ハゼの天ぷらはとにかく滋味たっぷりで、江戸前の天ぷらでは一番だという人もいるぐらいです。

手こぎボートでのんびり 秋の気配に竿を出す 千葉県・江戸川放水路のマハゼ釣り

大きなハゼは天ぷらに

秋が深まるにつれてハゼはさらに大きくなりますが、その分、釣るのも難しくなっていきます。9月はサイズと数とがベストバランス。ぜひ挑戦してみてください。

伊藤遊船
https://itoyusen.com/

>> 連載一覧へ

PROFILE

釣り大好きライター陣

安田明彦、猪俣博史、西田健作、石田知之、木村俊一

鮮度抜群、釣ったアジは別物の味 真夏の東京湾・木更津沖

一覧へ戻る

東京湾でドラゴン捕獲 タチウオのテンヤ釣り大ブーム

RECOMMENDおすすめの記事